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聖女様って呼ばないで  作者: 渡海
第1章
18/201

モテモテ?

第18話の投稿になります。

しばらくは毎日投稿になります。

読んでいただけると幸いです。

冒険者さん達の治療する事になりました。

 最初は4人ぐらいでした。

 最初の一人は左腕が無かった。

 どうも魔物に食いちぎられちゃったんだって、お酒臭くて自棄酒でものんでたのかな?


一応治療してくれるって聞いて私の所に来たみたいだけど、本人は半信半疑みたいあからさまに疑い深い目を向けてくる。


「神殿行ったら部位欠損は治せねーって言われてよぉ、治せるのは高位の司教様なんだとか、で頼むのに小金貨必要だと!

 いくら難しいって言っても、小金貨はさすがに持ってねーから、ここで自棄酒飲んで立ってことよ」


包帯に巻かれた右腕を上げながら自棄気味に私に説明してくれた。


「では治療しますね」


部位欠損か~『ハイヒール』で治るよね、治らなかったら『フルヒール』掛けてみよ。


『ハイヒール』私は右腕を失った冒険者に回復魔法を掛けると、彼の身体は白い光に包まれて、その光は無くなった右腕に集まり光が失った右腕の形になり、一際明るい光を放つとそこには新しい腕が出来上がっていた。


その光景を見ていた冒険者達が一斉に叫び、ギルド内は熱狂に包まれた。

 腕を失っていた男性は涙を流しながら新しい右腕を抱きしめていた。

 この光景を見ていた冒険者たちは自分の番を心待ちにしながら列に付く。


そうして私は次々と回復魔法を掛けていくんだけど。

 最初4人しかいなかったよね?なんで私の前の列は増えてるんですかね?


増える列を処理するため、治癒をしていくが、終わったのは3時頃になっていた。

はあ、疲れた~最後の方とか絶対冒険者じゃない人もいたわよね!


私が、怪我人を治癒し終わって一息ついていると、私の付いていたテーブルに4人の男女が来た。

 リーダーかな?と思う男の子が私の前に座った。

 見た感じ、怪我をしているようには見えないんだけど、どうしたんだろ?

 私が疑問に思っていると、私の前に座った男の子が、さわやかな笑顔を向けてきた。


「僕はクリストフ、パーティー四閃のリーダーをしているんだけど。

 もしよかったら、僕達のパーティーに入ってくれないかい」


クリストフがそう言うと周りにいた冒険者達が一斉に。


「ふっざけんな!」


「俺たちが声掛けようと思ってたのに!」


「いきなり出てきて掻っ攫って行くんじゃねぇ!」


周りの冒険者達は叫びながら私の居る所に詰めかけた。

 ウワオ、私モテモテってボケてる場合じゃない!怖い怖い、皆、目が血走ってる。

 私がひいてると人垣の後ろから野太い声で。


「そのねーちゃんは俺が戴く!」


人垣を掻き分けて、下顎が前にせり出した特徴的な顔のスキンヘッドの大男が前に出てきた。

 その男を見た他の冒険者達は、少し後退り、様子をうかがい始める。


「おりゃ、ボックスってんだ!今日から嬢ちゃんは俺のもんだからな!」


私の前にいる無駄に筋肉が付いた2m越えの筋肉達磨が突拍子も無いことを叫んだ。

 ん?今、この筋肉達磨、私のこと自分の物って言った。

 私そんなこと了承してないわよね?いつの間にそんなことになったの?


私は混乱しながら、ボックスという筋肉達磨に尋ねた。


「いつの間に私、貴方の物になったんですか?」


「そんなもん今に決まってんだろ!夜もしっかりと可愛がってやるからよ!」


ボックスは無駄に大きな声で話しかけてくる。


「私は了承した覚えがありませんが?」


「そんなもん!俺が決めたからに決まってんだろ?」


あれ~?なんで私に決定権が無いの?


「では、お断りさせていただきます」


誰が筋肉達磨の物なんかになるもんですか!

 私が断るとボックスは笑っていた顔を一気に不機嫌にして。


「なんだと?俺のもんになるのがやだってか!?」


「ええ、彼方のものに成るなんて、願い下げです」


私がきっぱり断ると、ボックスは顔を真っ赤にして、背中に有る2メートルはありそうな両刃の斧を高く掲げた。


「もう一度言うぞ、お前は俺のもんだ、解ったな?」


「私は決して彼方のものに成りません」


私がボックスの目を見て毅然とした態度で断る。


「じゃあ、死ね」


ボックスは斧を振り下ろした。

 だが、その斧は私に届く前に、ガインという音を立てて。ストレージから出した、私のメイスで叩き返された。

 返された斧は、ボックスの手を離れ、ギルドの1階の天井に突き刺さり。

 それを見た冒険者達は何があったのか分からず、茫然としていた。

 ボックスは、自分の手から離れた斧に目をやり、次にメイスを振り抜いた私に目をやった。

誤字脱字等がありましたらご報告よろしくお願いします。

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