第3話 北条早雲と再会 やっぱトヨタに行かなきゃね
数日後、新元はトヨタディーラーへ。カローラ購入時の営業・北条早雲と再会。「竹田さん! カローラ絶好調でしょ? 雪国のロマン…って、え、売る!?」北条の目が飛び出る。新元が節約志向を語ると、「いやいや、カッコいいカローラを手放すなんて! 男のプライドですよ!」と熱弁。「プライドじゃ夜勤の疲れは取れねえ」と新元が返すと、北条は「ぐっ、確かに…」と肩を落とした。
北条が提案してきたのは、トヨタで扱うダイハツのミライース。「竹田さん、コレなら節約バッチリ! 雪国でもAT四駆、燃費20キロ以上、予算車両本体120万以下!」見積もりは新車140万円。カローラのローン清算後、5年ローンで月2万円、ボーナス払いは半額の年2回10万円。支払い総額30万円減、自動車税1万5千円、タイヤ代も半分以下。「スカイブルーで頼む」と新元。北条は「さすが、潔い! でも、日産サンの買い取り額、かなり頑張ってましたね、あとカローラの思い出…」と少ししんみり。新元は「新しい思い出作るさ」と笑った。ミライースの納車を待つ間、新元はアパートの断捨離に着手。物置から元妻との旅行写真、使わないスキー板、20年前のラジカセが出てきた。「なんで取ってたんだ…」写真に胸が締め付けられたが、「過去は過去」とメルカリに出品。スキー板5000円、ラジカセ3000円で売れ、「こんなんで金になるのか!」と驚く。クローゼットの古いスーツや健康グッズも処分し、部屋が広くなった。
娘に電話をかけた。「お父さん、元気?」「ああ、なんかスッキリしてる」娘の声に癒され、節約で浮いたお金で「今度、温泉でも行かねえ?」と誘った。娘の笑い声が、新元の疲れた心を軽くした。