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新コスチューム

犬亜人の特徴は、自分たちで何かを考えるのは苦手。言われたことをきっちりとこなすのは得意。ミニンは9歳だが、奴隷歴も長く給仕としても優秀で、居酒屋の仕事もあっさりと覚えてしまう。


「ミニン凄いわね。もう覚えてしまったの? お客さんの相手してみる?」


接客担当のお姉さんであるミレさんに頭を撫でられて、ご機嫌なミニンだ。


リリルは天使の笑顔を振りまいてお客に大人気だが、”手出しした者は鉄槌が下される”という警告文があるため、誰もが暖かく見守るしか無いのだ。その警告文に、接客担当のお姉さんであるミレさんが、ミニンの名前と”亜人差別するべからず”という文を加筆した。


ベスパは思った。


(こんな可愛い女の子たちと一緒に仕事する日常も良いよな。)


何故か、リリルとミニンを一度、バックヤードに連れ込んだ。ベスパは面白そうな気配を察知し、こっそりとバックヤードを覗いた。


(はうっ!! リリルとミニンの下着姿っ!?)


すると、店内から飲食店とあるまじき足音が向かってきた。勿論、ウドちゃんである。


「ベスパ! 欲情しておるのじゃ、エロセンサーが反応しておるのじゃっ!!」


バックヤードからはリリルとミニンの悲鳴が、店内からは大爆笑が、両サイドからベスパが追い詰められるのだった。


(ちょっとした…好奇心だったのに…)


がっくりと肩を落とすベスパに、着替え終えたリリルとミニンは、慰めの言葉を送る。


「わ、わざとじゃないんでしょ。き、気にしてないからね」


「ご主人様、見たいなら、言えば見せる」


(この恥辱に見合う…価値はあったことにしよう…)


接客担当のお姉さんであるミレさんは、ベスパの頭を撫でると、リリルとミニンに向かって言った。


「さぁ、お客様に、ご挨拶しましょうね」


モジモジとする犬亜人のミニンとリリル。その姿は新コスチューム。ザ・メイド服である。ちょっと露出を多めに、それでいてしっかりとクラシックなのだ。うん、素の良さを活かすために、あくまでもメイド服は、一歩引いた感じなのだ。


(うわっ…めちゃ、可愛い…。)


居酒屋のお客たちは、男も女も二人の新コスチューム。ザ・メイド服に興奮していた。何を昼間から騒いでいるのだと、冒険者ギルドからも受付嬢達が見に来るが…。


「「「何あれ!! か、可愛いっ!!!」」」


この日。居酒屋の来店数は過去最高を記録する。客は店の外まで大行列を作り客が客を呼ぶ。本日は、1時間で退席しなければならない特別ルールまでできてしまった。


稽古から帰ってきた影の精霊使いカスーレイナは、犬亜人のミニンのザ・メイド服を一目見ると、興奮しすぎて失神してしまった。


何を勘違いしたか、パン屋の三女で狩人のアルネとドワーフ娘で謎の傭兵アルデルが、ベスパにもザ・メイド服を着させるため、ウドちゃんの助けを借りてベスパを捕獲する。この日、ベスパは人生初の女装デビューとなった。


それは…それは…意外にも好評で、ベスパの制服も明日からメイド服となった。


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