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読み切り作品

亜人戦記

現在の地球で存在が確認されている生物は大きく四種類の種族に分けられている。

一種は【人間】

一種は【動物】

一種は【精霊】

一種は【亜人】

人間…奴等は我々動物を利用してきた種族だ。我々の遺伝子と人間の遺伝子を掛け合わせて、動物とも人間とも会話が出来る【亜人】を生み出し、地球をより人間の支配化に置こうとしている。必要なまでに殺戮し、同種族同士で殺しあう醜い種族だ。我々は人間に対抗すべく、動物界にリーダーをつくった。【ライオン】その中でも人間との会話ができる神の使者『サウザウ』様をリーダーに人間に対抗している。

そうは言っても人間の知能に動物が敵うはずもない。動物は人間に圧倒的に制圧されていた。過去に約一五〇万種存在していた動物は数百種にまで激減してしまった。

そこでサウザウ様が亜人のリーダーと交渉し、仲間に引き入れた。

これは、我々と人間達との戦いの記録である。


ここは仲間が収容されている『デッドハウス周辺』。昼間でも薄暗いこのあたりは昔は立派であっただろう施設の残骸やボロボロのコンクリート、爆弾などの噴煙であふれている。


「隊長! もうだめです。撤退命令を!」

「生き残りは何体だ」

「自分と隊長と…」

「オレも生きてますよ!」と不気味な笑みを浮かべ【ゴブリン】の『ゴブル』が隊長の隣に座った。

「隊長~もうだめですか? まだいけますよ~だってオレ……」

すると、まるで岩山のような巨大な影が噴煙の中でこちらに向かってきているのがうっすら見える。

「つれてきましたよ! 【巨人族】の中でも最も命令に従う、ゴーレムちゃんで~す!」

その影は隊長の前にひざまづき目を光らせた。

「隊長。ご命令を」

隊長が「行け」と言うと、ゴーレムはドカンドカンと爆発音のような足音を立てて、デッドハウスに向かった。

ゴーレムが向かうその先には、デッドハウスを警備する武装した人間三〇人と戦車2隻があった。人間はゴーレムを見るなり発砲した。

ゴーレムは強靭な肉体の男に一ヶ月間岩石のみを食べさせた結果、呪われ、生まれた亜人である。人間に対する憎しみ、悲しみは計り知れなく、その怒り、悲しみを静めることが出来るのはゴブルだけだった。


少し前の話


草木が生い茂り綺麗な川が流れる森林の広場で

「アンタさ~なんで人間なんかに従うんだ?」

軽い気持ちでゴブルが聞くと

「動物たちを制圧すると元に戻してくれると言ったんだ」

「そんなわけないじゃん。アンタ利用されてるよ、多分。呪われてる奴を、てか呪いを解く力なんて人間にはない。一生そのままだね」

ゴーレムは下を向いた。「人間。騙したのか」震えていた。地も草も空も。震えていた。

「なぁ!オレと…いやオレたちと一緒に戦わないか!? 人間に勝つんだ! 『サウザウ』様に頼まれてさ~。アンタの力はうちの戦力になると思うんだ! どうかな?」

「そうだな」





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