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聖女様って呼ばないで  作者: 渡海
第1章
58/201

エアロの剣

第56話の投稿になります。

しばらくは毎日投稿になります。

読んでいただけると幸いです。

朝は恒例らしい依頼争奪戦が始まった。

 冒険者達が押し合い圧し合いしながら、依頼書を取ろうと血眼になって掲示板に殺到していた。

 私はマーナと一緒にアベルが帰って来るのを、依頼争奪戦を眺めながら待っている。

 近くには私と同じように、パーティーの誰かがあの争奪戦に参加しているのか、傍観している冒険者達も見かけた。

 

その中に一人で立つ、少し小さな子供?130センチ有るか無いかかな?そんな子が依頼争奪戦を眺めていた。

 1人だけ武器も防具も装備してない、ボロボロの服を着た少年だった。

 金髪もボサボサでくすんでいる。

 何でこんな所に少年が?孤児なのかしら?掲示板が空くの待ってるのかしら?ってことは冒険者?冒険者って年齢制限無いの?

 私が少年に気を取られている間に、続々と依頼書を持って、笑顔で仲間の所に帰っていく冒険者や、依頼を受けるために、レインさんの居るカウンターに向かう冒険者が出てきた。

 

そんな中やっとアベルが人だかりの中から姿を現した。

 笑顔ではあるけど、ちょっと疲れたような顔をして、私達に近づいてきた。


「取れたよ、オークの依頼」


アベルは手に持った依頼を見せながら、疲れたように肩を落として。


「それにしても、オークの依頼にしといてよかった。

 他の依頼だったら取れなかったかも、オーク討伐の依頼は結構いっぱいあるから、何とか取れたけど、他の依頼だと厳しかったかもな~」


肩を竦めながらアベルはそう言い、私達は依頼を受けるためにカウンターに向かった。


「おはようございます、依頼をお受けになるのですね。

 ただいま処理を致しますので、少々お待ちください」


レインさんがテキパキと依頼受領手続きをしてくれた。

 私達はレインさんが手続きを終わらせる間に、依頼内容をアベルから聞いていた。


「今回のオークの討伐は、北東の山に近い森の奥で狩る予定だ、北東の山には結構、魔物が多くてオークの他にも色々いるから、注意して進まないといけないんだ」


アベルの忠告に私は他の魔物が気になって聞いてみた。


「他の魔物って何が出るんですか?」


私が話しかけるとアベルは、顎に手を当てながら。


「よく見られる魔物はポイズンバイパーとラッシュボア、後はビックスパイダーかな」


ビックスパイダーと聞いて私は一瞬硬直してしまった。

 黒い悪魔や鼠よりはまだましだけど、それでも虫系の魔物は余り得意じゃ無いのよね。

 カタコンベに潜ってた時なんか、黒い悪魔もアンデットよりは少なかったけどたまに見かけて、全速力で逃げたわよ。

 おっきい虫って顔怖いのよね・・・思い出しただけで鳥肌が。

 私が身体を摩りながら青い顔をし始めたので、二人は心配そうに私の顔を覗き込んできた。

 

「どうした?体調でも悪いのか?」


「大丈夫?顔色よくないよ」


二人の優しい心使いに私は気丈に微笑み。


「大丈夫です、ちょっと虫に嫌な思い出が在りまして・・・」


私が理由を言うと、マーナが納得したよな顔をして大きく頷きながら。


「わかるよ~あの俊足で動く黒い物体とか、見かけただけで鳥肌立つもん」


マーナはそう言いながら、自分も思い出したのか身体を摩りだした。

 アベルは二人の様子を見ながら苦笑いを浮かべていた。

 私達が話している間に、レインさんは依頼受領手続きを終わらしてくれたので、私達は東の門に向けて歩いて行った。


商人の荷馬車やそれを護衛する冒険者達、行商人かな?大きな荷物を背負った商人のような男性、子供連れの母親とすれ違いながら、私達は東門に到着するとアベルが木札を衛兵さんに見せていた。

 スムーズに東門から出た私たちは、東の街道沿いに歩いて行った。


「どのくらいで目的地に着くの?」


私が目的地について聞くとアベルは遠くを見ながら。


「街道沿いに歩いて30分ぐらい行ってから、北にある森に入ろうと思う、そこからさらに奥地に歩くけど、昼には引き返し始めるから、夕方にはトラットの町に戻れるよ」


アベルの説明を聞き、私は北東に目を向けた。

 遠くに山とその麓に森が広がっている、森はかなり広く青々とした森が道の横迄広がっていた。

 私は余りにも広い為、探査スキルを使って動くことにした。

 無いと魔物に奇襲されちゃうし、あんな鬱蒼とした森だと迷いそうで怖いのよね。

 探査スキルも決して万能じゃない、マップが無いから精々100メートルぐらいしか分からない、だから素早い敵だと見つけても攻撃を躱すか盾で防ぐしかないのよ。


私は後ろを振り向き町から大分離れた事を確認してから、マーナにシャドウアサシンの弓を渡すためストレージから出した。


「ありがとう、大事に使うね」


マーナは弓を抱き抱え、笑顔でお礼を言うので私も笑顔で頷いた。

 その様子をアベルは羨ましそうに見ていた。

 私はその視線に気付き、ストレージを漁り、ショドウアサシンの弓と同等の武器を取り出した。


エアロの剣

STR30 AGI80

スキル 風刃 使用者のAGI準拠の距離飛ぶ風の刃を作り出す。

       風刃は使用者のSTR÷2の攻撃力を有する。

       一度の風刃の生成後180秒間使用はできない。

       一度の使用にMP10消費する。

元素精霊エアロの力がこもった剣、風の谷に生息する元素精霊が稀に落とす武器、元素精霊には感情が無く、自分の生息地に踏み込んだものを排除しようとする傾向にある。


私が出した剣を見てアベルは飛び上がりそうなほど喜んだ。


誤字脱字等がありましたらご報告よろしくお願いします。

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