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錬金鍛冶師の冒険のその後 ー冒険を辞めた男が冒険者達の旅団を立ち上げ仲間の為に身を砕いて働くお話ー  作者: 荒野ヒロ
第一章 錬金鍛冶の旅団

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冒険の方法 ー転移門についてー

 若い三人組の冒険者が来た日から、この小さな鍛冶屋に人が訪れ始めた。多くは駆け出しと、以前からこの鍛冶屋を贔屓ひいきにしてくれていた客で、そういった客は爺さんが死んだ事を知ると哀しんで、金や冒険で入手した素材などを気前良く差し出してくれた。どこぞの業突く張りの素材屋にも見習って欲しいものだ。


 駆け出しの話によると、()()()が住まう都市「フレイマ」で新しい転移門が造られたらしい。

 ……おっと、この世界について少しは説明する必要がありそうだ。


 この世界は混沌こんとんに包まれている。我々が今居る大地は、砕かれた丸い惑星の一部に乗って居る様な感じで、()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()。確認した事はないが。

 それに元は丸い大地だったと、伝承で伝えられてはいるが、今では誰もそんな事を信じちゃいない。


 ともかくこの()()()()()()は、四(はしら)の神によって支えられている。

 火の神ミーナヴァルズ。風の神ラホルス。水の神アリエイラ。地の神ウル=オギトの四神である。


 この四柱の神はそれぞれの都市に住んでおり、実際に会う事も出来る。会話は通常「巫女」によって神の言葉を代弁するらしいが、その場合は神は人の姿を取るらしい。なにしろ神の本体というか、顕現体けんげんたいと言うらしいが、それはとても大きな(燃え盛る)蛇や竜の姿をしているらしく、一カ所から動く事は出来ないらしい。


 らしい、らしいと連呼しているがそれは仕方が無い。なにしろ俺が見た事のある神は、火の神と地の神だけなのである。地の神は大きな男──武装した巨人であり、戦士達の守護神としても考えられているので、人気があるのだが……その半面あの神は、人の姿を取る(小さな姿を取る)事が出来ないらしい。他の三柱の神は人の姿を取って街中に出る事もあるようだが、ウル=オギトのその姿は……失礼ながら戦士達の守護者という貫禄は微塵も無い(思い出したら笑ってしまいそうになる)。


 つまりこの浮遊する大地「フォロスハート」は、神々の恩恵によって成り立っているのだが、この大地から得られる資源だけでは、生活して行く事は難しいのである。


 それゆえに我々は、神々が作り出す転移門を通って、他の世界に様々な資源を求めて、冒険の旅に出るのだ。

 転移門は神々が好き勝手に生み出せる物では無い。数々の世界から集めた神鉱石という、神の力に影響する力を秘めた結晶を孕んだ石が、大量に必要なのである。それもそれぞれの神に合った属性の神鉱石が必要なのである。


 ともかくそうして得られた神鉱石によって、新たな転移門が都市フレイマにできたらしい。これでしばらくはフレイマの街に多くの冒険者が向かうだろう。新しく出来た転移門の先は、未知であるが故に危険だが、冒険者は、それを乗り越えて数々の素材を持ち帰る事で、認められるのである。


 今日も俺はそんな連中の為に、せっせと武器や防具を錬成するのである。

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