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魔法を使えない僕の職業が実は魔法使いをボコボコにする仕事なのはおかしい話ではない  作者: 田中凸丸
魔法を使えない僕の職業が実は魔法使いをボコボコにする仕事なのはおかしい話ではない
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32:急に味方が現れて逆転するのはおかしい話ではない

 僕とヴェインのオッサンが戦っている音を聞いて居ても立っても居られなくなったのか、別の部屋に隠れていたはずのイヴが、僕を庇うように間に割り込んできた。


 そんな彼女の体には僕と同じように赤色の血管のような模様が浮かび上がっている。


「うああああああ!!」


 そしてイヴが叫ぶと同時に彼女の体から蛇のような形をした炎が現れて、ヴェインのオッサンが僕にぶつけようとした鉄塊を飲み込んだ。


 いや、それだけじゃない、鉄塊ごとそのままヴェインのオッサンも一緒に飲み込んで焼き殺そうとしてる。



「あああ!熱い!熱い!熱い」


 思わず呆気にとられたけど、イヴが使っているのが”魔法”ではなく”呪い”であるなら、”代償”が彼女の体を蝕む筈だ。その前に止めなければいけない。


 目を凝らしてイヴを観察するけど、特に彼女の体が傷ついている様子はない。”代償”が無いのか?いやでも呪印(タトゥー)があるって事は”呪い”のはずだ。


 炎の蛇はイヴの火傷の痕から、生れ出てオッサンを食い殺そうとしてる。けど逆に火傷していない皮膚からは全く炎が出ていない。


 ん?今一瞬蛇が少し大きくなったような。気のせいか?


 いや違う気のせいなんかじゃない。イヴの火傷が広がると同時に蛇も大きくなっている。という事は多分あの呪いの代償は”使えば使うほど火傷を負う”だ。


 以前、闇医者に聞いたけど人間は火傷が全身に広がると死んでしまうらしい。てことはこのまま”呪い”を使い続けたらイヴは死ぬって事!?


「ま、、ってイヴ。」


 ヤバイ、何とか止めようと声を掛けるけど、怪我が酷いし、血も流しすぎて声が出ない。このままじゃイヴが”呪い”の酷使で死んじゃう。


「ぬうぅああぁああ!舐めるなガキイイイィィィィ!」


 と思ってたら、全身火だるまになっていたヴェインのオッサンが周りを囲っていた炎の蛇を吹き飛ばす。よく見ると全身に薄い鉄が巻き付いている。あれで炎を塞いだのか?


「もうええ、博士には連れ戻せ言われとるが知った事か!そこのガキもろとも潰してやるわあああぁぁぁ!」


 そう言って、また大量の(ブースター)ドラッグを噛み砕いて巨大な鉄塊を生み出す。つーかどんだけ(ブースター)ドラッグ持ってんだ?


 イヴが出した炎の蛇はその鉄塊をもう一度飲み込もうとするけど、先程とは比じゃない程強化された鉄塊はその炎をものともしない。


「死ねええぇぇぇ!」


 鉄塊が二つに分かれて、僕とイヴ両方に向って飛んでくる。僕は動けないし、イヴは”呪い”を使って興奮してるのか鉄塊に気づいていない。


 ホントにもう、今日だけで何回死にかけてるんだ僕は?


 そう思ってると、何処からか()()()()()()()僕とイヴの襟を掴んで引っ張り上げて、鉄塊は僕達がいた場所を潰す。


「あらあら、姉さん大変よエディが怪我してるわ。」


「そうね、エンデ。エディにこんなことをした報いたっぷりと教えてあげなきゃ。」

 

 宙に浮いた両腕で僕とイヴを助け出したエンデと武器を構えているアルネ。どうやら二人は”人類進化機関”の奴らに勝ったらしい。


 ん?なんか二人の近くに股間が血見塗れの男がいるぞ、え、何あれ?まさか二人がやったの?


「があああ!クソ!アイツらこんな”魔法”が使えんゴミ屑に負けおってぇぇ!」


「ゴミ屑で悪かったな。でも一つ言っとくぜ。俺の眼は既にアンタの負けを見ている。」


「!」


 ヴェインのオッサンが僕らに注目している間にいつの間にか現れたラスティがオッサンの頭に銃口を突きつけている。


 多分、さっきの鉄塊をぶつけた際に土埃が舞っていたから、その隙に近づいたんだろう。


「ま、待て、待ってくれ!」


「悪いが、待たないことも見えてるんだよ。」


 ドパン!


 ラスティの銃が火を吹いて、ヴェインのオッサンの頭を吹き飛ばした。


 結局”人類進化機関”の奴らに勝てなかったのは、僕だけだったらしい。



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


「って、どうすんの!?オッサン殺してこれじゃイヴの”呪い”の正体分かんないじゃん!」


 それから一息ついて、僕の怪我が酷いという事で後始末やらは電話で無理矢理室長に押し付けて僕達は今、闇医者が経営する病院にいる。


「アルネとエンデが捕まえた奴も何も知らないっていうし、金玉切り刻まれてから変な口調になってるし!!」


 ラスティがヴェインのオッサンを殺したことで、イヴの”呪い”の正体を知ることが出来なくなってしまった。


 アルネとエンデが捕まえた奴に尋問してみたけど、そいつは組織の中でも下っ端でイヴの事は全く知らないらしい、後なんか腰をくねくねして気持ち悪かった。


 一応、命の危機は去ったけどイヴの危機は去っていない。結局彼女の問題は何も解決していないのだ。


「ごめん、エディ私のせいで色々と迷惑かけて、、」


「え、いや別にイヴの事を責めたわけじゃ、、」


「そーだぜ。それに俺が考えなしに殺したと思ってんのか?ちゃんと嬢ちゃんの”呪い”の正体は俺が相手した奴から聞いてきてるよ。」


 え、今なんて言った!詳しく話を聞くとラスティが戦っていた相手はイヴが使っていた”呪い”を元にした”魔法”を使っていてそれで、イヴの”呪い”の正体も判明したらしい。


「って事は!」


「ああ、これでイヴの嬢ちゃんが助けられるぜ。」






 

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