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助けてください!天狼さん。  作者: 落田プリン
第四章 走らなきゃだめですか…天狼さん。
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幽世の話。

 灯花は市子いちこさんにあいさつした後、しゅうさんの仕事が終わるまで待つこととなった。

だが、その愁さんの仕事は、たい焼き屋のことではなかった。

「湧き潰しってとこかな?」

「湧き潰し?」

「ここら一帯の蟲を駆除すること」

「蟲!?」

灯花は驚いた。

愁さんは山犬だと聞いたことあったけど、まさか率先してしていたなんて驚きだった。

てっきり、裏方の方かとばかり思っていた。

「ここ最近、この街に現れる蟲が多いんだ。蟲のよって、事件が頻繁に起きているし、少しでも数を減らして、頻度を押さえている」

「そう、なんですか…」

「灯花ちゃんには、悪いけどそれに付き合ってもらう。今日は市子もいるし、大丈夫だろ」

「はあ…」

灯花は少し戸惑いながら頷いた。

「なんだ?不安か?」

ちょっと図星を突かれて固まった。

「なに、軽くウオーミングアップみたいなもんだ。奴らの巣に入って、退治するわけではない。灯花ちゃんは、車の中で大人しくしてくれたらそれでいい。なんなら、車の中で寝てていいよ。終わったら起こすし」

「いやそこまで…」

知り合ったばかりの人に、そこまで甘える気はない。

「公園で寝落ちしてたほどだし…」

恥ずかしい所を言われて灯花は渋々了承した。

「う、おっお言葉に甘えます…」

もろ、愁さんに公園で寝ていたことがバレた。

うおっ恥ずかし過ぎる…

灯花はうつむいて顔を隠した。


 愁さんは、蟲駆除の為に準備を始めた。

灯花は、巫女である市子さんにある程度の説明を受けた。

「あのねぇ~地獄蟲はねぇ~幽世かくりよしか現れないのよ~」

灯花は頷いた。

「でも、例外があるの~それは、膿蟲なの」

「膿蟲?」

「詳しく言うと~膿蟲と現世のモノが一緒になったら、幽世が出来るのよぉ」

「えーと…膿蟲って、死体に寄生する蟲ですよね?」

「そう、その死体と一つになることで、膿蟲となるの。きんもーいよね!」

「…そうですね」

「その膿蟲は動くしかばねだから、あちこち動くのよぉ!動くからあちこちに幽世が出来るの!迷惑よね!」

その話は、以前、真夜が教えてくれた話と似ていた。

確かあの時は、BL本を例えにしていたが…要は、幽世は動くということ。

あの廃ビルは本来、幽世は展開していなかったんだ。

だけど、膿蟲があの廃ビルで幽世を展開したために私達は巻き込まれたんだ。

「あの一つ聞いてもいいですか?」

「なあに?」

「膿蟲が幽世を展開する場所って限られているんですか?例えば、特定の場所しか展開できないとか…?」

「うん、灯花ちゃんの言う通り、膿蟲でも好む場所があるみたい…端っこが好きな膿蟲は、端っこに幽世を作るよぉ~」

「それって、膿蟲が好む場所はどこでもってことになりません?」

「えっとねぇ、膿蟲は死体から言ったよね?」

「はい…」

「その死体が問題なのよー!死体はね、人の魂、思念が宿っているから、幽世の形がその死体がベースになっているのよぉ~自分が死んだ場所や思念が強い場所が幽世の形になるの。膿蟲はその場所をモチーフにして、幽世を作っているの、よりその場所に近い場所が幽世が作りやすいのよぉ~。幽世に入っていて、同じ場所だけどぉちょっと違うような場所とかなかった?似たような場所ばかりで、迷ったでしょう?」

灯花は頷いた。

「もっと言えば、幽世はねぇ~思念が無いと出来ないのよ。人の嫌~な気持ちがいっぱいな所でもう一つの世界があって、膿蟲がその媒体となって、空間を確立させて初めて、幽世かくりよと呼ばれるのよぉーわかった?」

市子さんから、聞かれてすぐには答えられなかった。

途中からわかんなかったからだ。

「もう一つの世界?」

「死後の世界、別の言い方をすれば、鏡写しの世界、誰もいない世界」

市子さんの声のトーンが低く聞こえた。

じっと市子さんに見られて灯花は戸惑った。

「怖い所だよぉ」

灯花は静かに頷いた。

そのもう一つの世界は、天狼さんから聞いたことがあった。

たぶんあの時天狼さんは、私にわかりやすく説明するためにああ言ったんだと思う。

ってきり、そのもう一つの世界が幽世だと思った。

市子さんが言うには、もう一つの世界のモノと現世のモノが一つなり、それが媒介となって空間を作り、その空間が初めて幽世かくりよと呼べるらしい。

「だからねぇ、愁ちゃんがこれからすることわね。その膿蟲を使って幽世を作りましょうと言う意味なのよ」

「膿蟲あるんですか!?」

「うん、あっ死体じゃないよぉ!ちゃんと箱に入っているから、だいじょうぶー!」

「箱?」

「膿蟲が入っている箱なのよぉ、それをちょいちょいとしてー幽世を作るのー!」

「なるほど…」

箱は死体の役割をしているのか…

後は、場所を合わせるだけで、幽世が出来るわけか…すごいな。

愁さんがやろうとしているのは、それを使って幽世を作り、地獄蟲をおびき寄せるってことかな?

だとしたら、本当にすごい…。

内容が複雑になって来ているので、わからない所とか文章間違え、誤字脱字などありましたら気軽に教えてください。感想など添えてもらったらなお嬉しいです。(o*。_。)oペコッ。

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