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15分後の君へ

「15分後の君へ」


 今の俺は、未来への期待で胸がいっぱいだ。


 何故かって? そんなの決まっているじゃないか。


 今、俺は自分が本当に好きなことをやろうとしているんだ。


 自分が好きなことを自由に好き勝手出来るなんて最高だろ。


 君もそうだろう?


 好きなことをやって、それが形となり、誰かに認められ、生活していく。


 そんな未来を視ながら、今、その好きなことをやっている。


 最高以外のなにものでもない。


 だけど、それには少し心配ごとがあるんだ。


 だから、今こうして君に手紙を書いている。


 少しの心配ごとと言ったが、深刻なことでもある。


 それは、君は15分後にも、好きなことをしているのか という心配事だ。


 え? 心配ないって? 好きなことをしているんだから、15分なんてあっという間だって?


 なんなら、何時間でも好きなことなら続けられるって?


 そうか。それならいいんだ。少しの心配ごとだと言ったからね。


 君にとっては深刻なことではないようだ。


 君の隣にあるピンク色のブタさんタイマーで測っても15分なんてすぐだからね。


 それこそ、そのブタさんが何回鳴いても、君は好きなことを続けるのだろう。


 だけど、だけどね。


 もし、君が好きなことを続けられていないとしたら、この手紙を読んでくれ。

 

 好きなことを止めてしまった君には、沢山の感情が生まれていることだろう。


 続けられないことに対する自分への怒り。


 才能がないという言い訳。


 過去の期待に応えられないやるせなさ。


 そして、君は未来へと絶望するんだ。


 15分前までは、あんなにも希望に満ちていたのに。


 何故、ほんの数十分で諦めてしまうのだろうと。

 

 だから、俺はこの手紙を書いた。


 君が諦めてしまわないように。絶望しないように。


 今の俺のような希望をまた視れるように。


 だって、俺は15分後の君なんだから。君は15分前の俺なんだから。

 

 未来で絶望しても過去の俺が君を助けられるように。

 

 また、希望をもって次の15分へと歩いていけるように。

 

 好きなことを目一杯楽しめよ。15分後の君!


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