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第305話退社社員同盟

昨日の畝起こしの無理が祟ったのか透析の最後に足が吊ってしまいました。

足側のベットを上げて看護婦に揉んで貰います。

あまりの痛さに血圧が60まで下がって吐き気を。

透析が終わっても少しベットで安静するようにと言われました。

ロッカー室に入ると癖で携帯を見ます。

「携帯を頂いたようですね?」

熊本の元役員の女性からです。

「先日はお世話になりました。あれから昔の専務と連絡が取れました。彼は当時の総務部長に使い込みの告発をされてそれだけで頭が一杯で退職を受けたようですが、事実関係は全く知らないで話すと驚いていました」

「そうですね。現場にいるとパニックになりますからね」

そう言う私も懲戒解雇を伝えられた時は冷静な判断がしばらくできなかったのです。

「彼は最初の脱税の仕組みを社長と作ったと言っています。その頃はトラック事業しかなかったので社長がトラック償却と言う方法を考えてそこにたくさんの脱税のパイプを作ったと言っています」

「あれはすれすれですが今の財産を築いたと思います」

これについては民事裁判も起こり裁判官には理解されず会社側が勝訴しています。

そこから大胆になってきたように思います。

「彼の言うには社員のトラックとしておきながら廃車の時には買取査定を大手に出して高く買う会社に売って。これって1台200万~500万も儲かっていたと言うのよ。私のいた頃は大型で350台も所有していたから凄い金になっていた。その金は当時彼が現金で社長の個人通帳のS信金に入れていたそうなの」

「確かにS信金は今もありますよ。でもこれは今は社長が直接しているようです。今裁判を起こされている経理課長が証言しています」

「今後情報を交換させてくださいね」

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