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プロローグ テキトーな召喚術式3 召喚、失敗!

 何だここ。どうなっているんだ。



 僕がいる空間は、大きさ十数メートル四方の箱のような形で、その外側には混沌が広がっていた。

相変わらず無重力だが一応目に映る範囲内のものはずれやボケがなくなったので、自分の体を確認してみる。

あちこち手でなぞってみると、触覚は正常で手の関節も異常ない。が、体幹をなぞって下へ手を動かしている時に途中で手が空振った。




 恐る恐る自分の下半身があったところに目を向けると、何もなかった。




「なんとなくわかってたよクソッ 腹回りからくる傷み、そこから下の反応がなかったし」



ボヤキと共に、涙が零れた。目尻を伝わずに目から溢れた水球は、引き寄せられるように境界線へと近づいていった。そして、輪郭がぼやけて消えた。









 切断面は、思いのほかきれいだった。もっとスプラッタな感じをイメージしてたのに。何この膜、うっすら光ってるし。結界とかの類か?・・・いや、違うな。厨二病を再発しただけだろう。


目まぐるしく移り変わる外側からの光に嫌気がさして目を瞑ってみる。なんということでしょう、やかましい光を抜いてみたら微かなテレビの砂嵐のような音以外、完全に無音ではありませんか。


思わず眠ってしまいそうになるが、どうでもいいことを考えて乗り切ろうと試みる。






待てよ、これで足の代わりを造れないか?

2本の円柱をイメージした。すると、膜は伸び始め、それっぽい形になった。やってみればできるもんだn!??体から血が抜けた・・いや、力が抜けたような・・かん・・じ ・ ・ ・ が  ・  ・  ・  




 途端に四角い今いる“空間”そのものが水に溶ける砂糖の如く消えていく。と同時に、ここに来た時と同じ引っ張る力がかかるが、抵抗する体力はもう残されていないのを僕は悟っていた。








[WARNING!!WARNING!!:召喚に失敗しました。]




[転送先座標の捕捉不可能]




[召喚に失敗しました]




[召喚に失敗しました:召喚シークエンスを終了します。]




薄れゆく意識の中、いかにもな魔方陣を見た気がした―――















異世界η 未知の大陸 未開の地


η歴8203 春の下月 第1週 導の曜










「うう・・・」




目を開こうとするが、ぼやけてよく見えない。体の節々は痛み、意識は朦朧とする。下半身の欠損も、再生してはいなかった。








「ここは・・・?」


何となくわかるが、ここは恐らく山奥だろう・・・

GOOOOOON!!!グギャ!?グギャギャ?


「HAHAHA,きっとこれは悪い夢だ、そうに違いない。そのうち目が覚めて、「知ってる天井だ」なんて自分の部屋で言うんだ。」




頭上には空中格闘戦をする2頭のドラゴン、足元には見たこともない草。時折耳に入るのは、奇怪な鳴き声。






Gsyae%)"$05rl@sdfls(判別不能だった)!!!メラメラメラ




 褐色のドラゴンがブレスを吐いた。そしてブレスの着弾地点から焦げたものをつかみ、飛び去って行った。

狩りを行っていたようだ。

巻き添えを食らって軽く服が焦げるし、もう1頭は地上を走って逃げていったとき目が合って死んだかと思ったし。というか火傷した肌が痛い・・・水ぶくれになっていないようなので軽度の火傷と診断。医者じゃないからよぐわがんねけど。


ん?痛い?




あ、これ、夢じゃねえ。まじで異世界だ・・・










 僕はとりあえず、この世界でどう生きるかを考えることにした。生きる意志がないと、生ける屍と同義だ。というのも、すでにショックで軽く自殺を試みかけたからだ。人の体ってそう簡単には死なないもんなんだよね※ゼロ参照

誰に向かって説明してるんだ?自分か。自分しかいないか。




 また死にたくなる前に考えよう。


よくある異世界物の主人公は・・・召喚した奴に復讐・・・必要ないな。本の世界への帰還・・特に未練はない。やりたいこと・・なんだ?











 行き詰って空を見上げると既に夕暮れ、うっすらと星が出始めていた。当然のように地球とは全然違う星空だ。太陽が沈んだ方の空に3つ明るい星が見える。宵の明星にあたるのだろうか?




一番星か。そういえば宇宙の本を読むの、小学生のころから好きだったんだ・・・よし、とりあえず、望遠鏡でもつく「グギャギャ!(エモノ!)」奇襲だ!!?!?




「うわ~~!」




手を足代わりにして走る。『勝てない戦はする前に逃げる』をポリシーに生きてきたのに、なんでこうなったんだ!?臆病者と罵られようとも、この方が生き残れる確率は上がる。相手の力量を見抜くスキルがないと力の差に気付く間もなく瞬☆殺されて即死というかなり致命的な弱点があるのを除けば、これで面倒ごととかに巻き込まれたりすることなく日々生活できていたのに。誰だよサモンなんて術式使ったの。




まあいい。






とりあえず生きること。生き残ることが先決だ!








全力で逃げながら、そう固く決意した。










――――なお、命がけの鬼ごっこはその後2時間ほど続いた――――








「僕はもう鬼ごっこで喜ぶ年じゃねーし自分の体痛めつけて悦ぶドMでもねーしぃぃいいい!!!誰か助けてください僕は美味しくないです~~~~」




さて、僕は逃げきることができるだろうか?




「*$?&~+$●#=‘×{%△*”◆‘」




あはは、もう声もまともに出ないや。次に休める時まで口を閉じよう。でも最後に一つだけ






「どこでバグったんだ僕の人生!誰か助けてくれ!!」




返答は、大声に興奮した鬼の叫び声だった。



―――人肉は比較的塩分高めだから美味しく感じるんだよなぁ・・・


これがVRMMOとかで耳にするモンスタートレイン。

とりあえず生き残れ望!がんばれ望!!止まったら死ぬぞ!!!


次回!黎明望死す!!デュエルスタンバイ!


いや、ここで殺しにかかってどうするんだ?―――


to be continued.

いかがだったでしょうか?2000文字前後、登場キャラが少ない、前作のコピー&編集のおかげでここまで駆け足で来てしまいましたが、こんな感じでグダグダやっていきます。原因?スキル不足だよ、だから前作前前作ともども設定崩壊して打ち切りなんだよ馬鹿だよ何なんだよ?作者だよ。



・・・読んでくれてありがとう。次回から本編です。

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