第15話膀胱内注入法
通院するということで、7日で退院することになりました。
翌日会社に出ましたが、総務部は何の反応もなくほとんど課長が仕事をこなしています。
「何かすることは?」
課長は同じ時に入社してよくお昼を一緒に出掛けていましたが、
「ゆっくりしてください」
と冷たく言われ、私は透析食の弁当が始まりました。
さっそく昼から泌尿器科の通院が入っていて、少しきまり悪く会社をでました。
1時間ほど待合室で待たされ泌尿器科の診察です。
「急いで退院されたので、作業は途中になっています」
頑固そうな泌尿器科の医師がレントゲンのフイルムを見ながら言います。
「前にも言っていた膀胱温存療法を今日から開始します」
そう言うなり泌尿器科特有のベットに寝かされます。膀胱温存療法をネットで調べておくのだった。
局部に早速痛み止めのゼリーを塗られてドキドキです。
尿道に太そうな棒を差し込まれます。これは痛い!
それから内視鏡が入って、
「今のところ再発は認められませんね」
再発という言葉を聞くとドキ!としてしまします。
「今回は膀胱の内部に直接抗がん剤を注入する膀胱内注入法を採用します」
この時はBCGだと思い込んでいましたが、CMV療法というシスプラチン+メトトレキサート+ビンブラスチン
の注入だったようです。
医師の話を後でネットで調べてみるとよく分かります。




