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助けてください!天狼さん。  作者: 落田プリン
第四章 走らなきゃだめですか…天狼さん。
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帰宅。

 我が家に帰るとそこには、美少女が立っていた。

「お帰りなさい!」

満面の笑みで出迎えてくれる美少女。

「ご飯にする?お風呂にする?それとも、わたくしと…?」

「…………」

灯花は家の扉を閉めた。

「家の中にストーカーがいるぅううう!!」

灯花は激しく動揺していた。

真夜ストーカーが何故か我が家にいた。

「ど、どどっどゆこと!?」

真夜とは学校で別れたはずだった。

なのに…家で、ましては、新妻ぽく出迎えるなんぞ。

どゆこと!?

「お、おち、おちっ落ち着け!わたし!」

そう、これは…

「夢だ!そうに違いない!まして私にストーカーがつくなんて、あり得ないんだから!」

そうだ!そうに違いない!

灯花はもう一度、扉をゆっくりと開けた。

ほんのちょっとだ。

決してビビりではない!

覗ける程度の隙間を作ると灯花は静かに覗いた。

目があった。

真夜は私を覗いていた。

「ウギャアアアアーー!!」

灯花は、あまりにも恐ろしい出来事に腰を抜かしてしまった。

「うっさいっ!」

ゴツン!

「あたあっ!」

頭に衝撃が走った。

それは紛れもなく姉のげんこつだった。

「あんた、何時だと思ってんの!近所迷惑になるでしょ!このぉ愚妹ばか!」

灯花の目の前には、バイト帰りの姉がいた。

「おお、おねえちゃん!おねえちゃん!うわあぁあん!」

「えっ何よ!なに泣いてんのよっ!」

灯花は這いながら姉に泣きついた。

「うわあぁあん!」

「ちょっと、何なのよっ!」

久々の姉のげんこつと温もりを感じていた。

杏子あんずはいきなり泣き出した妹に困惑していると言葉をかけられた。

「お帰りなさい、お姉さま」

「あ、うん、ただいまぁ」

「おねえちゃん…うぐっひっく…えっ?」

今の聞いたか?

灯花は姉ともう一人の会話に耳を傾けた。

「ごめんねぇ、こんな妹でー」

「いえいえ、とても可愛らしいですわ。もちろん、お姉さまもとてもお美しいですわ」

「そうお?お世辞言っても、何も出て来ないわよ~~」

「……………なんで、仲良くしているの?」

灯花はつい言葉を出してしまった。

「なにって、今日から一緒に住むんでしょ?」

「はあ?お姉ちゃん、お酒でも飲んでるの?」

「うわっあんた、すっごい変顔、うけるんだけど!」

姉は笑いながら、家の中へ入って行った。

「お姉ちゃん!?」

姉にしかとされて、残されてしまった灯花は真夜と向き合うことになった。

「灯花ちゃん、今日からご一緒させていただきますわ。どうか良しなに」

それはそれはご丁寧なお辞儀でした。

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