俺は距離感のない女が何よりも一番嫌いだ!
“俺は距離感のない女が何よりも一番嫌いだ!”
久々に俺は男友達に飲み会に誘われて、その日俺は飲み会に参加する。
今までは彼女がいたし、飲み会に参加するという事はなかった。
彼女も他の女の子が居る様な場所に俺に行ってほしくないと強く言われ
ていて、男友達から飲み会に行く話は全て断っていた。
・・・でも? つい最近、俺はその彼女と別れて飲み会に参加した!
彼女と別れた理由は? “気持ちのすれ違い。”
俺は仕事に没頭していて、あまり彼女の事を考えてあげられなかった。
彼女は何度か俺と“旅行に行きたいとか、仕事も大事だけど私との時間も
大事にしてほしいとか言っていた気がする。”
だから俺は急に彼女から別れ話をされても、何故なのかよく分からなかった。
でも俺は彼女の考えを尊重し、“素直に別れる事にしたのだが、”
彼女はどこか寂し気に見えた。
ひょっとしたら? 俺が彼女に別れたくないとか言ってほしかったのかな
と後で思う。
こんな時だけ、素直に受け入れるなんて彼女からしたらあり得ないとか
思ったんだろうけど、、、?
そんな俺は彼女と別れたその日、一人で家で泣いた。
朝まで眠れず彼女を想って泣いた!
彼女と楽しかった時の動画や写真を見て泣いた。
なんだかんだ言っても、彼女とは2年も付き合っていたし、
彼女のへの想いは知らず知らずのうちに俺の中に当たり前のように
あったのかもしれない。
ただもう別れてしまった以上、“ヨリを戻す事は考えていない!”
俺も新たにまた、恋をはじめようと思っている。
そんな時の、“飲み会の誘い。”
俺は久しぶりの飲み会に結構、心臓がドキドキしていた。
新しい恋のはじまりだと思っていたからだ!
『お前さ~彼女にフラれて、凹んでんじゃないの?』
『へこんでないし! 今日は、ステキな女の子と出会えたらいいなって
思いながら来たんだよな。』
『“出会いを大事に! 今日の飲み会でいい子見つけろよな。”』
『あぁ!』
*
こうして飲み会が始まると? 男3対女4の恵まれた飲み会がはじまった!
女の子が多い方が、付き合える確率も高まるし、今日来ている女の子は
みんな可愛かった。
今日は絶対に彼女を作るぞって気持ちにもなった!
そして飲み会がいよいよ始まり、俺の前に座った女の子と話し始める。
『初めまして、山下甚です。』
『はじめまして! 岡田寧々香です。』
『めちゃめちゃ可愛いですね。』
『えーえぇ!? 急にそんな事言うのやめてくださいよ~』
『いやいや? 本当に可愛いから可愛いって言っただけですよ。』
『“よく言われます。”』
『・・・えぇ!? で、ですよね、』
『隣に座っていいですか?』
『えぇ!? で、でも、隣って?』
『“隣、変わってほしいんだけど?”』
『・・・あぁ、ううん、』
『ヤッター! 嬉しい! 甚くん、私のもろタイプなんです!』
『・・・あ、ありがとう、』
『“私の目をじっと見てください!”』
『えぇ!?』
『“嘘じゃないですよ、もう私は甚くんの事が大好きなの!”』
『・・・・・・』
『ほら? 私の心臓、ドキドキしてるでしょ?』
『・・・そ、そういう子なの?』
『えぇ!?』
『“俺は距離感のない女が何よりも一番嫌いなんだよ!”』
『えぇ~怒っちゃった? ごめんね。』
『ト、トイレに行って来る。』
『・・・ううん、』
*
・・・俺がトイレから戻って来ると?
先居た女の子は席を変えて、既に別の男性と楽しそうに話していた。
そして俺の横には、“最初に居た大人しそうな女の子が座っていた。”
『ご、ごめんさない、緊張してあんまり話せなくて、』
『別にいいよ、飲み会ってあんまり来た事ないの?』
『“今日が初めてです。”』
『俺も久しぶりに飲み会に参加したんだ! 何か趣味とかある?』
『インドアだから家でできる事が好きかな?』
『・・・例えば?』
『部屋の模様替えとか?』
『“俺もよくするよ! 気分転換にね!”』
『そうそう、私も気分転換で家で模様替えをよくするんですよ。』
『案外、気が合いますね!』
『そうですね。』
・・・結局、こういう女の子が俺には合うらしい。
元カノも彼女によく似ていた。
控えめで大人しそうだけど、自分の意思はちゃんと持っていて、
グイグイ来ない女の子。
まあ、これがキッカケで俺は彼女と付き合いはじめる。
“新しい彼女ができたんだ!”
今度は、“仕事優先より彼女優先で有給も使って彼女と会う時間を
大事にしているよ。”
この飲み会に参加して本当に良かった。
ただ顔が可愛いからって、距離感のない女はやっぱり俺はイヤだ!
今の彼女とは距離感を正しく保ちながらいい付き合い方が出来ていると
俺は思っているよ。
最後まで読んでいただいてありがとうございます。