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第295話マネー・ローンダリング

久しぶりに部長と会うとすぐに西天満にタクシーが走ります。

「何を企んでいる?」

「実は不動産部長があの経理課長をこちらの弁護士に引き込んだ」

「何か駆け引きをしたのだろう?」

「総務部長だけは許せないですからね」

どうもそれだけでここ弁護士に辞めた社員が集まっているようです。

さすがに私が他の社員と顔を合わせたくないのは知っているようです。

「いやどうも」

何度か会った刑事訴訟の弁護士の後輩の弁護士です。

「さっそくですがどうしても聞きたいことがあるんですが?どうもこちらの人達は全く記憶が当てにならないのですよ」

そう言う私も記憶は当てにならないのですが、コツコツとスケジュールや作成文章を小まめに残しています。

「経理課長が会社から使い込みとされているお金は間違いなく社長の脱税のお金ですよ」

「それが証拠がないのです」

「彼は自分が経理のプロのように私を無能社員として調書を提出していますが、実は彼の経理能力は補助程度のものだったのです。彼も自分の力を理解していたようで、部下にも一切彼の作業を任せていませんでした」

「経理課長は仕事は絶対に見せませんでした。いつも鍵のかかる引出しにと一番古い女性社員が証言しています」

「それを私が入社して調べだしたので相当な反発があったのです。社長はトラックや賃貸物件やホテルの固定資産消却を主に巧妙な脱税を創設時点から繰り返し続けて来ました。最初は1代目の専務で不都合になると部下の総務部長に不正を暴露させ解雇しています。それから部下の総務部長が専務となって社長の脱税の仕組みの手伝いをしています。経理課長は指示された作業の一部分を下請けをしていたにすぎません」

「まさにマネー・ローンダリングの蛇口が彼だったのですね」

私は調査した一部のUSBを渡しましたが、実際に裁判で追及するのは難しいように思います。

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