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オゼリアプルートの幻想日記  作者: 鳳 翔平
14/16

その⑭ 始まりの歌

一年の始まりの日である1月1日は

僕たち人間にとっても大事な日だが、

精霊、妖精たちにとってもそのようだ。


ここ数日、この辺りをすべる精達の女王の姿が見えない。

風の噂では

新年を迎えるための儀式に参列するため

ここ北海道の峰である大雪に向かったのだという。


昨晩、カウントダウンを経て新年を無事に迎えた。


仕事が終わった帰り道

午前1時30分頃・・・静かだ、精達の気配がまったく無い


まるで全ての生命が息を潜め

その存在を隠しているような・・・そんな気分さえ覚えるような


でも、それは突然に始まった


風に乗って、どこからか聞こえてきた歌声


それは今まで聴いたことの無い言語で紡がれる

それでいて、今まで聞いたどんな歌よりも

美しく、静かな歌声・・・


同時に、今まで眠っていた世界が目覚めた


木々の精が、雪の精が、風の精が

ありとあらゆる生命が、その歌へと向かって

メロディーを奏でる・・・


いつか聞いたことがある・・・


全ての精たちは、天と地と、移り行く時に祈りをささげ

世界が一つになることで、新しい年を迎え

その時間を慈しむのだという


新しい時の訪れを知らせるための歌


世界が一つになるための歌


世界は昨日、一つの終わりを告げ

そしてきっと・・・今日、再び始まったのだ

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