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助けてください!天狼さん。  作者: 落田プリン
第ニ章 えっ?友達ですか!天狼さん。
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ホワイトクリスマス。(その8)

 病内の廊下が静かになった。

青いほのうで、黒蟲たちを焼き払ったからである。

しばらくは、黒蟲たちの動きが鈍くなるだろう。

その間に、少女を探すとしよう。

抱えている灯花の無事を確かめながら、廊下を歩き始めた。

「灯花、無事か?」

「ぶううーー!粉まみれーー!」

灯花は、灰を被ったみたいだった。

「目を擦ったらならんぞ。私が払ってやるから、待ってくれ」

天狼は、立ち止って灯花を降ろし、灰を払った。

灯花にくっついていた黒蟲は、一緒に焼けて灰になったようだ。

鬼火おにびといえども、火を扱う。

人肌に当たれば、やけどもする。

灯花に当たらぬように鬼火を使ったのだが、大丈夫だろうか?

「大丈夫か?熱かっただろう?」

「ううん、あつくなかったよ?」

「…そうか、それはよかった」

ひとまず、安堵あんどした。

今の灯花は、不安定な存在になっている。

幽世ここでは、現世うつつよにどう影響するか、分からない。

大事が無ければいいが…


 灯花がいきなり、声をあげた。

「あっ!」

灯花は、急に廊下を走り出した。

「どうした?灯花」

天狼は、その後を追った。

廊下の先に、かわやがあった。

灯花は、その厠に入って行った。

幽世と言っても、女子の厠は入りづらい。

「灯花!用でも足すのか?」

灯花の用が終わるまで、外で待つしかないな…

とは言っても、あまりゆっくりはできないが。

「みーつけた!」

灯花の声がして、厠を少し覗いた。

灯花が言った先には、個室があった。

個室の扉がゆっくりと音を立てて開いた。

そこから現れたのは、花柄のパジャマを姿の少女だった。

「みつかっちゃった…」

灯花と少女は、仲が良さそうだった。

少女は、灯花の手を取って、笑った。

「じゃ…次は…あなたが、かくれる番ね…」

そう言った途端とたんに、厠の電気が消えた。

「…っ!」

天狼が、慌てて厠に入った瞬間に、電気が点いた。

その時には、灯花の姿がなかった。

「灯花!」

しまった!連れていかれた!

その場に残ったのは、花柄のパジャマ姿の少女だけだった。

「…すまぬが、灯花を返してくれぬか?」

この子が、隠したことは分かっている。

「あなたは…だれ?」

「私は、あの子の友人だ。だから、返してほしい。頼む」

懇願こんがんしながら、頭を下げた。

少女は、困った顔した。

「う…ん……わたし、かくしてないよ…」

天狼は、目を見開いた。

「では、勝手に消えたと?」

「うん…」

まさか…別の何者かが、灯花を連れて行くなどと…

蟲の仕業しわざか?

だとしたら、時を読み過ぎだ。

蟲が遊びをするなど、あり得ない。

だが…一つ、心当たりがある。

天狼は、口を押さえた。

いきどおりを抑えるためだ。

灯花を隠したな!神楽夜かぐや

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