第95話
大丈夫。エタってませんよ?
毎日、朝昼晩各1時間強の雪かきに心と体がへし折られていただけです。
朝4時前に除雪車の騒音で起こされ、
5時から6時過ぎまで雪かきをしてから仕事に行き、
昼めしの後すぐに家に戻って雪かきをし、仕事に戻る。
夕方仕事終わりで帰宅後、車を停めるスペース確保のために除雪をし、
夜中に雪の具合を確認するために何度か起きる。
そんな雪国生活のせいで、PCの起動すらする気力がわかないのです。
室内でも氷点下のせいです。
言い訳です。
何事もなく夜は明けた。
日が昇って少しすると皆が起きて活動をし始める。
考えは堂々巡りで結論は出なかった。
貴族の件はね。
襲撃の件については、多分だけど結論はでた。
今後はおそらく仕組まれた襲撃は無いだろう。
あまりにもデスタ領というやつらの拠点と離れすぎるし、不審な行動も見せすぎた。
これで連続で何かあったら、さすがに男爵だってなんか対応せざるを得ないだろう。
その考えは当たっていて、俺たちの一行は何事もなくソノーの街にたどり着いた。
デルソル公国への船は翌々日の正午に出るとのことだったので、久しぶりに皆で宿へ2泊することになる。
普通は他の貴族が領内を訪れるとそこの領主の館で世話になるとのことだったが、男爵とソノー領主とは違う派閥に属しているらしく、男爵も宿暮らしとなる。
たとえ違う派閥だろうが表面すら取り繕わないって、この世界の政治家もろくなもんじゃないことは確かなようだ。
街の中であるので、護衛の必要は無いとの男爵の言葉により、船の出る翌々日の朝に港に集合ということになり、移民団は男爵の用意した安宿に宿泊。
男爵家の面々は街一番の高級な宿に。
護衛のデスタパーティは男爵と同じ宿のランクの落ちる部屋に泊まることになった。
俺たちは人数が多いためランクの高い宿には泊まれず、中の下といった感じの宿を借り切ることになった。
「3班に分けて、完全休憩(睡眠)、巡回警備、待機の三班交代制にしよう。」
さすがに全員自由行動ってのはまずいだろう。
平和日本じゃない、何があるかわかんない世界だし。
「完全休憩は、宿で休んでおくこと。
巡回警備は男爵の宿と移民の宿を見回る。
待機は宿で装備を解かずに待機、何かあったらすぐに出れるように。」
そして、
「俺は、食糧なんかの物資を補給とかするから、ルドはずっと付いてきて。
サミー、イル、ヒルダは各班のリーダー。
残りの人員の振り分けとか全部任せるからよろしく。
あと、メシとか消耗品の費用は各班に5万ゴルづつ渡しておくからそれで賄うように。」
うちのメンバーのトップスリーに後を任せる。
各班50万円相当もあれば飲食費は当然、矢なんかの消耗品も買えるだろう。多分。
あの三人の食べっぷりと金銭感覚だけがチョット不安だが、どっかからは任せないと俺がパンクする。
ルドはなんかあったときの連絡要員として確保した。
あの三人の誰のところに配備されても肩身が少し狭いんじゃないかという親心と、俺と同じ黒髪黒目なので兄弟で行動している風に見えるだろうという考えからだ。
けしてショタに目覚めたわけではないし、神ではない。絶対に違う。違うのだ。
三人の目が少し怖かったのはそこにいる全員が気づいただろう。
「あと、コリンは誰か一人連れてこの街で全般的な情報収集を頼む。」
情報が重要なのは当然だ。
男爵と領主が派閥が違うだけならいいが、もしかして敵対とかしていたら目も当てられない。
ソノー到着当日は何事もなく、俺はルドと大量の飲食料品なんかを仕入れてホクホク顔で宿で寝ることになった。




