表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/359

第49話エポジン

会社からは何の指示もありません。

これは出勤した日から退職の話になるかもしれません。

むかつきは治まりましたが、検査の結果を見ないとどうとは言えません。

今日は朝ごはん(まだお粥です)が終わって内科の主治医が顔を見せました。

横に担当の若い女医がファイルを持って立っています。

「クレアチニンは今のところ4台を維持していますが、しばらく様子を見たいと思います。Hb(ヘモグロビン濃度)は13.5~17.5が正常値ですが、4.61に落ちてかなりの貧血状態だったようです」

隣の女医が検査結果を見せてくれます。

「現在は10.4までに回復していますが、腎不全では血液を自分で作れなくなっていますので、取敢えず1か月に一度エポジンを打つことにしましょう」

と言うなり主治医は質問したい私を置いて部屋を出てゆきます。

「エポジンて!?」

「エポジン(中外製薬、主成分エポエチン ベータ(遺伝子組換え))は、腎臓の働きが低下することでおきる貧血(腎性貧血)を治療するための薬です。腎臓からは、赤血球の産生をコントロールするタンパク質、エリスロポエチンが分泌されています。腎臓の働きが低下すると、腎臓からエリスロポエチンが分泌されなくなるので、体内の赤血球の産生ができなくなり、貧血症状を起こします。エポジンは、遺伝子組み換え技術により作られたヒトのエリスロポエチンで、エリスロポエチンのを補充することで、腎性貧血を治療します」

まるで生徒に教えるように丁寧に説明します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ