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第20話「さんにんめ」part-C
硝煙の漂う荒野。
「………」
雨。
「……レイア」
名を呼ぶ声。
「アヴィナは。……ゼライドは?」
いなくなった人間の名。
「消えたよ」
4文字。
「嘘だろ?」
請うような確認。
「本当だ」
非情な5文字。
「嘘だ」
認めたくない現実。
「嘘だ」
言い聞かせる。
「なあ」
いない。
「なあ」
いない。
「嘘だと、言ってくれよ」
当たり前だったはずなのに。
「頼むよ」
否。
「頼むよ……ッ!!」
当たり前だったからこそ。
「そこに、いるんだろう……?」
消えてしまったのだろう。
「……もう、いないんだ」
より悲しむのだろう。
「……アヴィナ」
ふたりめ。
「……ゼライド……」
さんにんめ。
◆
『セカンド・スターズ』と呼ばれる事件の終結から、約2時間後。
辛うじて被害を免れたプレイス本拠地より、一筋の光が天に向けて奔った。
一瞬の出来事に気付いたのは、たった一人。
彼を支えようと愛を注いでいた、彼女だけだった。




