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07.告白?!

高校に入ってまだ1ヶ月しか

経っていないのに

友達である、みらいの退学騒動。

一時はどうなることかと思ったけれど

課題+反省文という軽い処分で済み

ホッとひと息ついていると

卯月には新たなる試練が。


この試練を卯月はどう乗り越える!?



いざ本編へ!

みらいの退学騒動が一件落着し

数日が経ち、何事もなく淡々と

時間だけが過ぎて行く。


平穏な日常が戻った。

そう思っていた・・・。



「あーん、フリーになっちゃったよー」


昼休み3人でお弁当を食べている時に

そう嘆いたのは他でもない、

数日前に彼氏とトラブルになり

退学騒動を起こしたみらいだ。



「はぁ・・・まぁだ言ってるぅ!

よかったじゃん、あんな男として

どうかと思うような人と

別れられてっ!」


「それはそうだけどさー・・・。

あーあ、合コンしたぁーい!」



この年で彼氏探しか。

お盛んなことだこと。

そんなことは思うものの確かに

彼氏は欲しいとは思う。


「ゆりはまだいいかなぁー

自由に過ごしたぁい!笑」


「え、ゆりフリーなの!?!?

可愛いし、スタイルいいし、

男が放っておきそうにないのに!?」


「言い過ぎぃ〜笑

みらい絶対そこまで

思ってないっしょ笑」


「えー思ってるよ!ゆり可愛いもん!」


「ありがとー♪

まあこんな格好とかだとさぁ、

ほら寄ってくるのもこんなじゃん?笑」


なるほど、一理ある。

類は友を呼ぶというか、ね。

でも実際ゆりはスッピンにしても

可愛くてむしろ清楚が極まって

チャラい人以外も集まりそうなのに・・・。

・・・外でスッピンにしないとまあ

意味はないけれど。



「卯月は?」


「・・・え!?」


突然みらいから話を振られて

反応が遅れてしまった。


「な、なにが?」


そう聞き返すと。


「かーれーしー!いる?」


と言われて、


「彼氏!?え、いないよ?」


と返すと


「あやしぃ〜」


と2人にじーっと見つめられる。


「ホントにいないよ!!」


私がそう言ったと同時くらいに

「宮井さーん、宮井さん、いる?」


とクラスメイトの声が聞こえた。

私は咄嗟に「はい!!」と返事をすると、

私を呼んでいた男子が

「あ、宮井さん。

生徒会長・・・さんが呼んでる!」

と周りの女子を気遣いながら

教えてくれる。


・・・生徒会長・・・?

私何かしたっけ??

そんなことを思いながら

私のことを呼んでいた

男子がいた扉の方へ向かった。

すると・・・


「あなたが宮井卯月さん?」


そう言ったのは清楚な黒髪美人。

だけど柿崎さんとは

また違ったタイプの人だ。


「えーと、はい。

私が宮井・・・です。」


「そう。私は生徒会の紅月こうづきと言います。

・・・生徒会室へ来てくれるかしら?」


「あ、はい。

え、と一応どのようなご要件で?」


不安な思いを抱えながらそう尋ねると、

彼女は・・・


「来ればわかるわ。」


そう言ったきり何も言わずに

歩きだしてしまった。

なので私も戸惑いながらも後を追いかけた。


「え、あの、ちょっと待って・・・」





・・・


息を切らしながらついて行った私は

なんとか彼女に追いついた。


「ハァ・・・ハァ・・・あ、あのっ・・・」


私がそう言うと彼女は第2生徒会室と

書かれた扉を2回ノックしたあと


「会長、彼女を連れてきました」


と言って「いいよ」と返事が聞こえたあと

扉を開き中に入って私に向き直って

こう言った。


「入りなさい」と。


私は何が起こっているのか

全く理解できていなかったが

なんか・・・このまま突っ立ってても

迷惑になると思うし・・・

入れというので私はとりあえず中に入った。

私が入ったのを確認した彼女は

扉を閉め、私の右隣一歩前に立った。


そして会長と言われた人が話し出す。


「ようこそ、生徒会室へ。

宮井卯月さん♪

まあ、そう緊張しないで

リラックスしたまえ。

ここは学校だ、僕は何も出来ない。

君たちと同じ、一生徒だ。」


会長はそう言いながら椅子から立ち

こちらへ歩いてくる。


「今日君を呼び出したのは他でもない。」


・・・他でもない。

と言われても会長に呼び出される理由が

何も思いあたらない私は頭に

疑問符を浮かべるだけ。

そんな私を差し置いて

彼はとんでもないことを口にした。


「君に僕のパートーナーになってほしい。」


「・・・は?!」


その言葉を聞いた私の第一声は

それだった。

何を言っているのこの人は。

そうとも言いたかったが

頭がついてこない。

そんな私を見た彼はこう続けた。


「そうだろうね。驚くと思う。

想像はできた、しかし、僕はそれ程

おかしな事を言ったつもりはない。」


つもりはなくとも彼と同等以外の人間、

つまりは平凡な一般生徒が

彼の言葉を聞いたら確実に全員が

私と同じ反応をすると思う。

そう思いながらも私は必死で言葉を紡いだ。


「あの、生徒会長さん・・・。

ごめんなさい、私の頭が

あまり良くないからだと思いますが、

あなたの言っていることを

理解しきれません。」


私がそう言うと彼は


「そうか・・・。それは残念だ。

わかった、もっとわかりやすく言おう。」


そういった後私の前に片膝を付き、

右手を伸ばして私の左手を握り

こう言った。


「僕と、婚約してほしい。」と。


・・・こんやく、こんや・・・

え、こんにゃく?


「・・・こんにゃく・・・?」


一周回ってアホなことを言った自覚はある。

現に私の右隣の彼女、紅月さんが

肩を震わせて笑っている。

しかし、彼は笑っていなかった。

真剣な表情で私の顔を覗きこんでいる。


やめてほしい、惨めだ。

凄く惨め。ボケたのだ、笑ってくれ。

そう思いながら私は咳払いを1つついて


「申し訳ありませんでした、婚約ですね。

しかし何故私なのでしょうか?

別段可愛くもなく教養もありませんし、

頭も良くなく、相手が真剣な事を

言った時に限ってふざけるような私です。

あなたのようなお美しく教養があり、

頭も良く完璧なあなたには

隣の紅月さんの方が

相応しいかと思われます。」


そういった後一呼吸置き、

私はもう一度、

「何故、私なのでしょうか?」

と尋ねた。


すると生徒会長は私の前から立ち上がり

席に戻ってこう言った。


「君を好きになってしまった。

それだけでは、不十分か?

紅月くんのことはただの幼なじみ、

友達としか思っていない。」


幼なじみ・・・。そうなんだ。

でも、好きって言われても生徒会長は

ファンクラブができるほどの

モテ男子、そして権力者。

そう、この学園の有名人だ。

そんな人に突然好きだと言われて

信じられるだろうか?

無論無理だ。

そんなことを考えながら黙っていると

再び生徒会長が話し出した。


「君を見つけた時、ビビっと

感じるものがあった。

初めは何か全くわからなかった。

でもそれ以来僕は君を目で追うようになり

君のことしか考えられなくなった。」


彼は続ける。


「僕は・・・生徒会長という立場上

あまり変な動きはできない。

だからどうしていいかわからなかった。

君をモノにしたくてもアタックというものが

できない。でも諦めたくはなかった。

そしてとうとう我慢ができなくなり結局は

権力というものを使って君を、

宮井さんを呼び出してしまった。」


そう語っている彼はどこか切なげで

本当に私に恋をしているかのよう。

今までこんな純粋な人はいただろうか。

男の人で、こんな素直に言葉を

ぶつけてくれた人は、いただろうか?

私は考えた。

中学の頃に付き合った数少ない男達のことを

思い浮かべながら考えた。

しかしいない。そりゃそうだ。

相手も私も中学生だもん。

悩んだ末に私は口を開いた。


「・・・生徒会長。いえ、野崎さん。」


そう言って一呼吸置いてから、

私は続けた。


「野崎さんの気持ちは伝わりました。

ですが、私はあなたと話したのは

これが初めてです。

だから私はあなたのことを

あまり知りません。

なのでもしよろしければ、

お友達からはじめませんか?」


私がそう言うと彼は目を見開いて


「あぁ!それでいい!!

僕と真剣に向き合ってくれる・・・

そう、捉えていいんだね!?」


と実に無邪気に喜んでいる。

まるで子供のように。

こんな人もいるんだな。


そう思いながら私は、

「はい!」と答えた。


紅月さんと会長は2人で大喜びを

していてなんだか微笑ましくなり

自然と私も力が抜けて笑っていた。




なんだかこの学園での私の生活は

楽しくなりそうです。

急展開に仕上がりました。

なんかでも動くなら早い方がいいかな?

みたいに思いまして・・・(笑)

だって彼、あ・・・野崎くんね、

3年生だからさー悠長なことを

してるわけにもいかないかなーって。

受験受験で時間が過ぎるにつれて

何もできなくなるかなって。

まだ同い年なら

そんなこともないんだろうけどね。笑


以上次回もよろしくです!

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