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第三百二十章 成美の正体、テレビで放送

フジコは、「私も女神ちゃんと同様に敵がいた為に言えなかったけれども、フィルターに使った天然資源は、敵の体をサイボーグに変える為と宇宙戦艦建造には欠かせない資源なのよ。敵は無限に埋蔵されていると考えているようですが、私が大型探査艦で探査した結果、病原菌対策のフィルターに、この資源を使うと、大量に必要となり、殆どなくなる筈なのよ。敵が気付いてフィルターに使った資源を使用しようとしても、資源がなく子孫をサイボーグにできない為に、フィルターを宇宙戦艦建造に使うと子孫が亡くなる為に、できないのよ。つまり敵はこれ以上宇宙戦艦を建造できない為に、宇宙戦争で戦艦に被害が出ると困る為に、戦略用に使わず防衛専用に使用するしかなくなるのよ。」と返答しました。

アヤメは、「よく解らないが、早い話が、敵は侵略行為をして、宇宙戦艦を無駄遣いすると困る事になるのか?しかし、その資源は特殊なもので、他の星には存在しないのか?バイキンマンが他の星で採掘しないのか?それが目的で侵略行為をするのじゃないか?」と心配していました。

フジコは、「女神ちゃんにしては、よくそこに気付いたわね。先程、軍にこの事を報告して、その資源が埋蔵されている星に軍隊を派遣して貰いました。侵略行為を阻止する名目で資源採掘を阻止します。」と返答しました。

敵が攻めてこなくなった為に、安心していました。

フジコが、「敵は、他の資源を使用して、今までと全く違った戦艦を設計して攻めて来る可能性は否定できない為に、女神ちゃん、油断しないでね。なにしろ敵はバイキンマンだから。」と警告しました。

アヤメは、「バイキンマンだったら、徹底的に叩き潰すベキじゃないのか?」と生半可な方法は納得できない様子でした。

フジコは、「敵は知能を持っている為に、そうだと決め付けるのは良くないわ。ここは信頼しましょう。私が敵の問題を解決した為に、再び攻めて来るような事があれば、その時は女神ちゃんの指摘通り、宇宙のバイキンとして、徹底的に消毒して死滅させる必要があるかも知れませんが、なにしろ一つの種族を滅ぼす訳ですから、これは大変な事なのよ。私達には決められないわ。その時は、テレジア星政府の決定に従いましょう。」と慎重でした。

アヤメは、「これはテレジア星にとっては脅威だから、父ちゃんに進言してテレジア星で見張って貰うわ。侵略行為の準備をするような事があれば、軍隊を動かして、侵略行為を始める前に叩き潰すように頼んでおくわ。」と提案しました。

念の為に、アヤメとサクラとフジコは、そのまま地球に残り、渚と成美とマーガレットは再び同居を始めました。

ある日、テレビのドキュメント番組で、キングコブラから成美に変身した様子が放送され、「地球に攻めようとしていた敵を、一瞬にして撃退したUFOの事を調べると、以前地球に飛来した記録が残っていて、愛と美貌の女神、ヴィーナスが使っていたUFOに酷似していました。キンゴコブラは、女神様の僕なのでしょうか?敵には女神様の天罰が降ったのでしょうか?」と報道していました。

渚達は驚いて、「一寸、成美ちゃん、撮影されていたじゃないの!もし敵が攻めて来たら成美ちゃん、正体がばれて狙われるわよ。」と焦っていました。

ドキュメント番組を見たフジコからも連絡があり、「成美ちゃんは私達と違い、透視力がない為に責めないでね。ヴィーナス小母さんと相談しますので、それまで何とか誤魔化して!」と指示しました。

マスコミが押し寄せて来て、「あなた方は何者なのですか?」と問い詰められて困っていました。

そこへヴィーナスが上空から現れて、「あなた方は私の僕に何をしているのですか?以前地球で暴れていた空飛ぶ百足などは私の僕にしました。悪魔のような宇宙人が地球を侵略しようとしている為に、天国から私の僕を遣わせました。先日のドキュメント番組は合成映像で事実無根であると訂正放送をして手を引きなさい。そうしなければ私は僕を連れて天国へ戻ります。あなた方だけで先日の宇宙人の侵略を食い止められますか?」と警告して空高く舞い上がって行きました。

渚が、「ヴィーナス小母さん、フジコさんから話を聞いて、何故すぐに来てくれなかったのですか?」と不満そうでした。

ヴィーナスは、「女神様がボサボサ頭で、チンチクリンな服装で現れると都合が悪いでしょう。お風呂に入ってから、身だしなみを整えていたのよ。」と返答しました。

マスコミは止むを得ず、訂正放送をしましたが、渚達の事を知っている安藤刑事と淑子は、「先日のドキュメント番組は合成ではなく、事実なのではないですか?成美さんはキングコブラに化けていたようですが、先日もキングコブラを自由自在に操ったり、キングコブラに化けたり、キングコブラに詳しいのですね。何故ですか?」と疑っている様子でした。

渚が、「仕方ないわね。ばれちゃったわね。でも成美ちゃんはキングコブラに化けたのではないですよ。」と返答しました。

安藤刑事は、「誤魔化そうとしても、無駄ですよ。撮影していた時に、捜査で私もその場にいて、この目ではっきりと見ました。」と問い詰めました。

渚は、「誤魔化してないわよ。成美ちゃんがキングコブラに化けたのではなく、キングコブラが成美ちゃんに化けているのです。成美ちゃんは知能を持ったキングコブラです。ですからヘビの中でもキングコブラとは、キングコブラ特有の方法で意思疎通が可能で、特に上手く操れるのですよ。あまり成美ちゃんを問い詰めない方が良いですよ。人間の姿をしていても、成美ちゃんを怒らせて噛み付かれると絶対に助かりませんよ。猛毒ですから即死します。」と説明して、成美も牙を生やした為に、安藤刑事と淑子は絶句していました。

安藤刑事が、「猛毒を持った毒蛇がいれば問題なので、署に戻って・・・」と対応しようとしていました。

渚が、「それは辞めた方が良いですよ。女神様の僕に何かしようとすれば、女神様の逆鱗に触れるわよ。僕を連れて天国に帰ると言っていたでしょう。僕と言うのは成美ちゃんだけではないのよ。私達もよ。天国とはテレジア星の事よ。今、貧しい人達の生活を支えているサクラ販売会社とアヤメ警備会社とコスモス調査会社と自然を復活させる会は、殆どがテレジア星人です。芹沢外科医院も閉じて、谷口教授もテレジア星に帰って行く事になります。女神様を怒らせると必ず天罰が降ります。聞いたところによると、自然を復活させる会の会長は、昔、まだ私が生まれる前に、アイアック号のトイレ掃除をさせられた事があるらしいですよ。トイレ掃除といっても、アイアック号は日本より大きいので、日本中のトイレ掃除をさせられたのと同じですよ。」と説得しました。

安藤刑事は、「解りました。キングコブラについて、私は知らなかった事にします。」と諦めて、淑子は、いざという時に助けて貰う約束で、そうする事にしました。

渚は、「いざという時ってどういう事?社会人になったから少しは落ち着いたかと思っていましたが、相変わらずお転婆さんね。何か危険な事でもしているの?」と心配していました。

淑子は、「そんなんじゃないわよ。これでも私はレディよ!この私の美貌に、ストーカーが寄って来るのよ。昨日も駅から自宅への帰り道に、変な人に後を付けられたのよ。」と返答しました。

渚が、「解ったわ。今は地球にテレジア星人が多くいるので、手の空いている人に気を付けさせるわ。」と安心させました。

その話を聞いたフジコは、「淑子ちゃん、自然を復活させる会に入会しない?そうすれば会員のテレジア星人とペアーを組ませて護衛もさせるわ。」と提案しました。

淑子は、「私は会社でISO14001の担当をしていて、環境問題には関心があります。」と返答して入会しました。

ある日、淑子とペアーを組んでいるテレジア星人会員がフジコに、「会長!淑子さんの勤務する会社と協力して活動する事になり、数回会社を訪問して気付いたのですが、淑子さんは会社で紙の無駄遣いをしていれば、上司でも重役でも遠慮せずに注意する為に、会社では煙たがられていて、淑子さんをストーカーしていたのは、そのような重役の知り合いでした。偶然にしては話ができ過ぎている為に、その重役が淑子さんを逆恨みして狙っている可能性があります。コスモス調査会社に調査依頼されてはどうですか?」と進言しました。

フジコから依頼を受けたコスモスは淑子に、「一寸した事で目くじらを立てるから逆恨みされるのよ。」と少しは大目に見るように促しました。

淑子は、「後輩なら兎も角、一寸した事で先輩や上司や重役に注意しないわよ。話はフジコさんから聞きました。紙を減らす為に社内連絡も紙にせずにメールを使用する事にしましたが、問題になっている重役はパソコン音痴で、自分の所に来たメールを女子社員に指示して全て印刷させているのよ。二~三行の文章でもA4用紙一枚使うし、重役ともなればメールも多いのよ。一日に何十枚も印刷させるのよ。中には印刷してファイルしておく必要のあるメールもあるでしょうが、殆どがその必要のないメールなのよ。これは一寸した事では済まされないわよ。印刷している女子社員にも注意したけれども、重役に睨まれるのが怖くて逆らえないようなのよ。」と返答しました。

コスモスは、「解りました。今の所、ストーカーとその重役が偶々知り合いだというだけで、重役が指示した証拠はないから、私達が調査します。それまでは、めったな事は言わないでね。下手すると名誉毀損罪で告訴されるわよ。」と忠告して調査を開始しました。


次回投稿予定日は、12月26日です。

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