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サモン術式がバグったから、この世界を好きに生き抜く。(凍結)  作者: KSTAR(K*485)
第一章 不承負傷のサバイバル生活
6/9

初魔法と黒歴史

いつもより硬い床の感覚に目を覚ました。飛び込んでくる草葉のエキゾチックな臭いと頬をなぞる風。




「やっぱ夢オチじゃないのか。」




似たようなことを考えるのはこの1度だけではないが、繰り返し思う。






「・・・これなんて無理ゲ―?」


――A.現実(リアル)――




いや、まて。ファンタジーな世界なら、試すべき台詞セリフがあるジャマイカ。






「ステータスオープン!!!」








冷たい風が吹き抜けたような気がした。心の中に。




「」




そういうのがない世界だって可能性もあるが、もしもあるなら使えるものはすべて使いたい。というかこの状況で救済がないのはキツイ。頼む!


「リンクスタート!インベントリー!メニュー!あと、あと、スキルボード!プロセススクリーン!ウイルス○スター、タスクマネージャー」ゼエゼエ



駄目だ。最後の方に至ってはもはや関係ないのまで出てきたような気がする。



いや、考えるんだ。もしかしたら見えないボタンみたいなモノがその辺に浮いてるかもしれない。








――――90秒後






もう十分奇行と奇声でダメージは受けた。厨二病の頃の傷口を切り裂くことくらいはできる。


「最後にダメ元でやってやる!荒ぶる炎よ、燃え上がれ!《ファイア》」






瞬間、脳裏に何かが浮かび上がってきた。




“荒ぶる炎”の文字が、同じ意味の別の文字に姿を変えた。炎が[fire]ともう一つ、数字が見え隠れしているがバグって荒ぶっているようにしか見えない[]が見える。科学の授業で木材の発火点は250度くらい、というのが浮かんできたので300と入れようとすると[+300]に変化した。“燃え上がれ”は[indefinite]イ…インデフィニット??そこに二つの[]が加わって、単語(ワード)同士が繋がりあって円を創った。そして内容と補助線?が刻まれて、所謂(いわゆる)〈魔法陣〉と呼ぶべき見た目になっていく・・・

――

挿絵(By みてみん)

――


体から血を抜かれるような感覚に意識が引き戻される。手のあたりが温かい・・・というかむしろ熱い?






 そこには、手を向けた先の枯葉が燃えている光景があった。紅い煌めきが瞳に映り、人類の歴史が火で始まったことを痛感している。これが 黎明(れいめい) (のぞみ)がはじめて行使した魔法だ。






もう一度、「《ファイア》」と唱えると、向けた掌てのひらの先に火種が起こり、(くすぶ)る。一瞬さっきと同じ魔法陣が目の奥に見えたような気がする。






ん?






「あれ?完全な詠唱は必要ないのか?」






《ファイア》ピコーン!<[fire][+300][][indefinite][]>


ボッ




声に出す必要すらなかった。じゃあ、わざわざ黒歴史を異世界で増産する必要はなかった?


うぞだぞんでゃぎょどおぉぉぉおおおお




あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛




ふう。落ち着こう。クールに。冷たく。冷静冷静、頭を冷やそう。


「アイス!」




あ、あれ?




「アイス?」




詠唱要らないはずだよね?






「《ファイア》」


うん、燃える。




「」・・・《ファイア》[fire][+300][][indefinite][]




チリチリチリ  ボッ






「あ、これ、もしかしなくても魔法陣の方が重要だったパターンだ。待てよ、ということは最初に正確な詠唱か魔法陣の記憶がしっしゅぢゃね?」




噛んだ。独り言ですら噛み噛み。本当は“必須”って言いたかった。オーケー、分析or考察に入ろう(現実逃避しよう)。やっぱり中二病全開のあの詠唱で、たまたま魔法陣が呼び出されたんだろう(適当)


 まあ、要するに新魔法使いたいなら魔法陣の形さえ分かればいいからテキトーなゴブリンの魔法使いあたりから術式盗めばいいじゃんアゼルバイジャンということで、


「【小鬼妖術使い(ゴブリンソーサラー)】探すか」


おっと、厨二病が再発しかけた。


「さあ、出発だ」





力強く一歩目を踏み出そうとして気が付いた。



「足無いじゃん自分・・・\(^o^)/オワタ」



手だけで長距離移動はできない。命の危機が迫った時は例外だけど、なぜ命の危機にわざわざ突っ込んでいかなくちゃいけない?そんな調子じゃいつか移動の度に死に掛けて最終的に死ぬ。

けど、災害発生時には移動をしないことが大事だが、救助は期待できない以上移動しないわけにもいかない。



詰んだ。



幾度(いくど)となく死に掛けるルートか来ると思えない奇跡を延々待ち続けるのか・・・嗚呼、思考が止まりそう・・・





































――なんか二十行くらい空白が続いたような気がする!――



 腹をくくって覚悟はもうできた。何もできないまま朽ち果てるくらいなら生き残る可能性に賭けて一歩踏み出そう。


踏み出す?踏み出す。何か思い出しかけたような。。そうだ、ないなら作ればいい。足を創ろう。召喚直後に意識を失った、その直前に何かやっていた・・・足生やそうとしてみた・・・と思う。その感覚を今!もう一度!




なんか下半身と地面の間にある膜よ、伸びろおおおおおおおお!!!




にょぃーん




 あの時と同じように、謎の膜は円柱形になった。色はシャボン玉の表面のような虹色に肌色を混ぜて2で割ったような感じ?白色から少し変色している・・・というか、最初に作った時の“ただの力が固まってできた板”から皮膚に近づいた、いや馴染んだ?そんな感じがする。


ある程度動かせるけど、膝から上の部分しか作れなかったので結構“歩く”ということが重労働だ。感覚無いから頑張って上半身でバランスとって地面判断してと超絶面倒くさい。でも、ないよりはましだ。こいつが結界か何かの類だとしても複雑な形は作れそうにないから改良は諦めよう。


 これで可能な準備は終わった。後は実践と慣れでどうにかするしかない。




さあ、今度こそ!






「出発だ!」






――――




―――――




――――――






――その後、なんやかんやありまして――


「グギャ!!!(ミツケタ!!!)」


「またかよ!?いや、今回は逃げきれる!この・・・名前なんだっけ?・・・があるからな!」




「お、真っ赤な木の実。一つつまみ食い・・うん、微妙。」




「ここは縄張りなの?意識高い系フレンズなの?いや、そもそも友ですらなかったわ。失礼しやしたああああああああああああああ!!!!」

ドタドタドタ……



「こいつにも名前を付けなきゃな。魔法の足・・・ありきたりすぎる。偽りの義脚・・・頭痛が痛い。仮想の足。これだ!《仮想脚》これでどうだ!?」




―――――――




――――――




―――――




で、多分4時間後くらい(いまのじこくわかんね)


小鬼妖術使い(ゴブリンソーサラー)】及び魔法を使う生物は一匹も見つからなかった。よって新しい魔法の獲得もできなかった。


『相手を視界のうちにとらえた時、相手の視界の中にもたいてい自分が入っている』


居場所がばれて逃走すること2回。。。



食べられそうな木の実を見つけられただけ良しとしよう。《仮想脚》を使うとなぜか猛烈なスピードで体力が削れて体と瞼が岩のように重い。まだ真昼間だけど、昼寝でも……しよう……かnzzzzzz


――この世界の魔力は体力から作られるから、無暗に乱発するとあっという間に疲労とエネルギー切れで倒れる。乱発はしてなくても常時展開したら消耗が激しい。

なお《仮想脚》は作った時の逆の動きでシュルシュルと縮んでいった。

ちょっち短いけど挿絵描いたから許して。魔方陣を作ってみただけでキャラクターとか人物系は描けないんで・・・


次話投稿は多分次の日曜か来週の水曜になります(感想・評価・アクセス数により変動)書き直しを望む読者が多ければ全力で書き直させていただく所存にございますので、どしどし送ってください。

( `・∀・´)ノヨロシク


では、後書きか本編の解説としてまたお会いしましょう!

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