05.仲間の危機2
みらいが停学になりそうと聞いた
卯月は自分の学級委員という
名誉を捨ててみらいを救おうと
生徒会長に直談判しよう!
とゆりに提案。
するとゆりも協力してくれるとのこと。
さて、厳しい学校で中間テスト前なのに
この人たちは何をやっているのやら。
卯月たちはどうなるのか、
無事みらいを救うことができるのか!?
それでは、本編へ!
「待って。あしたぁ?」
「うん、明日の放課後都合悪い?」
「や・・・じゃなくてぇ、
明日から中間じゃん??
結構やばくない??」
あ・・・混乱してて忘れてた。
ホントだ、明日からテスト・・・。
なんてタイミングの悪い・・・
「ホントだ、ダメじゃん・・・。」
「名誉は捨てれてもテストは
捨てれないよねぇ〜・・・どーするぅ?」
「・・・ホントその通りね。
どうしよう。」
みらいを諦めるか成績を諦めるか。
そんなことを考えていると、
「タイミングが悪かったってことでぇ
どうせダメ元なんだしぃ
ゆりら行動しないで祈っとくってのはぁ?」
とゆりが言う。
「・・・いずれにせよさぁ、
なんもできないじゃん??
これでゆりら動いたらぁ3人とも
罰則ってなりかねないよぉ?
そんなのぉ、
みらいも求めてないだろうしぃ
ここはさぁ大人しくしといた方がぁ
ゆりらのためじゃん??」
「それは・・・。」
ごもっともな意見だった。
けど見てるだけっていうのも
なんだか嫌だし・・・
「ね、停学以外に罰則方法って
ないのかな?反省文とかさ。」
「んー多分ねぇ停学プラス反省文
だと思うよぉー」
・・・そうなのか。じゃあ・・・
「停学食らったら即効退学っていうのは?」
「元ネタは知らないけどぉ、
なんかねぇあるらしいーただぁ、
学生証とかにはぁ載ってないからぁ
どうなんだろうねぇ?」
なるほどね・・・。
「私も風の噂で知ったけど学生証に
載ってないんだ・・・。」
「そーなんだよねぇ。もしかしてぇ
学生証読んでない?」
・・・読んでない、とはなんとなく
言えなくて私は「読んだけど記憶曖昧で」
と誤魔化した。
「そっか(笑)でぇ?どうすんのぉ?」
「あー・・・どうにか退学にはならずに
済む方法ないのかな・・・。」
私がそう言うとゆりは
「あるかないかって言ったらぁ
ないと思うけどぉよくわかんないしぃ
ゆりと卯月で悩んでてもしゃあねぇし
とりま明日のテスト頑張るべ。
多分先生らもぉテスト終わるまで
なんもしないだろうしぃ〜。」
というので私も、それもそうか。
と思い私達はとりあえず
テストを頑張るということで
落ち着いた。
・・・
翌日、テストを終えて放課後、
ゆりと私は何故か校長室にいた。
「それで?相田はどうなんだ?」
「・・・頭に血が上って彼氏の・・・・・・
元、彼氏の携帯を逆パカしたのは
事実です、けど私も彼に殴られたので
喧嘩両成敗です。」
えーと、何故私達が校長室にいるか、
それは私達もよくはわかっていないけれど
おおよそ、みらいが彼氏との喧嘩の件で
担任と校長に呼び出されたのだが、
その時お前らも何か知ってるんじゃないか
と私とゆりも担任に連行されたから。
「喧嘩両成敗ってお前な・・・。」
「喧嘩両成敗です!彼は携帯が
壊れたかもしれませんが、
私の顔には痣が残っています!
後先関係なく殴って痣がついたら
殴った方の負けですよね!?」
痣!?それは確かに彼氏も罪に問える。
「・・・痣か、確かにそれなら
喧嘩両成敗にもなりかねないが・・・
相手はこの学校ではないからなぁ。」
「この学校じゃなかったら
なんなんですか!?彼は罪に問えないけど
私は退学しろってそういうことですか!?
それって確実におかしいですよね。」
みらい言い過ぎ・・・。
ホントに退学になったらどうすんの、
まったく・・・。
「みらい、まあ落ち着いて・・・。」
「そういうわけではないが
この学校に在籍してる者としての
罰則は与えないといけない。
相手もきっとそれ相応の罰則が
与えられている。」
先生がそう言うとみらいは
落ち着いた様子で
「私がこの学校で停学ないし
退学を食らったとします。
でも彼は大学側から反省文の罰則しか
食らわなかったとしたら私の
停学ないし退学処分は
取り消されるんですか?」
と言った。
なんか話が飛躍しているけど
確かにそこ気になる。
「・・・相田さん。」
今まで黙っていた校長がそれを聞いて
「誰もまだ君を停学や退学にするとは
言っていない。
一度落ち着きなさい。」
と言った。
・・・確かに先生達は事情を聞いただけで
処分内容まで告げたわけではない。
しかしみらいも思うところが
あるようで・・・
「でも・・・」
と言って下を向いた。
すると担任の豊村先生は
「桜葉と宮井はどう思う?」
と聞いてきた。
だから私は思っていることを
そのまま言ってみることにした。
「正直言って相田さんは悪いと思いますし
処罰されても仕方ないと思います。」
ここだけ聞けば、どっちの味方だよ、
救うとか言ってて何言ってんの?
って思うかもしれない。
でもまだ続きがある。
「ですが顔は女の命です。
痣がつくまで女を殴るなんて
男として最低です、しかも顔。
この痣がきっかけで嫁の貰い手が
なくなったら誰が責任をとりますか?
誰もとってくれないでしょう。
ですから処罰は受けるべきだと思いますが
停学や退学といった罰は
重すぎると思います。」
私がそう言い終えるとゆりも
「私も同感でーす。」
と真剣な表情で言った。
そしてみらいが
「・・・なにもいらないし・・・・・・、
けいた、っ・・・べんしょ・・・う、
するからぁ・・・うぅ・・・ふっうぅ・・・
たいがく、だけはぁ・・・いやだよぉ・・・」
と泣きながら言った。
「やだよぉ・・・」
すると見かねた学年主任が
「ここは一度検討し直す、ということで
解散しませんか?
喧嘩両成敗となると罪の重さも
変わってきますし、相手の方に
きちんと痣の件を伝えて、
もう一度処罰を考えるということでも
遅くはないと思いますし。」
と提案してくれた。
担任も校長もそれに賛同してくれて
一度解散することになった。
そして校長室をでたあと学年主任に
「痣。ホントに相手にやられたんだな?」
と聞かれてみらいは泣きながら
「自分で顔に痣つけるわけないじゃん!!」
と半キレ気味で言うと
学年主任は「そうか。ならいい」
とだけ言って職員室に戻っていった。
「何なのぉ、マジでさぁ・・・」
みらいがそう零すとゆりが
「学年主任もみらいを守ろうと
してくれてんだよ。
それにぃ校長らも多分生徒を
退学にはしたくないだろうしぃ
だからぁゆりら同伴だと思うよぉ
知らないけど(笑)」
「そうそう、多分退学とかには
なんないんじゃないかな。」
私たちがそう言うと
「うん、ありがとー」
とみらいは笑顔でそう言った。
またまた中途半端になり次回持ち越しですが
次回でこの件は片付くと思います。
校則厳しいけど先生達優しくて
罰則緩いっていうのは
物語上だけだと思うので
何かやらかしてしまった人は
あまり淡い期待を抱かない方がいいです笑
けど停学食らったら即退学。
なんてのも中々鬼畜ですよね(笑)
そんなところはリアルにはきっと
ないと思います。・・・多分(笑)
では次回よろしくおねがいします!