第81話
農繁期で激務ナウ。
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注意が必要なことが増えた。
① サミーの敵の陸人族5人組
② 同じ護衛のデスタパーティ
③ 男爵家のエバンス
④ 普通に襲撃してくる盗賊
⑤ 魔物
気配察知のスキルで①はわかるようにしてある。
ついでに、エバンスとデスタパーティも個別に色を付けて分かるようにしておく。
用心のし過ぎかもしれないけれど、しないで後悔するよりは、今の手間だ。
特に①は、おそらく数日内に何らかのアクションを起こすだろう。
ヤツラの持ち金や移動速度を考えてもデルソル公国内はありえないだろう。
デスタ近郊でなければ俺の取り越し苦労ってことだ。
男爵家のメンバーを放置し、移民団には温かいシチューをふるまう。
さすがに食器は提供できないが、移民というだけあって、カップ位は皆持っている。
この状況では数が正義になることもあるだろう。
亜人厚遇の俺のパーティを見せつけたり、餌付けしたり。
いやらしいかもしれないけれど、効果的だろう。
胃袋と脳みそをつかむのだ。
食事と、憧憬。
美味しい食事と、自分にもあったかもしれない、これからあるかもしれない奴隷ではありえなかったごくごく「普通」の暮らし。
もっともウチのメンバーがしているのは、普通ではありえない優遇らしいが。
少なくともエバンス本人が何かしようとしても、周りが知らせてくれる。
もしかしたら守ってくれさえするだろう。
ウチのメンバーは、柔らかいパンに、熱いシチュー、串焼きの肉にサラダ。
ワインか果実水を一杯ずつ。
男爵家は、硬い黒パンに干し肉・干し果実、ワインが一杯。
移民団は、硬い黒パンに干し肉、水。
それにシチュー。
ウチのメンバー以外のメシをこれからしばらく続けるのか?
俺なら耐えられないかもしれない。
粗食にはカップラーメン等で慣れていたが、変化もないそれだけってのは無理かも。
カップラーメンでも味噌塩醤油カレーシーフードにメーカー、ラーメンに蕎麦にうどんなど、その気になれば一月は同じものを食べなくて済んだ。
それが、この世界では旅に出れば、硬い黒パンに干し肉ってのが定番らしい。
車も電車も飛行機も無いから、当然長引く。
エバンスが野営地を出発する。
男爵は許してくれなかったようだ。
こちらを睨みつけて馬に乗って野営地を出ていく。
馬車で一日の距離を戻り、代わりの人間が追いつくのに何日かかるだろう?
馬車と騎馬のスピードの差を考えても、3日以上はかかるだろう。
状況を整理してみる
ここ数日以内には、サミーの仇が行動を起こすだろう。
逆にエバンスは近々には行動を起こすことは難しいだろう。
他の盗賊や魔物やデスタパーティは「いつ」なんてのはわからないだろう。
今のところ通称「仇」の反応は無いけれども、油断は禁物だ。