表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

恋愛裏メニューがございますが、いかがいたしましょうか?

作者: 七瀬






ここのお店は、恋愛が出来るお店だ。

いろんなシチュエーションを味わえると、有名なお店。

何故なら? 20XX年! 恋愛禁止命令が法律で決まったからだ。

もし? 無断で恋愛をすると即死刑か? 終身刑と罪は重い。

だから今では、お店の中で恋愛バーチャルや妄想恋愛店といった

お店がよく見られるようになった。

昼は? 男女の年配の方の憩いの場所。

夜は? 若者の出会いの場所に変わる。

見知らぬ男女が集まり、“恋愛ごっこ”をはじめるのだ。





・・・では?

結婚や家庭を持つ事は可能なのか?

国が認めた男女を会わせて無事、事務的な手続きを終えて結婚に至る。

愛情や相手に対しての感情もないまま結婚する為。

“紙切れだけの夫婦になる”

月に一回、体の関係を持つ事を許され。

事務的に、関係を持ち子供を作る。

愛されて作られた子供ではない為、紙切れだけの夫婦が子供を育てる

事はほとんどなく。

国が作った施設に、そういう子供達が預けられるのだ。

すくすくと管理された人達の中で育てられる子供には愛情や感情が

全くなく。

人に対して、すべて他人事であり。

自分だけを信じて生きていくのだ。





 *




こういう事を反対する者もいて。

あるお店に行くと? 若者たちに店員がこっそりとこう言う。



『うちのお店には、恋愛裏メニューがございますが、いかが

いたしましょうか?』

『えぇ!? 裏メニューですか?』

『はい!』




場所を変えて、店員に連れられて案内された場所に行くと?

そこには、愛情表現を感じられる男女の恋愛を育む場所が広がっていた。

僕も、そう店員に連れて行かれ今では“常連客”になってしまった。

僕の名前は、東田大祐 35歳、独身、恋愛未経験者だ。

女性ひとを35年間、一度も好きになった事がない。

学校でも、恋愛は法律的に禁止されている。

恋愛が、学校の規則を破るといった問題じゃなく、法的に禁止されて

いるものなので、誰も恋愛をしようと思う者もいない。

男女は? 仲間であり友達で親友なのだ。

違和感なく、普通に育ち成長していく。

そんな風に、育ってきた僕達は? こんな世界があるなんてと衝撃を

受けるばかりだった。




ココでは? ちゃんと相手の気持ちが分かり“好きになり恋する者がいる”

その分、嫉妬やヤキモチを妬く者もいた。



『私の方が、ずっと彼の事が好きだったのに、、、。』

『僕は、君なしでは生きていけない。』

『僕だけを見てほしい。』

『ワタシの全ては、あなたのモノよ。』




・・・そんなやり取りがいろんな所から飛び交っていた。

勿論! これは、【違法】になるので。

見つかれば、ここに居る皆は、刑務所送りだ!

それでも皆、愛に飢え誰かに愛されたいと求めている。

このお店だけが、【恋愛裏メニュー】を出すお店じゃない。

他のお店でも、徐々にこういうお店が増えてきていた。

警察も裏金を払っていれば承認の上、見て見ぬふりをしてくれる。

僕は、愛を求めてまたこのお店に来ていた。

そして、いつものアノ場所で【本当の恋の相手】を探す。

僕を心から愛してくれる女性ひとはどこにいるのだろう?

“僕はここだよ。”

もし、運命の女性に出会ったら? 君にそう伝えたい!






最後までお読みいただきありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ