心のコンパスに従えってマミーランドのママが言ってた
(言ってないです)
ピロリン、という音が鳴った。
何かと思えば、フォンとウィンドウが出てくる
☆サービス開始記念 ログインボーナス☆
初級HPポーション×10
初級MPポーション×10
10000マタ
「おお!!やったぁなんか貰えた!!」
確かに始めたばかりのプレイヤーたちは一文無しである。ここでマタが貰えるのは普通にうれしいと思った。
しかし、ここで問題がある。
このあとノアはルミと合流するためにダリアというところに行かなきゃいけないらしい。しかしノアにはそれがどこかわからない。
ならば、とノアはずんずん屋台へ向かう。
焼き鳥を買うためではない。一応お金…マタはサービス開始記念ログインボーナスで貰えて10000マタあるから、どうせだから買うけれども。それが目的ではない…本当に。
店主は日焼けした、黒い髭がチャームポイントの人族のおじさんだった。
「おじさん!それ一本ください!」
「おー!お嬢ちゃんエルフかい!ごっつ美人だね~!アングリーダックの焼き鳥ね、100マタだよ!うちのはうまいぞ~!」
アングリーダックというのは、最弱なモンスターの一種らしい。この世界はモンスターを食べるらしい。まぁどうやら人を襲うわ畑を荒らすわしてるらしいから、せめておいしいものになってその分の利益を返してもらわないと割に合わないか、と思った。
焼き鳥を受け取ると、持ち手のところにタレがまとわりついていて手がべたッとした。そこまで再現するかぁ…と思わず苦笑する。
気を取り直して。
「おじさん、おじさん。今からダリアに行きたいんだけど、どっちかわかる?」
「ダリアはねぇ、ここからまっすぐ東に行ったところさ。コンパスは持ってないのかい?」
「んとねぇ…」
と、ノアは一応ストレージを探る。すると、そこに『ミッションコンパス』なるものがあった。どうやら初期装備の一つらしい。取り出してみると、ぱっと見は普通のコンパスだが、東西南北の表記はなく、よくある細長いダイヤ型の代わりに銀色の矢印がある方向を指していた。また文字盤の部分には西洋風のうさぎの絵が描かれている。
ミッションコンパス
※売却・破棄不可
メインストーリーに必要な場所への道を示してくれるコンパス。
MISSION 0 友好記念都市ダリアの転移石に触れる。
※転移石とは、プレイヤーのみ使用可能な石です。各国の主要都市と友好記念都市ダリアに存在し、一度訪れた都市の転移石にワープすることが可能です。都市は、ストーリーの順番通りにしか訪問することはできません。
※通常は転移石に触れなくとも訪れれば転移可能になります。
※パーティーを組んでいる場合は、リーダーが該当の都市に一度でも訪問しており、かつパーティーメンバーが、一つ前の都市に一度でも訪問している場合に限り一斉転移が可能です。
「…よくわかんないけど、コンパスっぽいのはあったよ!!」
「おうそうかい!じゃあそれに従っていくんだな!」
「わかった!ありがとうおじさん!!」
「いいってことよ!嬢ちゃんいい子だからもう一本おまけしてやる、ほれ!」
といい、店主は焼き鳥を差し出した。
「うわぁぁ~~!!ありがとう~~!!」
「いいってことよ~!」
そうして差し出された焼き鳥を、ノアはほくほくとした笑顔で頬張るのであった。
「このコンパスがあるってことは…色々見て回っても迷子にならないってことだよね!!」
ぱああと顔を輝かせ、人混みをかき分けノアは走り出した。
コンパスが示す矢印とは、逆方向に。
「ほんとにきれいな街だなぁ~」
ノアはのんびりぶらぶらと街を散策していた。ルミにはさっきチャットで「ちょっと遅れるかも!」と言っておいた。「わかった」とは返ってきたけれども、なんとなく後で叱られる予感がする…お母さんにはなんで遅れるかはお見通しなのだ。ごめんなちゃい。
それはさておき。
焼き鳥片手に歩く街には、お花屋さんやおしゃれなカフェみたいにリアルにもあるようなものから、武器屋さんとか、干からびた蛇とかトカゲを店前にぶら下げたちょっと怪しげなお薬屋さん、魔法の訓練所みたいな、異世界をかんじさせるものもあった。
また、神聖都市というだけあってか、あちらこちらに教会のようなものがあった。
ちなみに、どうやら遠くに見えるモンサンミッシェル真っ青の(あれは修道院だけど)美しい教会、のようなものはこの国の王城らしい。どうりで立派なことだ。
とことこと歩いていると、建物がまばらになってきた。
この辺りはβ版でもあまりひとが寄り付かなかったエリアだ。そもそも人や建物がなければ立つフラグもない、という寸法だろう。
そろそろ引き返そうかな、と思ったとき、ノアの目に一つの建物が入ってきた。
イグサが伸び放題になって荒れた土地の真ん中にぽつんと立つその建物は、ひどく古びていた。白かったであろう壁には茶色いシミがつき、ところどころ剥がれ落ち、ひびが入っていた、屋根の瓦は黒ずんでいる。
近づいてみると、そこは小さな教会だった…多分。
多分、というのは都市中央部の教会と比べると随分異質だったからだ。麗しい女神像はなく、例のダイヤのシンボルすらもない。
宗派の違いかな、などとノアが呑気に考えていると、キイィ…と嫌な音を立て、木製の質素…というより貧相な扉が開いた。
「だれだい、あんた。」
中から出てきたのは、しかめっ面の奇妙な、小さな老婆だった。
足元まですっぽり覆う真っ黒で地味な修道服に身を包み、ぶかぶかの袖から覗く手首には、ふわふわの白い毛皮が生えており、艶のない、しかし量はある白髪の頭には、ピコピコと動く耳とぐるっと巻かれた角が生えていた。
それだけなら、羊獣人だと断定できただろう。
しかし、老婆の鼻は拳二個分ほどに長く、またその肌の色は青白かった。
「えっと…」
「用がないなら出ていきな」
「私、ここを通りがかった、ノアっていうの。おばあちゃん、だれ?」
「誰ってあんた…あたしがだれだかわかってなかったのかい。政府の役人か頭のおかしい歴史家の連中の手先じゃないのか。」
「せいふ…?れきしか…?おばあちゃん、偉い人なの?」
はぁ…と老婆は呆れたようにため息をつく。「あんた、よっぽど世間知らずなのさね。」
ノアはえへへ…と首を竦めて笑った。
「さっきここに来たばっかりなの。」
「さっき?」
老婆がピタッと止まる。
「…あんた、『女神の使徒』とかいうやつかい」
女神の使徒?とおもったが、そういやプレイヤーはそういう設定だったか、と思いなおし、ノアはうなずいた。
すると、突如老婆は充血した目を見開き、ぷるぷると震えた始めたかと思えば、近くにあった粗末な箒をつかみ取り、それでノアに殴りかかってきた。
「え、ちょ」
「黙れ!!女神の使徒なんてふざけた連中の顔なんざ見たくない!!さっさと失せなペテン師ども!!」
「おおおおばあちゃん!?」
老婆の力は弱々しく、ダメージはほとんどないのだが、あまりの急展開にノアはおろおろとする。
そして老婆が扉からノアを引きはがし、戸を閉めようとしたその時、
「あ、アリス!!!」
ノアは扉の向こうを見、指差し、嬉しそうに叫んだ。
「…え?」
老婆は目を見開いたまま、先程までの怒気がストンと抜け落ちた表情でかたまった、ゴトン、という鈍い音とともに、しわしわで水分を感じない青白い手から箒が抜け落ちた。
ノアの指さした扉の向こうには、小さくて古い礼拝堂のような部屋があり、そこには確かに先程会ったアリスの絵が飾られていた。ノアは人の名前を覚えるのは苦手だが、さすがに「アリス」というわかりやすい名前は覚えていられたらしい。三文字だし。多分四文字だったら怪しかった。
絵の中のアリスは、先程の白いシンプルなノースリーブのワンピースではなく、なんだか物々しい白地に金糸の刺繍が成されたローブを羽織り、宝石が散りばめられた金の豪奢な杖を持ち、なんだか緊張して固くなった、見た目の年相応の表情を浮かべていた。
「あれ、アリスでしょ?おめめ片方黒くなってるし。」
「あんた、あの子に、会ったのかい。」
「え、うん。」
老婆は先程までのパワーのようなものが嘘のように力なくうなだれて、呟くように告げた。
「…中に入りな。」
中は、やはり見た目の印象と違わず、古ぼけていたが、それなりに掃除はされているらしい。
礼拝堂の手前の小さな扉を抜けて、ぎしぎしと床が鳴る廊下を抜けると、そこが老婆の居住スペースらしい。六畳くらいの部屋には、ジャムやピクルス漬けの瓶がびっしりと並ぶ簡素なキッチンと、木製のテーブルに、椅子が一脚だけあった。老婆はオーブンの近くから白木の踏み台を引きずって、ノアの目の前に持ってきた。…ここに座れということらしい。
「あたしは腰が悪いんだ。座れるだけ感謝しな。」
「うん!ありがとうおばあちゃん!!腰大事にしてね!!」
「…あんたねぇ……」
皮肉が通じないノアに、老婆は再び呆れたようにため息をつくのであった。
ノアはちょこんと踏み台に座る。老婆はてきぱきとぼろぼろのやかんで湯を沸かしながら、近くの缶から草を取り出した。お茶を入れてくれるらしい。
ノアは手持無沙汰できょろきょろとあたりを見渡す。キッチンの近くに扉がある。その向こうが寝室だろうか。まったりとして微妙に気まずい沈黙。老婆の茶を淹れる音がやけに響いていた。
老婆は、茶を淹れたティーカップを雑にノアの前に置いた。カップはおばあちゃんちのカーテンみたいな柄で、茶は緑茶みたいな色をしていた。
老婆がよっこいせ、と椅子に座る目の前で、ノアは「いただきます」と言ってお茶をすする。しかしまだ熱くて、少し唇に触れただけですぐにひっこめた。匂いは普通の緑茶だった。
「あんた、その茶の色に驚かないのかい」
「あ、こっちでは普通じゃないのね。私たちの元の世界では、とってもメジャーなお茶なの」
「元の世界…てことは、こことは違う世界から来たのかい。あんたたち使徒は」
「多分、そういうかんじ」
「なんだい要領を得ないね」
ノアは困ったように首をかしげて笑ってごまかした。
「まぁいい…あんた、さっき、あの絵を見て『アリス』だと言ったね」
「え!?違うの!?」
「違わないさ。あの子は、アリス。
…あんた、あの子を見てどう思った?」
どう、とはどういうことだろう。
現実世界のニッポンでは、いたら目立ちそうな子ではあるが、こちらの世界に来てから街を散策していて、すれ違った住人たちを見てると、大して目立たないのではないかとは思った。
白の王国は他種族国家である。割合としては人族が多いらしいけれど、ドワーフの武器職人や羽の生えた有翼族のお貴族様(みたいな恰好はしていた)、吸血鬼のお医者さんなど、多種多様なのだ。なんなら目の前のおばあちゃんだって羊のような不死人のような魔女のような感じだし。
そう思って、ノアは答えた。
「普通の子かと思ったけど。」
まぁまとう雰囲気はちょっと独特で不思議な感じだったし、口調とか声はやけに大人びていたけれども。と、正直に答えた。
「そうかい」
そう答え、うつむいた老婆の瞳には、すこし涙がたまっているような気がした。
「おばあちゃん…?」
「あの子は、なんて言っていた。」
「え、えっと…」
アバター設定の話だろうか。しかしここの住民たちにそんなメタい話はしたくなかった。
えっと、えっとと考え、そして思い出した。
「『貴女なら、きっと、私に会いに来てくれる。』…みたいなことを言ってたよ」
老婆は少し動揺したように瞳を揺らした。
「……そうかい」
絞り出すように、そう言った。
「ねぇ、おばあちゃんは誰なの、アリスは誰なの、アリスとはどういう関係なの」
「…その様子じゃ、この世界の歴史については全く知らないようだね」
歴史、ノアの一番苦手な教科だ。徳川一家は全部同じ名前に見えるのだ。仕方ない。
すこし嫌そうな顔をしてしまうノアに、老婆は言う。
「アリスについてのことは、あたしがペラペラ喋ってそれでおしまいにはしたくないね。
あんたたちで見つけて、知って、それで考えるんだ」
「……とりあえず、見つける段階は、そういうのが得意な友達に任せてもいい?」
「…………あんたも協力しなね」
「ふぁい…」
力なくうなだれるノアを気にかけず、老婆は続ける。
「で、あたしがだれかって話だけれど。
あたしはルティカ。羊獣人と魔女族と不死人の血が混ざった、混種族さ」
「……わんもあ」
「…名前覚える気あるのかい」
覚える気はあるのだ。本当に。ただ知らない単語が二つ同時に出てくるのはだめだ。
「…まぁいい、あとであたしの紹介状みたいなのを渡すから、この国と隣の赤で偉いお貴族様に絡まれたら見せるといい。」
「やっぱ偉い人なの!?」
いや、と老婆…ルティカ婆はゆるゆる首を横に振る。
「あたしは何もしていない。ただ、知っているだけさ。
あんたは知らないかもしれないがね。魔女族は長命で平均寿命は300歳なのさ。で、不死人はその名の通り、体を燃やし尽くされるだとか心臓みじん切りにされるだとかしない限り、寿命を迎えるまで死にはしない。
…その血が混ざったあたしは、もう、何千年も前から死なないの。それだけさ。」
「…不老不死、ってこと」
「あんたはあたしの姿をみても『不老』とかほざくのかい、たたき出すよ!」
ごめんちゃい、とノアは上目遣いで謝った。ルティカ婆は、
「あと、不死…というわけでもないはずさ。不死人と魔女はそれぞれ子孫ができにくい。そんな種族同士のハーフなんざ、あたし以外見たことないけどね。でも、まぁあと100年か200年したらぽっくり死ぬと思うさ。」
と、何でもないことのように付け足した。
しかし、何千年も死なない…とは、どんな気分なのだろう。
ノアには考えられないし、考えたくもなかった。
「最後に聞くけれど」
お茶を飲み終わり、そろそろダリアへ向かうね、とノアがルティカ婆に告げると、立ち上がりながらルティカ婆が問うてきた。
「あんたに世界を救う覚悟はあるのかい」
ノアは少し考えて答えた。
「…世界がどうとかはわからないし、そういうのは私よりもっと強い人たちがやると思ってた。私はそこまで強くなろうとかは考えてなかったし。
でも、私はただ、アリスにもう一度会いたいなって思うから、それに必要なことなら頑張れる…と思うの」
「どうしてそんなにあの子に会おうとする」
「だって、アリス、私に会いに来てほしそうだったし、友達になりたいし、それに」
さみしそう、だったから。
その言葉に、ルティカ婆は少し逡巡したのち、何も言わず寝室があるであろう部屋に消えていった。
ノアがおろおろしていると、扉の向こうから「こっちへ来な」と声がした。
部屋に入ると、やはりそこは寝室兼書斎も様な場所だった。
ルティカ婆は顎で古びた書斎机の横の箱を指した。箱はまぁまぁ大きく、ノアの両手で抱えられるか微妙なくらいだった。できれば二人で運びたい感じの。なんだか不思議な石でできているらしく、ぱっと見は灰色だがプリズムのように七色の光を反射している。
「開けな」
言われるがままその箱を開けると、中から神秘的な光が――漏れることもなく、まぁ普通に開いたのだけれど、中には装備一式が入っていた。
≪ユニーク装備 「聖女の記憶」≫
聖女のローブ ※譲渡・売却不可
INT+20 VIT+10
装備スキル
【聖女の矜持】LV.1 回復量が[スキルレベル]×10%上昇する
【???】プレイヤーレベル50で開放
聖女のブーツ ※譲渡・売却不可
INT+5
装備スキル
【聖域展開】LV.1 自身から半径[スキルレベル]mの味方および自分の状態異常耐性が上がる
※ただし自分への効果はやや少ない
聖女の杖 ※譲渡・売却不可
INT+30
装備スキル
【加護】LV.1 任意の味方または自身に強力なバフを付与する
LV.1 STR、INT、VIT、AGI、DEXのバフを付与する
LV.5 ?????
LV.10 ?????
【???】プレイヤーレベル50で開放
【???】プレイヤーレベル70で開放
聖女の盾 ※譲渡・売却不可
VIT+20
装備スキル
【MPタンク】LV.1 盾に自身のMAXMPの[スキルレベル]×20%のMPを事前に充填することができる
「…………」
「アリスのものさ。この箱は時空停止効果のある石で馬鹿みたいに高かったけれど、まぁ道楽で稼いだ金が役に立」
「ぶええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!???????????」
「なんだいうるさいね!!人がしゃべっているだろうに!!!!」
割と重要なことをしゃべってたような気もするしその話を遮ってしまったけれどもそれどころじゃない。
「え、これ、ぶっ壊れでは」
ゲームに疎いノアだが変なところで察しはよかった。これは運営の予定では、かなり後の方でゲットできるシロモノであり、そのため装備スキルの解放条件も今のひよっこノアには程遠いものになっている。本来であれば、レベル50程度のプレイヤーでかつそれまでのストーリーで大きく貢献したプレイヤーのみが、このルティカ婆と話をして装備をゲットできるのだが、そもそもアバター設定の時点でアリスに直接会っていることが運営の想定の範囲外なのだ。
好奇心は運営を殺す。
ルティカ婆は厳しい声で言う。
「何も無条件で譲るだなんて言ってないよ」
「ふぇ…?」
「…世界を救う、覚悟を決めな。生半可な奴に、アリスの宝物は譲れない。」
「え、それだけ?」
拍子抜けしたノアの言葉に、ルティカ婆の顔が怒りに染まる
「あんた、そんな無責任な…!!!!」
「だって、アリスに会うのに必要なんでしょ。それならやらなくちゃいけない。他の誰かじゃなくて、私たちが、この手でやらなくちゃいけない…そうでしょ。」
「………」
「ならやるよ。もちろんルミ…親友と一緒にやるけれど。適材適所って言葉はあるし。それでも、きっと…アリスを救うことが、世界を救うことにつながるとも思うんだ。」
ルティカ婆はドサッと横の白いベッドに腰を掛けた。
「そうさね、あんたはそういう人間だ。
…アリスもそういう人間だったらよかったのにね。
いいよ。持ってきな。もしあんたが世界を救うことをやめやがったら、その時はあんたの命と友人含めた全財産もらっていくからね」
「こ、こわいめぅ…」
「わかったら持ってきな!」
そう言って、箱からローブを鷲掴み、ノアに向かってぶん投げた。
ローブはノアに当たると同時に光の粒子となり、その体に吸い込まれた。箱の中の他の装備も、見るといつの間にか光になっていた。
ユニーク装備 「聖女の記憶」 を手に入れました
装備しますか?
はい いいえ
ノアは戸惑いながらも「はい」を押す、すると、灰色の地味なローブや粗末な木の杖が光に包まれ、徐々に変わっていく。
ノア
プレイヤーレベル:1
種族:エルフ族
職業:聖職者/魔法使い
武器:聖女の杖
装備:普通のワンピース(白)、聖女のローブ、聖女のブーツ、聖女の盾
STR 2
INT 19.5 + 55 = 74.5
VIT 13 + 30 = 43
AGI 1.2
DEX 8.8
LUC 67(1~100の間で毎日ランダムに変動)
スキル
【魔法CT短縮LV.1】【ヒールLV.1】【チアアップLV.1】【ライトニングLV.1】【ダークエッジLV.1】【MP自動回復LV.1】【聖女の矜持LV.1】【聖域展開LV.1】【加護LV.1】【MPタンクLV.1】
「う~~~んこのアンバランスさ」
「いいかい、この装備に頼りきりになって自分の技術磨かなかったらあんたの目ん玉を薬に変えてやるからな」
「ひええ…」
そういいつつ、ルティカ婆はさらさらとシンプルな便せんに何かを書き、同じくシンプルな封筒に入れ、温めていた赤い蝋を使って封をし、ノアに渡した。
ルティカの紹介状 を手に入れました
かくして、ノアの好奇心で運営を殺す旅…ではなくて、世界を救う冒険譚は、なんとも締まりのない感じで始まるのであった。
☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★
ノア
ねぇルミ聞いてよ
ルミ
嫌な予感しかしないけど一応聞くわね
ノア
なんかこんなの手に入れた
[装備説明画面のスクショ]
ルミ
あんたって子は!!!!!!!!!!!
ノア
笑笑笑笑笑
ルミ
とりあえず下手に目立つといけないから、ダリアまでは初心者装備で来なさい。
面倒な輩にチートだとか言われたら困るから。
ノア
私チートのやり方よくわかんない
ルミ
普通はわからないわよ。
でも話を聞かないおばかさんは、こういう手合いのゲームだと一定数いるわ。
気をつけなさいね。その頭のおかしい装備は私にあってから使うこと。
ノア
ハ━━━ヾ(。´囗`)ノ━━━イ
ブクマしてくれた方ありがとうごぜえやす
少しずつ面白くなってくると信じてくれるとうれしいですまる




