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正義のあり方 俺たちの覚悟  作者: 松尾ヒロシ
自分の心を代償に復讐を果たせ
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第3話―「ヨォ、数だけ星人」

お久しぶりです、投稿遅れてごめんなさい。

私、来年から受験生なので元旦から一年以上更新止まります。時間あったらその先も書きます。本当に第一章が長すぎて書きにくい章なだけなので、第二章はかなり短くしてポンポン進みますよ〜。

 カレンシティに魔獣が到来する1日前。月面での出来事である。まずここで起きた出来事よりもここに行われていた会議について説明会しよう。

 月面は開発が進み、人間が自由に暮らせるほどの月面基地がある。そこで行われる会議とは各国共通の国家機密についての事か、地球の環境問題についてだ。そして今回は前者、魔獣についての会議だった。



 集められた国はそれぞれ国民に次元が違うほど魔術戦闘が強い者、俗に言うところの最強が1人や2人いる国だ。そのため、集められている国家の数は6と少ない。

 そして今回の会議は魔獣の到来について。ちょうど魔獣たちの本隊は23時間と45分後に月へ到達する。作戦は既に伝えているため、今はそれの確認と各国の最強との交流が主な目的だ。

 正方形の形をした会議室。その中心に置かれた円卓の周りにウォーレンと現国王が座っていた。他の面子もぞろぞろ揃う中、ウォーレンはため息をついた。


(たしか今日集められた人の中には、厄介なあの人も居ましたよね……)


 今回集まる最強たちはそれぞれ個性的な面子だ。現在円卓に座っている最強の中でも、魔量最上のウォーレン、最コウの盾イン、幻術双子のアリーシャとフィオナ、白雷の桜凛太郎、人形(ひとがた)遊戯のネロなど得意な魔術が全く違う。そして性格までも個性的であるため、1人や2人嫌いな人間がいるのはおかしくないだろう。

 妙に大きな足音が部屋の中に響く。この部屋の防音機能は完璧で、本来ならここまで大きくならないはずだ。しかし今回集まる者の中にはそれを実現する魔術を持っている者もいる。そして都合の悪いことにその者がウォーレンの嫌いな人間でもあった。

 扉が豪快に開けられた。


「ヨォ、数だけ星人」


 現れたのは若干パーマのかかった銀髪の男。顔はかなり整っている。今回集められている中でも1番の顔立ちだ。しかしピアスの付けた舌をだらしなく垂らしている。時代が違えば確実に忌避感の拭えない容姿だ。ただし彼の場合はその時代のイメージそのままの性格や思想をしているのだが。


「こんにちは。今日も元気そうで何よりです、カストル・バークランドさん」


 そっけない反応を返され、カストルは唾を吐いた。


「俺も他の奴らを呼ぶ時みたいに、『カストルさん』って呼んでくれネェのか?」

「あなたは特別ですから」


 ウォーレンは表情を変えない。それが彼の逆鱗に触れた。


「俺が嫌いなら嫌いって、はっきり言いやがれよナァ」


 机は叩かれて大きく音を鳴らす。しかしそれでも表情は変わらない。ウォーレンどころかこの場の人間全てがだ。彼は腹が立ったら直ぐ物にぶつかるという性格だと皆知っているから。


「まぁまぁカストル、わざわざ喧嘩しに来たわけではないのですよ?」


 カストルが所属している国の長だ。彼はカストルの肩を軽く2回叩き、椅子に腰かけた。それに従いカストルも座る。

 ちょうど彼らが集まっていなかった最後の国家で、会議は彼らの着席と同時に始まった。

 ウォーレンが所属している国の王であるガウス・カーバスが会議の進行をするようだ。彼が指を鳴らすと、それと同時に円卓中央に立体映像が流れ始めた。現在地球へ向かってきている隕石の現在の映像を魔術を用いて把握しているのだろう。


「さて、これで全員集まったわけだが。皆を呼んだのは他でもない、約12時間後に月に到着する魔獣と思われる隕石の破壊とその後についてだ」


 その言葉の後に加減しろと叫びたくなるような質量の数値がスクリーンに映し出された。


「推定質量5700万トンだトォ……俺らは冗談を聞きに来たわけじゃネェんだが、これは本当なのカァ?」


 カストルの質問にガウス国王は頷く。


「この場で嘘をつくはずが無いだろう。重要なのはここからだ。この隕石の中心部分に巨大なエネルギー反応が出た。我々の目的はこのエネルギーを発している物体もしくは生命体の排除。そして隕石内部に潜んでいると思われる魔獣の大多数の殺害だ」


 この場のいる面子は破壊や殺戮が得意だ。しかしこれだけの質量大きさだと完全破壊は少し難しい。周りに味方がいないならまだやりようはあったのだが、と誰もが悩む。


「諸君らは個人で戦う事に向いている者が多い。だから今回は区画ごとに分けて対応してほしい。拠点となるここ月面基地には防御に長けたインに頼む。ウォーレンは月の裏側からの奇襲のためにこの後攻撃を。他はしばらく待機、襲撃に備えてくれ」


 その言葉を最後に立体映像は消えて、会議はお開きとなった。

 それぞれ用意されている部屋に向かっている。廊下にはまだ各国の最強がいて、その中でも特にターカス王国の最強アリーシャとフィオナがぴょんぴょん跳ねていて目立つ。今はターカス王国の国王、テム・ターカスの周りを回っている。金髪の美少女たちに囲まれているテム国王を見てウォーレンは羨ましいとも思ったが不敬なので目を逸らした。


「「テムおじちゃん、私たち何をすれば良いかな?」」

「いつも通り、襲ってくる馬鹿野郎どもに正義の鉄槌を下してやれ」


 双子のアリーシャとフィオナはこんな状況でもおどけていて、彼女らの国王は落ち着いている。これはこの状況を理解していないわけではなく、どんな事があってもやれることは同じという諦めに似た覚悟が彼らの中にあるからだ。実力の向上は必要だが、結局自分が引き出せる全力は心による物が大きい。今慌てても仕方ないから、彼らは常に変わらない。

 そんな彼らを羨ましく思いながら、ガウス国王の命令通りウォーレンは月の裏側に攻撃を仕掛けていた。彼の膨大な魔力によってそこは炎の海となり、設置されているカメラには美しい紅色が記録されているだろう。

 しかしウォーレンの下に突然違和感が襲った。その違和感の正体に直ぐに気づいたウォーレンは叫ぶ。


「皆さん! 月の裏側に魔物が居ます!」

今回の投稿が遅れた理由の1つに魔獣出現までを書くってノートに書いてるのにその先を書こうとしたってのがあります。

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