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助けてください!天狼さん。  作者: 落田プリン
第四章 走らなきゃだめですか…天狼さん。
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小さな波紋。(その6)

 道司が、天狼がいる社へとたどり着くと、そこは慌ただしく騒ぎが起こっていた。

社の方から、慌ただしく獣達やその他の生き物達が逃げて来ていた。

「恐ろしや恐ろしや」

「逃げろ逃げろ!」

「大喰いだ!喰い殺される!」

人の言葉を使ったことから、彼らが何者かすぐにわかった。

彼らが人に化けていた参拝者なのだろう。

身に着けていた笠や布を脱ぎ捨てるほどの、恐ろしいことが彼らにあったようだ。

道司は道の端にひっくり返っていた亀を見つける。

逃げて来た参拝者に蹴られてしまったのだろう。

道司は亀を拾い上げては、様子を見た。

「君、大丈夫?」

「うぅう…こ、これは、これは…道司さまでは、ありませんか…」

僕の名前を知っているってことは、名のある主の使いだろう。

亀は、蹴られたせいで甲羅に少しひびが入っていた。

道司は傷ついた亀をそっと撫でては言葉を出した。

「きつい所、ごめんね。何が起こったのか、わかるかい?」

大体のことは聞いたが、現場にいた者の言葉の方が、その状況がわかる。

「それが…突然、明りが消えてしまいまして、すると、周りにいたオオカミ達が苦しみだしたのです…」

予想通りの最悪の状況だった。

「……うん、ありがとう。ごめんけど、しばらく僕の懐にいてくれないかな?…大丈夫、守るから」

「これはこれは…わたしめにそのようなこと…申し訳ない」

「いいって、事はこっちが悪いんだしさ」

道司は、亀を大事に胸の懐にしまった。

「さて、と…」

社の中から血臭がしていた。

きっと、中で喰い荒らしが起きている。

僕を呼びに来た山犬達を下がらせたのはよかった。

ついでに、辛くなったら強引でも気絶するよう指示もして来た。

それでも、どれだけ被害を抑えられるか…

道司は、頭を少し抑えた。

頭の中に鳴り響く声がある。

それは、強い思念のようで、ひどい怒りの感情でもある。

それが道司の意識を乗っ取ろうする。

その怒りを抑えようとすると、ひどい頭痛なって帰ってくる。

道司は眉間を寄せた。

痛みが社に近づくにつれて酷くなってくる。

社の中には、神祖の意志に逆らえるほどの強い意志がないと入れない。

道司がそうだ。

「僕を舐めてもらっては困りますよ」

道司は意を決めて、社の中へと入って行った。

読んで下さりありがとうございます!

拙い文章でありますが、これからも背一杯書いて行きたいと思います。

誤字脱字や文章の書き方、ここはよくない表現など、ありましたら気軽に教えてください。

この小説にアドバイスなどありましたら、ぜひ教えてください。

参考にしたいと思っています。_(._.)_

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