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第二話

「というわけなんですが、お願いできませんか?」


お願いと言っているが、これは強制だろう。


残念恐怖美女の話はこうだった。




自分はこの神社に祭られている女神である。


神様にとって信仰の力がエネルギーとなる。


信仰されなくなると消えはしないが神としての力は無くなる。


最近は神頼みするにも本気じゃない人しか来なくなった。


寂れたこの神社の生活での信仰力ではもうすぐ見ているだけの存在となる。


知り合いの神(異世界の!)に信仰力を恵んでもらっていたが、その神に取引を持ちかけられた。


(異世界の!)信者一人をくれるなら困らないだけの信仰力を融通してくれるとのこと。


この神社に真の信仰をもって頼ってくるのは君(俺)だけだ。


さっきのモノを散らした力はそれで融通してもらったものだ。


だと。


要は


「空腹に耐えかねて、唯一持っている宝物(信者)のあなた(俺)を友達に売ったお金でご飯食べちゃったので友達に引き渡します。いいよね。テヘペロ」


ということだ。


人権というものについて聞いてみたいものだが、相手は自称「神」だ。


もしも本当だったら人権よりも上位の権利があるんだろう。


神権とか。


こんな神様がいるとは思いたくない。


ないが、こんな「人」がいたらチョッとどころじゃなく怖い。


いてほしくない。


究極の選択でギリギリ神様であってほしい。


「で、俺はどうすればいいんですか?」


とりあえず聞いてみる。


逃げるかどうかは聞いてからでもいいだろう。


逃げられるかどうかは別にして、情報無しで判断するのはギャンブルどころかただの無謀だ。


「詳しくは彼女から聞いて」


しらねーのかよ!


「分かったよ。」


そいつから聞くよ。


彼女ってことは、女か?美人か?残念か?


「さすが神に仕える名前を持っているだけのことはありますね。ご馳走様。いや感謝します。」


は? 


なに言っちゃってんの?


イッチャッテンノ?


煮えすぎてるの?


「境木は榊、神司は神事。榊は神を祭るには欠かせぬ祭具でありますし、名前にいたっては[神に仕える]という意味ですから(満面の笑み)」


こんな苗字をつけた先祖を恨みたい。


こんな名前をつけた祖父を恨みたい。


こんな残念女神(美女)の神社を頼っていた俺を恨みたい。


どうすればいいかなんて聞いた俺を恨みたい。


この残念美女神(狡猾)を恨みたい。


「でも私も鬼じゃないんでぇ」


神だからな。


つか人身売買の犯罪者だが、法律で裁けるのは人だけだ。


「なかったことにするのはもう手遅れだけどぉ」


手遅れなんだ。


つか拒否権あったのか?


「明日の夜十時にここに召喚するからぁ」


は?


それまで自由にしていいらしい。


別れの挨拶や準備をしてこいということだろうか。


「向こうに持っていけるのは君が身に着けて立てる位の荷物ね。

 制限しておかないとホームセンター一軒とか発電所とかっていわれても無理だし。

 あっ、今持ってるものは預かっておくから(満面の笑み)」


そうかホームセンターとかで必要そうなもの買ってくればいいか。


もしかして福引でこんなんになったのもコイツのせいか?


俺が今つけている腕時計は、ソーラー充電できる電波腕時計だから狂うことはない。


風呂やトイレで軽装になっているときに呼ばれることを防ぐことはできるだろう。


真っ裸で強制召喚とかどんな罰だよ。ター○ネーターじゃねぇぞ?




神社からでるともう夜十時過ぎになっていた。買い物は明日か。


と考えていると鳥居の影からさっきの残念美女神(夜見るとなおさらコワイ)が身体半分だけ出してこっちを覗いていた。


この田舎では店は夜八時には全部閉まってしまう。周りは結構暗い。


おまわりさん。変質者(神)がいます。


捕まえてください。


切に願ってしまった。


「疑ってないと思うけど・・・逃げれないよ(ニコッ)」


あぁぁぁぁ。


ごめんなさい。


少しだけ夢オチを期待してました。


さよならの準備します。



◆◆◆



両親祖父母は既に亡くなっている。


兄弟や親しい親戚も居ない。


彼女も居ない。


バイトだから退職願とかはいいか。


いきなり来なくなるやつなんていっぱいいる。


アパートや携帯、電気ガス水道の契約はどうしよう。


引き落としじゃないから滞納すれば止められるか。


部屋にいくらか現金を置いておけば勝手に分けてくれないかな。


確か電気やガスは二ヶ月、水は三ヶ月位の滞納で止められるんじゃなかったかな。


家賃ってどうなんだろ?


それぞれ封筒に三か月分くらいずつ入れて部屋においておけば、大家なり警察なりが発見してくれるだろう。


「探さないでください」的な遺書には見えない書置きをしておけば、「大人が一身上の理由で夜逃げした」位にしか思われないだろう。


まぁ探しようもないだろうけど。


金なんかあんまり持ってない。


宵越しの金は持たない江戸っ子(自称)だ。


つか単純に貧乏だ。自給○百円のバイト(掛け持ち)の身分だ。


って事で使える金は両親の事故の慰謝料くらいか。


両親の値段ってことだよな。


大事に使わなきゃ。


今までどうしても手をつけられず、よって貧乏生活を余儀なくされていた。


明日売られていく世界で、日本円が使えるはずは無いだろうから、無駄にしてしまっては逆に両親に申し訳ない。


でも身につけられる範囲じゃそんなに大量のものは持てないな。


リスト作って明日は朝から買い物に走り回らなきゃ。


つか売られていく世界には何があって何が無いのか、なにが必要で何があればチート無双になれるかが分からない。


ラノベで読んだことのあるこの手の話では、行き先の文明レベルは中世ヨーロッパあたりが定番。


召喚されると美少女の召喚主がいて、魔王を倒せとか言われるんだ。


剣と魔法の社会でモンスターがいて、異世界人は大体すぐに絡まれて戦いになって、でも何かしらのチート能力で圧倒して、半裸の女戦士やケモ耳の獣人やツンデレエルフや合法ロリドワーフがいて魔王がいる。


そしてチート能力で娘が懐いてくる。


当然電気やガスは無い。


ってことはエアコンは無いし、石油が無いだろうからストーブも無いだろう。


暑いところか寒いところか分からないけど、衣服はそれなりに準備しなきゃないだろう。


それになにか売れそうなもの。物々交換できるものだな。


向こうの通貨が分からないし、持っていないから。


便利グッズも薬、保存食も必要だろう。


それを入れるバッグもいるな。


必要なものは


    冬服、夏服、靴、ライト、充電池、ソーラー発電キット、方位磁石、ノート、ボールペン、

    万年筆、ライター、マッチ、寝袋、マット、湯たんぽ、ナイフ、調味料、保存食、水筒、 

    調理道具、酒、薬、食器類、石鹸、リュックサック、カッパ、電子事典、


売れそうなものは

  

    宝石類、ガラス製品、ソーラー電源の電子機器、自動巻や手巻の時計、鏡、香水、お菓子、

    鉛筆、紙、自転車、薬


あれば便利なものは


    鋸などの工具、テント、ものづくりの実用書、双眼鏡、蝋燭、ふろしき、

    お茶、野菜・花の種、むこうに無さそうな武器、カードゲーム、ロープ、ワイヤー、針金、

    ウォークマン、録音機、デジカメ、サングラス、発電装置、キャンプ道具、

    なんか武器になるもの(草刈用の蛮刀やサバイバルナイフ、スタンガンか)


とかか?


明日ホームセンター、百均、電器屋、宝石店、東○ハンズとかめぐるか。



◆◆◆



夜九時五十五分。


準備したものを購入した登山用リュックサック六つに分けて入れ、背中と腹に一つずつ、両腕に二つずつ下げて立ち上がる。


ギリギリ立てるがこれでは五十m歩くのに十分位かかりそうだ。


何キロあるんだこれ? 床ぬけないだろうな。


そんなこと考えていたら白い霧みたいなのに(室内なのに)包まれた。


「いらっしゃいませ~」


やっぱり夢じゃなかった。残念だ。格好も残念なままのアノ女神が笑顔で出迎えてくれた。


いつの間にか一度だけ見たことのあるアノ神社の本殿の中にいた。


ということで俺は[話を聞くため]に俺を買ったという女神に会いに行くことになった。


どうやって行くのかって?


なんか日本を代表する二人組の漫画家の、青色ネコ型ロボットが腹のポケットから出す[どこでも○ア]みたいな[障子]を通って行くらしい。


妙なとこだけ純和風。


向こうの様子を見ようと俺が障子を開ける(もちろん引き戸のスライド式だ)が、向こうは真っ暗でなにも見えない。


身を乗り出せば見えるかと思い、体を半分障子の向こう側に入れたときに後ろから蹴り飛ばされた。


そして残念恐怖狡猾女神の声が聞こえた。


「言い忘れてたけどその障子・・・一方通行だから。さよ~なら~(笑)」


凶悪な台詞と一緒に買い物袋二つとリュックが飛んできた。


神も仏もあるものか。



◆◆◆



高校一年の春に俺の全てであった野球をあきらめさせた膝の故障。


絶望した俺は、引きこもった。


登校も拒否した。


毎日二十時間以上ゲームやラノベに逃げ込んだ。


眠れるわけは無い。


眠れても膝が無くなる悪夢で目覚める。


 鍛えていた体が運動を要求することもあり、そんなときは祖父の形見のバイクを走らせ、そこから山へ登り、キャンプをし、川で釣った魚を焼いて強い酒を浴びるように飲んだ。


しばらく引きこもり(鬱)と超外出(躁)を繰り返していた。


引きこもり(鬱)の時にたまたまテレビで見たオリンピックがそんな生活に終止符を打った。


アーチェリー日本代表(四十七歳、独身、男)の金メダル。


走らなくてもできるスポーツがある。世界一になれる。


ロビンフッド、那須与一、呂布、黄忠


弓で知られる人の本もけっこうあった。


本を読むため図書館へ出かけたことが引きこもりに終止符を打った。


行っていた(引きこもってたから[行っていた]は変か)高校には、アーチェリー部は無かったが弓道部があった。


どっちでも一緒だ。


走らなくてもできるスポーツがあるんだ。武道か?


ギリギリこれから皆勤賞であれば出席日数が足りる。


ということも引きこもり終了にはプラスに働いたんだろう。


これしかないと思った人間って強い。


高校三年の時にはインターハイでギリギリ入賞を逃す(爆)くらいには上達していた。


でも弓道では食っていけない。


推薦もなかった。


高卒では肉体労働以外の職業ではあまり稼げないし、当然のように進学を選んだ。


得意不得意のはっきり分かれていた俺は、どうにかこうにか二流半くらいの私立大学に合格したのだが、俺の不幸体質は順調を好まなかった。


両親が事故で亡くなったのだ。


正確には行方不明であるが、冬の海での船の事故で発見されないって事がどんなことなのかは誰が考えても分かるだろう。


死亡が確認されないから生命保険が降りるのにも時間がかかる。


船の運行会社からの慰謝料もすぐ出るわけではない。


長い法廷闘争の末だ。


両親のほんのわずかばかりの財産も相続には時間がかかる。


奨学金を申し込むにはすでにだいぶ遅い。


・・・大学進学は夢と消えた。専門学校だってそんな時期にはもう入れない。


普通の企業の就職試験もとっくに終わっている。


フリーター


それがおれの職業だ。


いろんなことをやった。


コンビニ、警備員、居酒屋、ラーメン屋、トラック運転手、ビラ貼り、近所の金持ちの犬の散歩、ガソリンスタンド、呼び込み、ブラック企業の営業事務、エトセトラ・・・




◆◆◆



障子が閉まるとそこは、八畳の畳部屋の真ん中にコタツ。


コタツの上にはミカンとせんべい、湯呑み、ポットに急須。


壁際には薄型テレビにいくつかのテレビゲームがつながっている。


横の壁には壁いっぱいの天井までの本棚。


蔵書は歴史小説、ラノベに漫画に・・・官能小説。同人誌らしき薄い本もある。


なんだか一部がメチャクチャ気になるが、正しい日本の冬を体現した部屋だ。


コタツに入って、ゲームのコントローラーを握りしめながら居眠りをしている美少女も、まあ[美]を除けば日本では良くある風景ではないだろうか。


いまどきの少女が「どてら」を着ているかどうかは別にしても。



「あ、あのぉ」


声をかけると、ビクッと美少女が跳ね起きる。


よだれの跡が間違いなく寝起きだと雄弁に物語っている。


「・・・・こちらに売られてきたものですが」


この台詞はなかなか喉から出なかった。


が、現状を正しく表しているため致し方なく言わざるを得なかった台詞である。


「あ。あぁ」


寝起きの美少女など見る機会に恵まれたことは無いがなかなか良いものだ。


などと考えていると美少女はだんだん目が覚めてきたのか


「あ。あぁ。汝が●●●●の宝人か」


宝人ってなんだよ?


しかも●●●●は聞き取れなかったぞ。


神の名前は人間ごときが知ることはできないのか?


「●●●●が泣いて嫌がるからどんなイケメンかと思ったら意外と普通やんけぇ。」


言葉が通じることにびっくりしたが、部屋の雰囲気からして日本語で通じないわけがない。


しかも若干関西よりのイントネーション


ん?


泣いて嫌がる?


残念狡猾女神は、残念狡猾不器用系美女神●●●●へと昇進した。




ふんふん。いわゆるスキルジョブ併用系ね。


この世界についていろいろ聞いていたところ、俺もはまっていた某オンラインゲームと良く似ていた。


「せやねん。●●●●から聞いてな。

 そんな風にしてん。

 そっちは面白うてええなあ。

 ●●●●と交代したいくらいやわ。」


がっつり関西弁だ


つかあなたは誰?


「うちか?うちは★★★★っちゅうねん。よろしゅう。」


こっち(異世界!)の女神らしい。


唯一神ではないそうだ。


他にもこんなんがいるのかよ。世も末だ。


名前は★★★★。


やはり聞き取れない。


なんとなく「ナカノン」といったような感じだけど。


中野ブロードウェイを想像してしまうのはどんなモンだろう。


で?おれはどうすればいいの?


「ん?別になんにも縛りは無いで? 

 自由に生きてウチを楽しませてくれたらそれでええねん」


なに言ってんだろうこのヒト(神)。


目的もなしに人を攫ってくるんじゃねえ。


「あっちの世界に憧れててな。

 あっちの人間がどんな風に考えて、どんな風に生きてくのかメッチャ楽しみやねん。

 ●●●●と受け持ち交換なんてでけへんからな、せめてあっちのことをいろいろ知りたいん。

 せやけどここに縛り付けて監禁しても檻の中やったら、絶対に素は見せてくれへんやろ?

 せやからこっちの世界で自由に生きて欲しいんや。」


「ウチはそれを見て楽しむって寸法や。

 もちろん無料やないで?

 チートいうたかな。すぐ死んだらつまらんからチ-トで頼むわ。

 死んだらあかんで。高い買いモンやったんさかい。

 それゆえのチートや。」


「異世界生活オンライン知っとるやろ?あれに準拠や。

 ボーナスポイントはせやな~。

 じぶんいま何歳や?」


三十五歳ですが。


老けて見えますか?


苦労してますんで。


「三十五ポイント。じゃあ少なすぎやろなぁ。

 あっちのじぶんの国の男の平均寿命が八十四歳位やったな。

 したら八十四引く三十五で四十九。でどないや?」


なんの話だ?俺が聞くと


「ボーナスポイントの話やん。」


おいおい あれのボーナスポイントは九十九が最高のはずだろ チートじゃないやんけっ。


あ 関西弁がうつった。


「せやなぁ。じゃあ八十四(平均寿命)でどないや。

 自分があっちで経験したもんについては、まんま反映させたうえでの話や。

 ●●●●の頼みでもあるし大分チートやで?

 それに最高値は贅沢すぎるやろ。最初から強すぎたらすぐに飽きんで?

 すぐに死なんくて楽できる程度のチートがイチバンやと思うで。」


「うちもこれで女神やからな、いろいろ忙しいねん。

 さっきも言うたとおり、異世界生活オンライン準拠やからな。

 あんな感じで自分っちゅうキャラつくりや。

 メニューは左手をグワシにして軽く振るか、慣れたら念じるだけでできんで。」


お前今寝堕ちしてたろ。


って突っ込みたくなるのをかろうじて我慢してやってみる。


おお。なんか見慣れた画面が見える。


荷物を入れておける四○元ポケット。


じゃない。


ストレージも使えるようだ。


抱えてきた(後ろから投げつけられた)荷物を入れてみる。


まだまだ余裕がありそうだ。福引の景品(後ろから投げつけられた)も入れてみる。


もっと持ってこれたんじゃないのかこれ? 


でもあの障子をくぐらなきゃいけないからこんなもんなのか。



「あとなんか●●●●もたまに様子見に来たいっていっとったなぁ。

 よっぽど大切やったんやなぁ。

 取り戻しに来るんとちゃうやろな。防犯対策せな。」


一方通行じゃなかったのか?俺だけ一方通行かよ。


「あと神コールっちゅうのんがあんねん。

 左手でスタンハンセンでモシモシで暇やったら相手しちゃる。

 ウチから用事あったら夢枕っちゅうので連絡するわ。

 昼やったら白昼夢やな。

 変な人に思われんように気をつけぇ?」


いろいろ突っ込みたい。


なぜスタンハンセンを知っている?


とか、モシモシって電話あんのかとか。




「なるだけ希望は聞くで?これでも神様やからな。

 絶世の美男子になりたいとか、三メートルの巨漢になりたいとか、腕が六本欲しいとか。

 今すぐ思いつかんかったら後で神コールでもええで。」


どうだろう。


不老不死とかチート無双とか過大な要望しすぎたら舌切り雀になったりしないかな?


程ほどなチートか。


「健康で頑丈な肉体と、俺ベースでのそこそこのハンサムな見た目、意思疎通に不便のない能力に、すぐに死なないだけのスキルかな。あとは後々ってことで」


「ふぅん。意外と欲ないんやな。」


あれっ?もっとOKでしたか。


やり直しは聞きませんよね。


まあ[後々]って入れたし、大丈夫だろう。


「んで?自分、なんぼからやりなおしたいん?」


ん?


自分のキャラクター(もうそうとしか思えない)の設定年齢を聞かれているようだ。


いろいろ考えたがやっぱり膝のトラウマがあるから、傷める前だろう。


中3(ちゅううさん)で。


「じゅうさんやな」


あぁ中3(ちゅうさん)で。


「ほなじゅうさんから自分の人生はリスタートや。

 すぐには死なん程度のモンは準備したるさかいな。

 しかし 十三って子供やん。こっちでは十五で大人やのになぁ。

 ショタ狙いなんじぶん?

 それともよっぽど大人にトラウマでもあんのん?」


え?十三?中三の十五のつもりだったのに


やり直しを要求する。


おいこら、おれは訛ってなんかいないぞ。


ちゃんとチュウサンって言ったぞ。


思いは届かなかった。


「ほな。あんじょう気張りや~」


目の前が白い霧みたいなものに包まれ、視界がホワイトアウトした。


なんかどっかから声が響いた。


「なんかおもろいことあったらボーナス査定もやぶさかではない」


お前いつの人で何歳だ。


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