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出来ぞこないのテスト

「一輝、お前はどうしていつもそうなんか。」


この人の名は長田 なんとか。

先生の名前をわざわざ下まで覚えていない。

生徒指導を受けもつ数学の教師だ。

説明するまでもなく男性だ。

語尾にだいたい「〜んか。」とつけるのが特徴、口癖で、高校ではありがちだが、授業中に口癖数える者が多い。


ちなみに何故怒られているのかというと、二学期の中間テストでほぼ赤点という偉業を成し遂げたからだ。しかも初めてではない。


そして一輝は必ず1教科だけ満点をとる。別に得意教科というわけでなく、満点をとる教科は毎回バラバラだ。

なので勉強を全くしていない、頑張っていない、というわけではない。


長田先生は、一輝が努力していることは知っているし、満点以外は46点が一つ。あとは、30~40点の間で、この高校でいえば下の上。他の一輝の教科担任をしている先生からどうにかして欲しいとのことで今に至っている。


「仕方がないんですよ。一つのことにしか集中出来ない質なんで。二つ以上の教科を勉強しようとすると、頭に入らなくて全部30、40点代になってしまうんです。」

「はぁ~。なんなんか、お前は。」

「そういわれても…直そうと努力はしたんですが…」

少し間をあけ、長田先生が口を開いた。

「はぁ~もういい、これ以上は何も言わないがあと一つだけ…他の教科担任から課題がたくさんでてる。それを来週の月曜日までに。きいとんのか?」

「はい。わかりました。では失礼してもいいですか?」

「ああ」


職員室から出る。廊下に置いていた鞄を拾い上げ下駄箱へ向かう。


自分で自覚はしているんだけど。

いままでいろいろ試してみたがこの質は治すことができなかった。


逆にいえばこの質は一つのことを極められるということなのだがハイリスクすぎる。

本当に一つのこと以外がなにも出来なくなるからだ。


本当にこの質どうにかならないかなと、思いながら下校した。




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