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助けてください!天狼さん。  作者: 落田プリン
第ニ章 えっ?友達ですか!天狼さん。
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ブラッククリスマス。(その1)

 私はプリントの点数を見ながらため息をついていた。

追試までになんとか点数を上げないと、まじでやばい。

このままだと、冬休みがなくなる!

そんな様子を見た、隣の席の川村幸夜かわむらこうやは、私のプリントを取った。

「あっ!」

「見せろ、俺が教えてやる!」

補習組のあなたに教えてもらっても…

「なんだ、こんなこともできなのか」

「…なんですか」

「ここ、ケアミス。ここも、ケアミス。ここは、暗記」

…言われてみれば、そうだと思う所があった。

だてに、100点取ってないわ。

「お前、あんな簡単なプリントで詰まっていたら、本番はもっとひどいな!0点だったりして!」

「うるさいです!」

「そう怒んなって!」

「…そんなに出来るなら、どうして補習に?」

「ん?俺?俺はただ単にテストの日、間違えてよ!受けなかったんだよな!」

「……はっ?」

「…テストの日さあ、俺バイトしてた」

「…っ!」

この人バカじゃないの!

まあ、バカじゃないとここに来ないか…

そうこうしているうちに、授業が終わった。

結局、久遠先生とは会話をすることなく終わってしまった。

だけど、視線だけはじりじりと感じていた。

私達は、補習が終わっても学校にそのまま残った。

「お前まじで、このままだとやばいから。」

と哀れみを受けながら、彼に教えてもらっていた。

間違えたところをやり直しながら、一つずつ解いていった。


 気づけば、昼過ぎまで勉強をしていた。

さすがにお昼を食べないと、集中力が欠ける。

川村君も私と同じでお腹か空いたぽい。

「どっか食べに行かね!」

「どうぞお一人で。」

「つれねーな!お前も来るんだよ!」

「えっ!」

腕を掴まれた。

あっという間に学校を出てしまった。

「どこで食べる!」

「どこって…」

高校生が食事するところって限られている。

「じゃあ、バーガー屋で!」

「いやあああ!!」

「どっどうしたんだよ!」

「いやったら!いや!」

私は掴まれた腕を振り払った。

「私帰る!じゃあね!」

「ちょちょっと!待ってって!」

ずんずんと歩く私に、川村くんは後からついて来た。

別にバーガーが美味しくないわけはない。

お店が悪いわけではない。ただ、拒否反応が起きた。

過去で起きた因縁トラウマがそうさせてしまうんだ。

足が速いのか、あっという間に追いつかれた。

「待ってって!じゃあさ!ハンバーグ食いに行こう」

また、がっつり掴まれて連れていかれた。

「…………」

「そんな睨むなって!ジュースおごるからさ!」

「わかった…」

「そんじゃあ決まり!行こうぜ!」

そう言って、私を引っ張った。

着いた所は普通にランチが食べられるお店だった。

私は目玉焼きが乗っているハンバーグを注文した。

「俺も同じの!」

と川村君も私と同じメニューを頼んだ。

「お前さ!」

「ちっ近い!」

前のめりになって、言い出してきた。

「あっ悪い。……お前さ!」

また、前の目になった。

だから、近いってば!

「俺の!」

おれの?

「俺の!」

えっちょっと!待って!

「俺の!」

私には天狼さんが…

「友達になってくれないか!」

「…………は?」

「友達になってくれ!」

「お待たせしました。煮込みハンバーグ目玉焼きセットのお客様」

「あっはい」

「よっしゃあ!」

ちげーよ!

定員さんに料理を持って来てもらった時に返事をしてしまった。

「……なんで私なの?」

「何でって、俺さこんなんだろ、いつもケンカばっかだったし…今日お前が、シャーペン貸してくれた時にはこれが友達かって!」

「……そう…そうなんだ…」

男友達が出来てしまった。

「あっこれ、返すな!」

貸したシャーペンと消しゴムを渡して来た。

「…どっどうも」

私は戸惑いつつも、受け取った。

近頃の男子高校生は、変わっていると思った。


 食事を終えて、ポテトとドリンクを頼んだ。

しばらく、そこで勉強を教えてもらっていた。

私たちがお店を出たのは、日が暮れた頃だった。

外に出ると、白い息を漏らした。

冷たい風が吹いて、肌を冷ます。

そういえば、クリスマスだったと街並みの風景を見て思い出した。

クリスマスの飾りつけが煌びやかだった。

「すっかり、遅くなったな…」

川村君がそう言うと、私は言い返した。

「遅くなったのは、私のせいですよ。勉強見てもらったし…」

ずっと勉強を見てもらっていたんだ。

「その、ありがとう」

ちょっと恥ずかしくなった。

「おう…」

川村君は少し照れたようだった。

さて、帰ろうかと思った時、道の先に人だかりができていた。

なんだろう…

気になって、私たちはその人だかりに近づいた。

人だかりはどうやらビルの上を見ているらしい、上を見上げようとした時。

先に上を見ていた川村君は、突然ビルの中へと走って行ってしまった。

「えっどこに行くの!」

急なことに驚いていたら、ざわざわと周りが騒ぎ出した。

「あれって自殺?」

「自殺じゃない?」

その言葉を聞いて、上を見上げるとビルの屋上で男性の人が立っていた。

今でも落ちそうな雰囲気が漂っていた。

どうやら、川村君はそれを止めようとビルの中に走っていたんだ。

私はどうしたらいいのかわからなかった。

いつ落ちるかもしれない状況でただ何もできなかった。

男性を見ていると、違和感を感じた。

虚ろの男性が見えた。

男性の足元から、黒いもやのようなものが出て来ていた。

黒いもやは、どこかで見覚えがあった。

黒いもやは、溢れてきてビルの真下に零れた。

「……っ!!」

黒いもやのようなものの正体は、黒い毛虫だった。

「うそだよね…こんなところで…」

周りの人たちは、大量の黒い毛虫が落ちてきているのに誰も気にしていなかった。

「…っ!」

川村君があぶない!

私はビルの中へと走って行った。

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