33:ここら辺で一丁問題を解決するのはおかしい話ではない
「それがイヴの呪いの正体?」
「ああ、俺が戦っていた奴はそう言ってたし、同じような魔法を使っていた。」
「そっか、じゃあ時間もないし急いでアレを始めよう。」
ラスティから、イヴの使っている”呪い”の正体を聞くと僕達は急いでイヴを助けるための準備を進めていく。
ベッドで横たわっている僕の上着をラスティが脱がして上半身裸にしてもらう。アルネとエンデ、後イヴが興味深そうに見てるけど、そんなジロジロと見ないで欲しい。
「ねえイヴ僕が”人類進化機関”の奴らに襲われる前にいった事覚えてる?」
「ええっと、エディが使っている”呪い”の事だよね。」
良かった、ちゃんと覚えててくれた。
「うん、僕が使ってる”呪い”は一つだけ、そこまでは言ったよね。それでその”呪い”なんだけど、それは呪いを奪う呪いなんだ。」
「”呪い”を奪う?」
イヴがキョトンとしてるけど、仕方ないかもしれない。僕が使うこの”呪い”は”人類進化機関”の奴らでも知ってる奴は少ないから。
「うん、僕はこの”呪い”で今まで見つけてきた”呪い”使いから”呪い”を奪って、それを使ってきたんだ。」
今まで僕が使ってきた”刃磁界闘技”や”過剰加速”も元々は別の犯罪者が使っていた”呪い”強奪したもので、他にもいろいろな”呪い”を奪っている。
”人類進化機関”の連中に”呪い”を使うために実験台にされた僕は”奪う呪い”の呪印を刻まれて、様々な”呪い”の実験台にされた。
勿論”呪い”である以上、代償が存在するんだけどその代償は”魔法が使えなくなる”。元々Bドラッグの影響で魔法が使えなくなっていた僕には関係のない物だった。
「それでこの”呪い”を使えばイヴから”呪い”を奪って普通の女の子にすることが出来る。」
「え、」
「そうすれば、もういろんな人から狙われることもなくなるよ。」
僕とラスティがイヴの呪いの正体にこだわっていたのもこれが理由だ。この”奪う呪い”を使えばイヴの”呪い”を取り除けて、彼女の安全を保障できるんだけど一つ問題があった。
”呪い”を奪うための条件として、その”呪い”の内容と呪印を知らなければいけないのだ。
お陰で何度か死にかけたけど、これで漸く彼女を救うことが出来る。
「本当に、本当にもう私は誰にも狙われなくて済むの?」
「うん、そうだよ。」
涙を零しながら、何度も聞いてくるイヴに僕も頷きを返す。彼女が狙われている原因の一つが”呪い”である以上彼女の”呪い”を取り除けば彼女の言う通りもう誰にも狙われなくて済むのだ。
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「えっと、それで何で私も脱いでるの?」
カーテンを引いて、周りと空間を遮断し向かい合う僕とイヴ、上半身裸の僕と同じようにイヴも上の服を脱いで上半身裸にって、露になった胸を手で隠してる。
「仕方ないじゃん、”呪いを奪う呪い”だけど正確には呪印を奪う呪いだから、呪印が見えないと使えないんだから。」
僕だって恥ずかしいんだから、まったく”人類進化機関”の奴ら呪印を刻むんなら腕とかにしてほしかったよ。
「それじゃあ、行くよ。」
「うん」
ナイフで指先に傷をつけ血を出して、イヴにも同じようにしてもらう。そして同じように傷をつけたイヴの指先と触れ合う。
その瞬間僕の体に青く光る呪印が浮かび上がって、イヴの体にも彼女が使う”呪い”火傷双蛇の呪印が浮かび上がる。
僕はその呪印を必死に目に焼き付け、自分の体に転写するイメージを練りこむ。ここのイメージが一番大事な時だ。
もしここで、少しでも呪印のイメージが崩れたらその瞬間、僕とイヴに反動が来てしまう。
イヴの体を、正確には彼女の体に刻まれている呪印を何度も見返して、その形を頭に叩き込む。
「えっと、エディ。そんなにマジマジとみられると恥ずかしいんだけど。」
イヴが何か言っているけど集中している僕には何も聞こえない。ただひたすら集中するのみ。
「く、ううう!ああ!」
それから数分して、イヴの体に刻まれている呪印の光が弱くなると同時に、僕の体に赤色の呪印が浮かび上がってくる。
彼女に刻まれていた呪印が僕に奪われ始めている証だ。ここで集中力を途切れさせてはいけない、踏ん張りどころだ。
それから更に数十分後、遂にイヴの体から呪印が消えてなくなり、僕の体に彼女の呪印が刻まれた。
良かった、失敗することなく無事成功したらしい。
「みんなー終わったよー。」
「えっ!ちょっと待ってエディ私まだ服着てない!」
カーテンを開けて皆を呼ぼうとするけど、まだ服を着ていないイヴに頭を殴られてしまった。
「無事成功したらしいな。良かったぜイヴの嬢ちゃん。で、この後どうするよエディ。」
「え、この後って何をするんですか?」
イヴはキョトンとしてるけど、僕達にはまだやらなければいけない事がある。
「そりゃあ勿論、例の大物議員に一発キツイのお見舞いしないとね。」
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