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愛されないゴブリンの奮闘記  作者: あっぷる
ゴブリンの洞窟
3/5

暗闇の中で

 不定期ですいません。

 できるだけ投稿できるように、頑張ります。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



結局、何回も手を透かしても、緑色という事実は変わらなかった。


明らかに自分ではない…………というか、体が自分のものでないというべきか。いや、自分のなんだけど。ああ、もどかしい。



つまり、私は、『転生』というものをしてしまったのだろう。人間ではないということなのだ。人間であった記憶を持ったまま。マジか。本当に転生なんてあるんだ。



人間の赤ん坊で転生したならまだしも…………緑て。緑は好きですよ。ただ、肌の色が緑って、河童かゴブリンしか思いつきませんよ。わたし、隠れナルシストなんだから。鏡があったとしたら、醜い自分の姿みたら、泣いちゃうよ。悲しいわ。せめて、転生するなら、妖精とかスライムとか。カワイイ系統がよかったよ。オオカミとか、かっこいい系統も可。…………河童かゴブリンって。それか、新生物。



気分はそう、最悪だ。




あと、さっきわかった追加情報としては、頭の上を触ったら、角が二本生えていることが分かった。それか、硬い長い棒みたいなものが二本、生えていると思う。だって、わかんないもん。鏡がないから、角と言えるものなのかわからない。


頭につるつるな皿を持ってる河童さんの確率は、なくなってしまったということなんですよ。



つまり、ゴブリンか、新生物の可能性しかなくなっちまったってことなんですよ、バカヤロー。なんちゅうことしてくれたんだ。



ゴブリン好きな人か、新生物が好きな人、ごめんなさい。でも私は、自分の心に嘘はつけないの。ごめんなさい。最悪な気分です。新生物で、できるだけ可愛い容姿を望みます。ゴブリンとかのカワイくない生物とか、ノーサンキュー。



ま、でも河童の可能性も無きにしも非ず。私の世界にいるかもしれない河童さんは、実は角が生えていたかもしれないのだ。…………って、別に河童でも嫌だし。河童だべ?かっぱ。



………って、あれ。私、なんで思いつかなかったのだろう。アレの可能性があるではないか。某アニメに出てくるアレが。



ピッコ□星人が。



……………ピッコ□星人が一番やだなあ。ごめんなさい。すみませんでした。全国の某アニメが好きなファンの皆様。


どれにしろ、結局、最悪な結末しか予想できない。もうやだ。



でも、もしかしたら……………期待はしておこう。カワイイかもしれない。カワイイことを祈ろう。



四本しかない手をぎゅっと握った。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆




かなりの時間がたったが、私はまだ暗い闇の中にいる。場所も移動していない。



転生したんだったら、外に出て好き勝手して、チート海道を突っ走ればいいだろうと思うかもしれないけど。チート能力なんてあるんなら、人間にして欲しかったけど。チート能力があるならね。




まあ、それには理由がある。



………………出られないのだ。



バリアが貼ってある魔法的な感じとか、体が動かないとか超常現象とかじゃなくて。



ただ、鎖っぽいものが私の片方の足首に縛りついていて、鎖の先のほうは杭で打ち込まれているようだ。



引っ張っても、ビクともしない。明らかに、逃げだせないようにしてある。



私は、こう思ったね。


ゴブリンか新生物かどうかわからないけど、監禁されるなんておこがましいってね。



お姫さまポジジョンでしょ。フツウ。


……………どうでもいいか。関係ないことだ。今、大事なことは、なぜ監禁されているかということだ。しかも、なぜこんな暗い場所で。




暗い場所で目が効かないということは、夜行性とかではなく、昼に行動する生物であるということである。



好き好む場所に置かれていないということは、知られたくないことを知ってしまった口封じとか、私の出生にやましいことがあるか。



人間じゃないのにそんなことがあるのかなあ?



…………ん? いや、ちょっと待てよ。口封じとか出生とか考えられて、監禁することが出来るということは、それなりに頭があるということだ。



思考回路があるということは、考える、想像する、話せるなどの知能行動が出来るということ。



頭のない動物は、すぐに殺すとか放置とかそんな行動をするはずだ。



それを踏まえて考えると、監禁が出来るということは、人間並みの思考回路があるのではないかということが推測できる。



……………ま、他にもいろいろ考えられるけど、情報が少なすぎて、絞り込めない。



どちらにしても、この状態は悪い予感しかしない。監禁なんてキチガイがやることだ。逃げたほうがいいよ。



そう思って、鎖っぽいものを少しでも引っ張ろうとしたときだった。



「ギャアアアアアアアアアアァァァァァァァァァッァぁああああああああ!!!!!!!!」



恐ろしい声がすべての方向から、襲ってきた。






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