第15話─布告
また貯め回です。
「貯め回」って溜めなんですかね、貯めなんですかね。
まぁどうでも良いので、その時に一番最初の変換候補に出たものにしますがね。
20240814 なんか振り返ったらサブタイが合ってないよねって気づいたので「前夜」から「布告」に変更 ついでに内容も少しだけ変更
カレンシティの小さな診療所。まだまだ負傷者の手当にてんてこ舞いだが、なんとか重症者の治療は完了し、今はお昼休憩を取っている。
色んな建物が壊れたせいで日当たりが良くなり過ぎていた正午、医者や看護師たちは受付に備え付けのテレビで患者たちと一緒に見ていた。
「アーロン、お前大丈夫か? すっごいやつれてるぞ」
ざわついている受付に、ガイの声が響く。
「お前も各国家にプレゼンしてみるか? 冗談抜きで胃に穴が開くぞ」
「遠慮しておくわ……」
テレビには崩壊したガニメデタウンの様子が映っていた。あの後、各地を壊していたらしい。この街の周囲にあるいくつかの街は全て破壊され、大量虐殺も行われた。
今は止められない。準備がまだ足りない。
「……悔しいな、アーロン」
「そうだな、だが次の戦いはこうはいかない。準備を進めてるからな」
リーンが居なくなったあの日、かつてガニメデタウンが壊された日を思い出して、ガイは涙が流れてきた。
多くの人の記憶に残った重大事件だ。他にもあの事件を思い出して涙を流している人が多かった。
リーンが見ていなくて良かった。ガイはそう思うと、彼女の病室に向かった。
「リーン、入るよ」
リーンはまだ起きていない。ラジオだったり、光や風などの刺激を与えているが、まだ静かに寝ている、はずだった。
部屋に入ると、彼女も、泣いていた。信じたくないものから目を背けるために、俯いて、泣いていた。
「リーン!」
あのニュースを聞いたのだろうか、ガイは彼女を抱擁した。
「私、許せないです」
あり得ない怒りが肌から伝わってきた。許せないなんて言葉では抑えきれていない、確実に殺すという意思だった。
突如、ラジオにノイズが走る。
『あー、繋がってるな。おそらく初めましての方だけかな人間諸君、私はアリア。ガニメデダウンを始めとした一連の殺戮を主導した』
殺意が鋭く音の方角に伸びる。冷静なまま、感覚を研ぎ澄ましている。
『魔獣と呼ばれる魔術を使う獣たちを率いて各地を破壊した。魔力波をジャックした理由は一つ。私は君たち人間に宣戦布告する』
「何言ってんだ……? なぜこんなことを……?」
『完璧な準備をした君たちを完膚なきまでに潰したいが、私は気長ではない。というわけで、7日間のタイムリミットを差し上げよう。7日後まで、私はガニメデタウンに滞在する。8日後の夜明けになったら私は飛び立ち、世界各地を蹂躙する。どうだ、かなり公平だろ? それでは失礼』
再びノイズが流れ、大慌てのアナウンサーの声が聞こえてくる。明らかな不祥事だが、誰も気にすることはないだろう。少なくとも、事件の当事者であるこの国の人間だけは。
リーンが口を開く。これから潰す敵のことしか考えていない、戦乙女が出来上がってしまった。
「……面白い。ガイさん、私たちは4日後の昼に仕掛けましょう」
「4日後!?」
ちなみにテレビとか基本的な電化製品は今でも動いてます。エネルギーが基本的に魔力になっているというだけです。
インターネットが廃れてるのは実はあんまり魔術とは関係なくて、今はインターネットの代替品を作成している最中という感じです。
本編に設定を出す予定が無いので、ここで明かしてみんとす。
次回は番外編で僕の欲求を満たすだけの話ですよ〜、かなり書けてるので来週あたりに投稿できるかもです。




