第8話―独立その1
エレンとの戦闘終了後、近場の家屋の屋根の上でガイは体の傷を回復魔術で治していた。現在残りの魔力は魔力回復ドリンクで回復するのも含めて1時間上級魔術を出して戦闘可能なぐらいだった。
「……なぁリーン」
「はい、なんですか?」
「エレンって死んだのかなぁ?」
彼は人殺しをするような覚悟はまだ決まっていなかった。その言葉を聞いてリーンは微笑む。
「あの程度で死ぬような人間ではないです。きっとどこかで生きてますよ」
「そっか、安心した……」
傷が全て埋まった彼は、リーンに立つよう促される。
「大丈夫みたいですね、では頑張って倒してきてくださいね」
「ああ、勿論だ」
そうして、彼は屋根の端まで歩く。すると途中でそうだと何かを急に思い出したかのように振り向いた。
「リーン、俺の殺しの依頼を受けてやって来たんだよな」
「ええ、そうです」
「じゃあついでに俺の依頼も受けてくれないか?料金は俺の貯金の半分で」
それから彼らは依頼やその料金について話し合った。
「……料金も十分ですし、受けます。でも良いんですか? 私にこんな役目をさせても」
「むしろリーン以上に信頼できる人はいないさ。それこそ祖父ちゃん祖母ちゃんぐらいだ」
「そうですか、そう言われるとやはり嬉しいですね」
彼女は顔を赤くしてそんな事を言った。それにつられてガイも赤くなる。
「じゃあ行ってくる!」
「行ってらっしゃい!」
彼はやっと飛び立った。颯竜刀から風を噴射して、禍津日の頂上へと向かう。途中に出てくる雑魚達は切り捨て、アーロンの名前を叫びながら進んで行った。
その声は頂上にいたアーロンにまで届いた。今、彼は日付が変わった瞬間にやって来た襲撃者の対処を終えていた。地面に倒れている男の上で彼は呟く。
「……やっと来たか、ガイくぅん」
彼が炎の散弾銃を構えた次の瞬間、ガイがやって来た。左腕が欠けていてとても万全の状態ではない。だが以前までの目的を忘れたのか、彼は直ぐに弾丸を放った。ガイはなんとか颯竜刀を動かし、それを弾く。そして彼の方を睨んで舌打ちした。
「いきなり不意打ちかよ! 俺を絶望させて殺したいんじゃなかったのか!」
「君は十分強くなった」
アーロンは手元の炎の散弾銃に目をやる。
「全力を出さないと気絶さえしないほどにはね。他人に君が殺されるのは癪だったけど、僕よりも強いエレンに頼んだんだ。彼は最後の砦だったわけだけど。彼で駄目ならもうこの際、君が死んでくれたら良いんだ」
再び炎の散弾銃を構えて、彼は叫んだ。さぁ全力の戦いだと。2年に渡るこの2人の因縁に今、終止符が打たれようとしていた。
やっと全力の戦いかぁ……漫画でやったら1、2話で終わるほどの内容だと思うんでもしかしたら年内に戦いが終わるかも
今まででは考えられないほどの更新スピードだなぁ




