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第148話社内事情

今日は定例診察で職業訓練を休みました。

「久しぶりですね。元気にされていますか?」

珍しく透析センターの若い女医です。

「先生に透析の準備を始めてくれと言われていますが、少し引っ張りたい事情が出てきたのです」

「そうですね。クレアチニンは6.99ですからもう少し様子は見れますが、体調はどうですか?」

「足に水がたまって浮腫んでいます。それと全身が痒いのです」

「腎不全の症状ですね。透析のことを調べるだけではなく、それ以降の生活をしっかり考えてほしいです」

その通りです。労働審判も先行きが見えませんし、実際の生活費をどう捻出するかです。

最近相棒の部長から何度もメールが入ります。それで今日は昼の遅めの食事を一緒にします。

「申立書はできたの?」

「弁護士が難しいとこぼしていますよ。それより不動産部の同僚と飲んだのですが、専務の退職は決まったようですが、社長が後継ぎの専務をまだ決めないようですね。不動産事業部は当然部長を押していますが、総務課長達は運送の社長を」

「息子は?」

「息子は社長に干されているようで、ホテルのフロントに入っています。それより社長に言われて部長がホテルのすべての支払いを止めたみたいで大騒ぎになっています」

「刑事訴訟や民事訴訟は顧問弁護士が受けたのですか?」

「どうやら引き受けを拒んだみたいで、小さな個人事務所の弁護士が受けたそうです」

労働審判はその弁護士が出てきそうです。

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