第101話社長の決意
家賃の引き下げと組織の見直しを発表しました。
その足でホテルの社長の事務所を初めて訪問しました。
「よく了解しましたね?」
奥さんがコーヒーを入れてくれます。
「でも給与の見直しと抱き合わせです」
「頭が痛いがいずれやらなきゃいけないから」
「ここがチャンスと思う」
奥さんは髭の専務に相当不満を持っているようです。
「グループの社員の選別はよろしいか?」
「はい。子飼の社員をこちらに呼び戻しました。それと新しい支配人を5名任命しますがよろしいか?」
社長も髭の専務と対決する意志を持ったようです。
新支配人の説明を始めます。
「彼は元専務だった男です。今の専務に追い出されたのが戻ってきています。それとこの彼は私が見ているホテルの副支配人です」
「元経理の彼を支配人にするのはどうかと」
「彼は髭専務の天敵なのでお願いします」
相棒の部長からメールです。
どうも髭の専務が3人で押しかけてきているようです。
「これは元経理の彼が作った調査票です」
髭の専務は給与の他各ホテルから月50万ほど上納させています。それと業者からバックで年間2000万は抜いているとの調査です。専務顔色が悪いですが大丈夫ですか?」
ずっと貧血状態が続いています。