第86話腹をくくる
高カリウムになっているのでベランダ菜園のサラダ菜を茹でこぼしで食べるようにしています。
弁当と外ご飯を交互にして女房の負担をできるだけ軽くしています。
相棒が来たのでどうしても打ち合わせを兼ねて食事ということになります。
相棒には経理の勉強ということで新しい月決算をお願いしています。
私は修繕とリフォームの年間計画にかかっています。
確かに売り上げは月1億9千万に伸びて、経費も20%カットに成功しました。
でも修繕とリフォームの年間計画をはめ込むと黒字から赤字に転落します。
女性陣に同業者の家賃平均を作ってもらっています。
「やはり社長の言うように家賃が高すぎるね」
話す相手ができたことはうれしいですね。
「同業者の平均と比べるのですね?」
「各ホテルで2割~3割高い。これでは返済と合わせて資金繰りは大変だ。だがここを提案するのは難しい」
「それはどうしてですか?」
「本社の収益を下げることになる。出向の難しいところだよ。これじゃ生かさず殺さずの政策だが、いずれ総崩れになるなあ。本来は本社のためにもなることだがなあ」
もっと難しいことは本社は社長を始めそんなことに全く関知していないからです。
「下手をすると、この提案書で本社に戻される恐れがある」
と言いながら最後の仕事だと腹をくくろうとしています。
本社に戻るとまた病状が悪化する気がします。