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オゼリアプルートの幻想日記  作者: 鳳 翔平
8/16

その⑧ Reminiscence~回想~その1

僕の目は人の目には映らないモノを映し出す。

例えば精霊、例えば妖精・・・




でも、僕にはもともとそんな能力なんてありはしなかった。



今から1500年は前の話――

あの頃の僕は、どこか周りを海に囲まれた小さな島にいた。


そこは魔法使いや、


異能の為に人中で暮らせなくなった者達が


集まり、ひっそりと生活している場所。




でも、その中にあっても僕は


他人を避け、一人森の奥での暮らしを送っていた。




僕の目には、人の心の色を映す


そんな能力があったから。




ある日の森の中で僕は、


人の心が読めない、心の精霊と出会った。




彼は言った


「自分は人の心が解らないから


自分が憑いている人の感情をうまく表現できないんだ」と。




彼が言うには、人に感情があるのは


心の精霊が心の動きを読み取り


それを感情を司るそれぞれの精霊に伝え


感情の精霊が人の意思に働きかけているからなのだという。




「その中心たる自分が人の心が読めないから


自分が憑いている人は無表情なんだ」




その精霊に僕は、自分の目の事を話し


そして「逆に僕は、人の心が見えなくなりたい」と。




すると彼が言った


「僕の目と、君の目を交換しよう」




――――――――――――――――




それが僕が、人の目には映らないものを見るようになった経緯だ。




あれは僕にとって大きな心の変革の時でもあったんだと思う。




なぜなら、そのおかげで僕は知ることが出来たんだ。




世界の本当の素晴らしさを・・・


世界は、本当に多くの命であふれているということを。



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