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第四話

『さぁ・・・てと、んじゃオレ達の物真似でルーナとナルを殺そうとした魔物の後始末を行うとするか』

アランがニッと笑った。

『ああ、そうだ。ルーナ、コイツを着けろ』ジョルジョがルーナに小さい何かを投げた。『・・・?』

それを両手で受けたルーナは頭に疑問符を出した。

『そいつはV.S.S.E.隊員が作戦実行中にもし行方が分からなくなっても居場所を知らせてくれる高性能探知機だ』拳銃を取り出し、空いているマガジンに弾を装填しながらアランが言った。

『そして・・・コイツをやるよ』

今度は弾丸の装填が終わったアランがルーナにシースに入っている大型ナイフを投げてよこした。

『ソイツは切れ味抜群だ。しかもシースは本革と来た。一生の宝物になるだろうな』

淡々と軽口を叩くが目つきは真剣で身体から燃え盛る炎の様な物があがっているようにも感じられる。

それほどに自分達の真似をされ、ルーナ達に危害が及んだ事を苛立っているのだろう。

武器の装備が終わった所で、アランとジョルジョの間で作戦開始時に取り交わされている合図が始まった。

まずアランが親指と中指をパチンと鳴らす。これを受けたジョルジョが頷くと同時に両者一斉に『GO!!』と叫べば作戦開始だ。


今作戦はアランが指揮を取る事になった。

ルーナはシースからナイフを抜き、逆刃に持った状態で警戒態勢に入る。

いつ相手が襲ってきても良いように全神経を集中させる。

ジョルジョはルーナをかばう立ち位置で歩きナルはルーナの第三の目、つまり後方警戒を受け持った。


―酒場

『行くぞ・・・3、2、1、0!!』

バキッ!!

殺人犯のアジトに踏み込む時の警官達の要領で二人は息を合わせてドアを蹴破った。

『アラン、お前は右側から頼む』

先に銃だけ室内に入れ、左右に銃口を動かし安全の確保に成功したジョルジョが踏み込みアラン達を手招きする。

『ルーナ、お前はここの確保だ。ヤバいかと思ったら叫ぶんだ。OK?』

さすがは国際特殊諜報機関隊員。

仲間に対する配慮もしっかりしている。

『えぇ、分かったわ』

ルーナが呟くと彼等はそれぞれの探索場所に向かっていった。

そして、ドアを蹴破る直前にルーナが彼等に一言。

『絶対に帰ってきてね』

この言葉が終わった直後に、バキッと物凄い音が響いた。


―酒場調理室

『・・・』

それは息を押し殺して獲物が来るのを静かに待ち受けていた。

手にしているその出刃包丁で獲物を切り裂き自らに血の洗礼を浴びせんがために。


『・・・何かいるな、そこか?!』

調理室に踏み込んだアランが作業台の物陰にただならない殺気を感じた為におもいっきり作業台を蹴り付けた。

『・・・お・・・マエ・・・コロす』

低い唸り声と共に物陰からユラリと立ち上がり出刃包丁を振りかざしている相手に拳銃を向けたアランが声を荒げる。

『動くな!動くと・・・撃つぞ』

だが、それは動きを止める所か逆に手にした出刃包丁で切りつけようと振り下ろした。

『おおっと!あぶねえ!』

アランはバック転で間合いを取ると同時に、近くにあった中華鍋を持ち上げて渾身の力で持ち上げてあろう事かそれを投げ付けた。

『グエェッ』

あまりの痛みに耐えきれずもんどり打つ敵の股間を踏みつけて、トドメをさしたアランは調理室を飛び出した。


―スタッフ休憩室

休憩室と言う事もあってか壁にはハト時計が設置されており、かなり落ち着いた雰囲気が漂っている。

だが、窓の縁には一際存在感が光るアヒルのヌイグルミが置いてあった。

このアヒル、間抜けな顔であるために思わず大笑いしてしまいそうになるジョルジョ。

だが、そこはグッと堪え次の部屋に踏み込み安心した瞬間!

『ブリブリブリッ!』

突然、物凄い屁の音が響いたので足元を見ると誰が何の目的で置いたのかは皆目検討がつかないがブーブークッションが置かれていた!

さすがにこれには不意打ちを食らった様だ。あろう事か『ドワーッ!!!』と叫んだ。

そして一歩さがるが、先程のクッションがまた作動してしまった。

『ブリブリブリッ!』

その何とも言えない豪快な屁の音とジョルジョの悲鳴に気付いたアランがやってきた。

そして一言。

『くさっ!!!』

更にもう一言。

『お前・・・屁こいたろ』

この言葉にカチンと来たジョルジョ。

しかし、ここでキレては面白くない。

ノリの良い姿勢を見せてこそ真の男だ。

だからこそ慎重かつ大胆に言葉を選びながら反論した。

『ごめん・・・さっきから我慢・・・、って何でだよ!?』

思わず漫才のようなノリになる二人。

だが、すぐに元の緊迫した雰囲気が戻ってきた。

『キャアアアッ!!』

今度はルーナが叫ぶ番だった。


―酒場ホール

『ナル!机とイスを重ねて窓を塞いで!』

アランとジョルジョが探索に出向いてからはしばらく考え事をしていたルーナ。

だが、窓の外に視線を戻した瞬間に考え事も吹き飛んだ。

その理由は街の人間全員が正気を失っている目つきで武器と言う武器を片手に装備して、ルーナ達がいる酒場に向かってきていたのだ。

中には倒木作業に使用するチェーンソーまで装備しているのもいる。

『ルーナ!ここはダメだ!他の部屋から一旦退却しよう』

小さな身体で机を持ち上げながらナルが叫ぶ。

『どうした!』

先程の部屋の探索は終わったのかアラン達が戻ってきた。

が、戻ってくると同時に入り口のドアが敵の攻撃によって破壊されてしまった。


『・・・こう言う場合は』

アランが意を決した様に呟く。

『やった方が良いわね』

ナイフを構えたルーナが相槌を打つ。


そして数秒後、大規模な戦闘が始まった!!

第四話・・・終了

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