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カラフルな女神×チャットGPT

作者: 昼月キオリ
掲載日:2025/11/29


春の風がふわりと街を撫でたその日、

古びた商店街の外れにある小さな画材店に、

一人の青年がふらりと入ってきた。


青年の名は 蒼太。

絵を描くことは好きだが、最近は色を使うのが怖くなっていた。

どんな色を選んでも、なぜか心にしっくりこない。

白いキャンバスだけが部屋に増えていく毎日だった。


店の奥に進むと、鮮やかな色が塗られた棚の前に、見慣れない少女が立っていた。

虹色の髪がひらりと揺れ、瞳の奥には万華鏡のように無数の色が映っている。

まるで絵の具が人の形を取ったような、不思議な存在感。


「色に迷ってるの?」


少女が微笑むと、蒼太の胸の奥に、春の陽だまりのようなぬくもりが広がった。


「……わかるの?」

「わかるよ。色はね、その人が一番触れて欲しい場所を映すから。」


少女はそう言って、棚から小瓶を取り出した。ふつうの絵の具とは違い、瓶の中で色がゆっくりと揺れ、光を放っている。


「これは?」

「あなたが選ぶ色を、あなたの代わりに泣いたり笑ったりしてくれる絵の具。——私が作ったの。」


少女は軽く胸を張った。


「あなたは……誰?」

蒼太が尋ねると、少女はひとつ瞬きをして、いたずらっぽく笑った。


「カラフルの女神。色を迷う人のところにだけ現れるの。」


突拍子もない言葉なのに、不思議と嘘だと思えなかった。


少女は蒼太の手を取り、外の光の差しこむ場所へ導いた。


「ほら。あなたの世界を、もう一度塗ってごらん。」


蒼太がキャンバスに向かうと、少女の絵の具はまるで呼吸をするように発色した。

青は広い空のように伸び、赤は心臓の鼓動みたいに脈打ち、黄色はあの日の笑い声を思い出させる。


いつのまにか、蒼太は夢中で色を重ねていた。

あれほど怖かった色たちが、今はただ懐かしい友達のように寄り添ってくる。


絵が完成した瞬間、少女がぽつりと言った。


「ね、あなたにはこんなに素敵な色があるじゃない。」


蒼太が振り返ると、そこにいたはずの少女の姿はもう消えていた。

残されていたのは、ひとつの小瓶。光を宿しながら、静かに揺れている。


——君は本当に女神だったのか?

それとも、僕の心が見せた色だったのか?


答えは風の中に溶けていったが、蒼太の世界はもう、白いままではなかった。


彼のキャンバスには、あの日出会った少女のように、

無数の色が息づいていた。

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