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幽霊少女

作者: 中原普

小夜時雨で 心を洗う今日は

まるで名前を失った幽霊

耳をすまして 聴こえる音は

ガラクタ街に沈んだ 遣る瀬無い想い



地図無き航海を している私が

行き着く先は 「後悔」という名の島ばかり

「毒を食らわば皿まで」なんて

そんな勇気が あればよかったのにね



あぁ 幽霊少女は何処へゆく?

夜もすがら のらりくらり歩き回る

ぺトリコールが 鼻をくすぐる感覚は

麻酔に酔いしがれるみたい



どんなに上手に 繕っても

いつの間にか ボロは出てしまうけど

「嫋やかな人でありたい」という思いは

今も昔も変わらない



時明りを 心待ちする今日は

まるで言葉を失った幽霊

目を逸らしてさぁ 見えた世界は

錆びれた星に 迷い込んだ子羊たち



意志なき後悔を している私が

行き着く先は 「障害」という名の壁ばかり

「問に答えの闇あらぬ」だと

そんな呪文を 気休めにするのね



あぁ 幽霊少女は旅に出る

星降る夜 あちらこちら訪ね回る

メランコリーが 心を揺らす感覚は

サーフロー針に刺されるみたい


どんなに貴方が 強がっても

いつの日にか 心は壊れるから

「嫋やかな人になりさい」と言われたこと

今という今 身に染みる


狐の嫁入り見た日の夜

月の道に導いてくれた彼に お別れをする時は

「バイバイ」じゃなくて「またね」といいたい

常闇あまねく世界に カンテラ灯して

白日を望んだ先には


あぁ 幽霊少女に色がつく

光芒射す 行く手に願い事をする

オートクチュール 身に纏うことがさぁ

世の中のすべてではないの

どんなに暗くて 不安でも

「1歩でも進む」という心行き

決して忘れず 歩みたい


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