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膝に矢を受けるな ー足元注意だー

あらすじにもあるように漢字を多用しています。ご了承ください。


ゲーム的な「スキル」「ステータス」など直接的な表現はありません。

主人公だけが活躍するような「なろう系」が読みたい人は別の作品をどうぞ。


どこかRPG的でありながら、あくまでリアリティのある作風になるような世界観を目指しています。(エクスカリバーとかグングニルとか、そういった名称の武器なども出さず、モンスターの名前なども極力オリジナルでいきます)

 俺の名はオーディスワイア。錬金鍛冶師であり、武器を手に取って戦う冒険者でもあった者だ。

 過去形なのは、現在は錬金鍛冶師を専業としているからだ。そう、「俺も昔は冒険者だったが、膝に矢を受けてしまってな……」と言うべきところなのだろうが、実際はもう少し悲惨なものだった。


 冒険者仲間と探索中に出会ったのは子供の竜だった。子供と言っても体長五メートルは超える大きさの相手だったが、油断していたのだ。相手は一体だけでは無かったのだ。

 身を潜めていた子供の竜の一匹が、首を伸ばし俺の脚に食らいつくと、そのまま俺を持ち上げて地面に叩きつけた。幸い両腕で受け身を取ったが、ふくらはぎを食いちぎられてしまった俺は、仲間に引きずられながら帰還したのである。


 膝から下のほとんどを失った俺は、義足をつくって日常生活は送れるようになったものの、探索や戦闘を行うのはきつくなってしまったのである。

 皆、矢に気をつけるだけじゃ駄目なんだぜ?


 冒険者は廃業した俺だったが、元々は錬金鍛冶(錬金術を駆使した鍛冶による武装──装飾品等も──の作製)をしていた身。今は小さな鍛冶屋で武器や防具を作りながら生活している。

 この作業場を持っているのは身寄りも無い爺さんだったが、先日とうとうお亡くなりになってしまった。


 爺さんは、この小さな鍛冶場付きの家を丸々と俺に譲ってくれたが、爺さんが死んだら余所よその街へ行こうと考えていた俺の計画は即、破綻したのである。


 俺は冒険者を辞めてからは、各地を移動して武器錬成を中心に活動して、それなりに名の知れた錬金鍛冶師になっていたが、昔の冒険者気質が抜けないせいか、覚束おぼつかない脚で各地を転々とし続けていた。

 爺さんが死んでこの鍛冶場ともお別れだな、などと感慨かんがいに浸る事もできずに、俺は小さな鍛冶屋のおっさんとして生活する事になったのである。

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[一言] 傍点のことです。 傍点を打つ場合、翻訳機では一文字一文字の間に傍点があると認識するため、翻訳がうまくできません。
[一言] 翻訳機で読むとあちこち·があるので翻訳がうまくいかない部分が多いです。
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