ある日♪ ダンジョンの中♪
ノアルミ視点に戻った瞬間めちゃくちゃ書き貯められました。ヒロインズ万歳。
新キャラが登場します。ギャグ要員ともいう。
☆サービス開始記念 ログインボーナス☆
初級HPポーション×10
初級MPポーション×10
10000マタ
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「よーーーし!!いくよ!!ルミ!!」
「こら、はしゃぎすぎて転ぶんじゃないわよ」
まるでお出かけ前の娘とそれを見守るクールな母親のような会話を繰り広げるのは、ノアとルミ。
場所は、ケルベロスが待つリュコス遺跡の入口である。
舞蘭のハードかつ雑かつ力技な訓練から一夜明け、舞蘭から「とりあえず最低限のPSは付いただろ」と言われた2人はようやくメインシナリオを進めることにしたのだ。
…まぁ、《夜叉》と名高い舞蘭の言う『最低限』が一般プレイヤーのどのラインにあたるのかなんて、二人は知る由もないのだが。
まぁとにかく、だ。ケルベロスを倒さないことには何も始まらない。
という訳で、ノアとルミは朽ちた石造りの階段を下がりはじめた。
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「いけっ!ほら!!ちびっ子!!あとちょっと!!!」
「うるさいなぁお兄さん!!ちょっと黙ってて!!」
降りた先には、騒がしい先客がいた。
一方は盾を持ったガッチガチの鎧姿のノアたちより少し年上のような熊獣人の男性。
もう一方は、魔導書を持ち地面から30cmほどぷかぷかと浮いている、えんじ色のローブを羽織る薄い精霊の羽を持つ小学生くらいの子供だった。
属性も様々な大量のウルフが、覆い尽くす程に男性に集っている様子は明らかにピンチである。
「あー!?お前このクソガキ誰のおかげで安全圏から魔法撃ってると思うんだ!?こんにゃろ」
「うんそうだねお兄さんありがとう!!!」
「あーちくしょう可愛いなクソガキめ!!!こっちこそありがとうな!!!!」
「どういたしまして!!!」
…が、思ったよりは余裕そうである。
喧嘩しているのかと思いきや意外とお互い素直だった。何がしたいんだこいつらは。
「ルミ、これ助けた方がいいのかなぁ」
「いえ…下手に手出して後で文句言われるのも嫌だから、本人たちに聞いてからにしましょうか」
「はーーい!!」
面倒見がやたらといいルミのことだ。見捨てるつもりはないだろう。
「すみませーーん!!お兄さん!!ちみっこちゃん!!助け要りますかー!!??」
高く透き通って響く声で、ノアは2人組に呼びかけた。
何匹ものウルフが山盛りになっている男性は「うおおお助けてくれえぇぇ」と絶叫する。
一方、精霊族の子供は、少し考えた後に言った。
「お兄さんのこの絵面が面白いのでこのままで!!」
「おっけー!!じゃあばいばーい!!」
「こら止めなさいノア!!!」
「おいこのクソガキぃぃぃぃ!!!」
「というのは冗談ですが、お姉さんたち火力ありますか!!??」
「ふふーん、もちろん!!魔法使いのおねーさんに任せなさいっ!!」
「…うわぁ」
どうやら「お姉さん」と呼ばれて嬉しいらしいノアが、やけに張り切っている。
ルミには嫌な予感しかしない。
というかノアのメインジョブは聖職者なんだがな。
「いっくよー!!【ライトニング】ーー!!!」
ところでここは、ACOプレイヤーが初めて訪れるであろうダンジョンだ。
そこの難易度などたかが知れている。
モンスターだって弱い。
しかしその辺がいまいち分かってないノアは、【加護】こそ掛けてないものの全力で魔法を放った。
それこそ前日の舞蘭との特訓と同じくらいのノリで。
目が焼けるほどの光が辺り一面を焦がす。
…かくして、男に群がってたウルフは吹き飛ばされるに至ったのだ。
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「お姉さんたち、どうもありがとう!」
子供の素直な言葉に、ノアはへへーんと誇らしげに胸を張る。
「ふっふーん♪
ノアおねーさんにお任せあれー!」
一方、熊獣人の男は相も変わらず騒いでいた。
「うわあああああ!!すっげぇ美人と可愛い子!!!え!!!可愛い!!」
「……」
「可愛い子からの冷たい目!!いいね!!そそる!!!…ごめんなさい冗談です通報しないでください」
相対するルミは冷ややかな目で男を睨みつけ、GMコールに手を伸ばしていた。
が、とりあえず冗談らしいのと、情けない懇願により通報はやめておくことにした。
「改めまして、ボクはツバサといいます。
見ての通り精霊族。支援メインの魔法使いで、サブは指揮です。そしてこっちのうるせぇお兄さんは」
「どうも!俺はバタピー!!熊獣人の大盾士だ!!」
ツバサと名乗る子供…男の子らしい…は、肩の少し上で切り揃えられたサラサラの金髪と、緑色の目がキラキラとしている美人ショタである。背中の蝶のような羽がパタパタとしている。
妙に喋り方が大人びているがまぁ最近の子供はそんなもんか、とノアは思った。
バタピーは、オレンジのウルフヘアーと同じくオレンジの毛の熊耳をもつ、三白眼の割に(良く言えば)親しみやすそうな男だ。
「じゃあそうね、私も自己紹介するわ。
私はルミ。ノアのリア友。メインは弓士でサブは暗殺者よ。双剣を使うわ。」
「じゃー私も自己紹介するね!
私はノア!メインは聖職者でサブは魔法使い、エルフだよ!よろしくね!!」
えへ☆と星が出てきそうな笑顔を見せるノアに、ツバサとバタピーはきょとんとする。
「あの火力で聖職者だったんだ…」とはツバサ。
「見た目と中身が違くてバグる…」とはバタピー。
忘れがちだが、ノアは儚い系美人だ。
かくして互いに自己紹介を終えたノア、ルミ、ツバサ、バタピーの4人は、その場でパーティーを結成してダンジョンの奥へと進む道を歩いていた。
「それで、ボクとバタピーお兄さんはそこの入口で初めて会って、まぁこれも縁だからってことでダンジョンに一緒に入ったんですけども…」
「まーー俺もツバサも火力がねーのよ。
ツバサは精霊族だから支援は強いけど火力出ないし、俺は走れるタンクやりたかったから、VITとAGIに振ってSTRは全然振ってなかったから火力ねーし。」
「それで倒せなくって進めなくなってたのね」
なるほどなるほど、と頷くルミは、いつもの弓ではなく双剣を引っ提げていた。
このメンバー構成であれば、前衛のアタッカーに徹するべきだと考えたのだ。
そんなルミの持つ双剣は、昨日のログアウト前に新調されている。
ゆゆが夜空石と鋼から作ってくれたそれは、透き通る瑠璃色の中にキラキラとラメのような光が散らばっており、また桜の花びらがテラリウムのように埋められている。
ルミの装備一式に倣って《夜桜の双剣》と名付けられた双剣は、不思議なほどルミの手に馴染んだ。
ノアもルミも知らないものの、ゆゆは武器作りに関しては右に出る者はいない存在だった。
なにせ《夜叉》の刀を作った張本人である。
そして、実はノアのワンピースもゆゆによって新調されている。
ローブの下でいまいち見えないが、まぁ気分の問題だ。ノアだって可愛いもの大好きなJKである。
アラクネーのシルクで作られたワンピースは、ただでさえ若干高いノアのVITをさらに上げた。
ワンピースはノアの意向により膝下の丈となっている。
ハイウエストの切り返しからふんわりと裾が広がっており、ノースリーブに、首のあたりには黒いレースがあしらわれている。
なんということでしょう、シンプルだが可愛らしいデザインだ。
ここまで悲劇的アフタービフォーのBGMを流しながらゆゆに早口で説明された。
オタク変人怖い。
閑話休題。
「それにしても、ツバサくんもバタピーさんも、2人ともソロにはなかなか向かないビルドになってるわね」
「ビルボード?」
「違うわよノア、ステータスとかスキルとかの構成のことよ」
「理解した!」
なんとも締まらない会話をするノアとルミに、ツバサは「んー」と考えて答えた。
「ボクはランダムで精霊族引いたんだよ。レアは引けなかった。それで支援特化にしようかなって決めたんだ。火力はゲーム内で捕まえるつもりで」
「なるなる」
ノアはふんふん、と相槌を打つ。どうやら幻翼族を引いたルミや、狙ってエルフとドワーフのハーフを引いたゆゆはレアケースらしい。
「バタピーお兄さんは?」
ツバサがバタピーを振り返ると、バタピーはなんとも悲しそうな遠い目をしていた。
「…くまぴー?」
「いやノアちゃん何その呼び方…まぁいいや…
俺はねぇ…元々ダチとACOやる予定だったんだけども……はぁ………」
「…お友達に先約があったとか?」
「いやぁ…そいつ、彼女が出来たからってソフト売ってデート資金にするって…今日連絡来た…」
「「「あぁ…」」」
悲哀すら感じるバタピーの姿に、なんとも居た堪れない空気が流れるのだった。
☆わかる人にはわかる元ネタ☆
悲劇的アフタービフォー
何があったん?
ツバサくんの外見イメージはちっちゃいハ〇ル
ブックマークして下さってる方、ありがとうございます。
今後とっても面白くする予定なのでいいなと思ったら↓↓↓の☆☆☆☆☆を★★★★★にしてくださると小躍りします。ノアが。




