闇の生徒会。
私は、勝たなければならない。
この球技大会で全勝しなければ、久遠先生は教師をやめてしまうからだ。
容易には勝てない勝負だ。
だが案ずるな、必勝法がある。
私は、このBLポスターを対価に取引をするつもりだ。
そして私は、図書室の前にいた。
あまり時間がない…やるしかないのだ。
図書室には、女子生徒が数人いた。
理由があって運動ができない生徒が、ここで勉強とか読書をして過ごしている。
私は息をのんで、カウンターで本のカバー貼りをしている女子生徒に声をかけた。
「あ、あの…心理科学の本はどこにありますか?」
「………………あちらの棚にございます」
指差された場所に向かう。
本棚がいくつもあり、その一番奥の本棚。
私は、心理科学の本を取って、メモ書きとBLポスターを挟んで置いた。
しばらくして本棚の向かいに側に人影の姿があった。
その人影はメモ書きとBLポスターを受け取った。
「ここは初めてかな?軍曹」
「あっはい…至急ご報告しなけらばならない案件がございまして…学校の危機でございます。」
「ほう、危機とな…だがしかし、この情報が確かなのかな?」
「…っ!」
「軍曹、我々は暇ではないんだよ。今回のことは、この物でなかったことにしよう。感謝したまえ」
「そんな!待ってください!」
ここで彼らの協力がなければ、久遠先生は!
「待ちなさい」
本棚の影に人影が写った。
「その情報は、確かなものよ」
「君は何者かな?名乗ってもらおうか」
「名乗るものではないわ…ただ、Mとでも呼んでいただきましょうか?」
「Mだと!ふざけているのか貴様!」
「ならいいわ、これ以上付き合う必要はないわ。貴方方が損するだけだから…」
「待て!待ってくれ!本当にこの情報が確かなら…」
「なら、報酬を上乗せするわ」
本と何かを挟んで、スッと床に流れていった。
それを受け取った向かい側の人物は、驚いた様子だった。
「…っ!!」
「満足していただけたかしら?」
「……いいだろう。だが、時が過ぎている…我々だけではどうしようもできないこともある」
「結構よ。でも、この情報が本当なら大変ねぇ」
「貴様!我々を侮辱するのか!」
「話はそこまでよ。それは貴方方の努力次第ってことで、さようなら闇の組織さん」
「待ちたまえ!」
本棚に影に隠れていた人影は去ってしまった。
「……あの」
「いいだろう…引き受けてやる。ただし、それなりの裁きがお前に下るであろう…それでも良いのか?」
「…構いません。全ては生徒会の為に」
「ジークハイル!」
「ジっジークハイル!」
本棚の向かい側にいた人影は去って行った。
私は心理学の本を取り、カウンターでその本を借りた。
何かしらの視線を浴びながら、図書室をあとにした。
やるべき事を全てやった。
Mという人物は何者だろう?
私の情報は、久遠先生と私しか知らないはず…
久遠先生が喋ったのか?
でも、おかげで助かった。
お礼言いたいけれど、図書室に起きたことは口外してはならない掟だ。
掟を破れば死を意味する。
それぐらい、あの組織は恐ろしいものだ。
関わりたくはないと思っていたが、まさかこんな形でかかわるとはな…。
そう思いながら長い廊下を歩いた。




