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初試合

「負けちゃいましたね、でもあれが正解ですよ、あんな目立つ場所で勝っては警戒されるでしょうし」


 綾瀬が校舎裏で食べてなかった昼食を食べていた俺に話しかけてきた。


「見てたのかよ、てか話しかけてきていいのか」


「今ここには私たち以外いないですし、あの訓練結構な人みてましたよ」


 大勢の前で負けたのめっちゃ恥ず!死にてぇ!


「こんなんでへこたれてもこまりますよ、取り戻すんですよね、大事な人」


 彼女が珍しく真剣な顔をしていった。


「・・・本当に取り戻せるんだな、あいつを」


 昔の、七海との記憶を思い出す。


 〜~10年前~~


 浮かぶのは桜との最後の日


 彼女は俺の体の傷に処置をしながら心配そうに俺を見つめる。


「大丈夫?どこに逃げようかなぁ」


 彼女はもう俺と逃げる気のようだ。


「なんでそんな優しいんだ、俺は別にお前になにもしてない」


 彼女はいつも優かった、別に俺にだけではなかったが彼女の優しさからはもはや異常とも呼べるものを感じた。

 七海にそれを聞くと少し驚いたあとすぐ落ち着いた目で話す。


「君はいつも悪を決めつけて殺してきたでしょ、でもね悪にも悪なりの理由がある。子供を殺され復讐に走る人、お金がなくて盗みを働く人、みんな何かしらの理由がある、私はその立場になって考えるから気持ちがわかって同情しちゃう。私もその環境なら犯罪犯しちゃうかもって、君の気持ちもそう、私もあなたほど強かったら偉そうにしちゃってみんなに嫌われてたかも」


 全く理解できなかった、気持ち悪かった。その時は彼女の優しさが心の底から気持ち悪いと感じた。俺には彼女の理屈が理解できずに偽善のように感じたのだ。

 彼女の手を振り払ったのはそのすぐ後だった。


 ~~~


 あの時のことを思い出したらふがいない自分と俺を裏切った連中に腹が立ってきた。もういっそこの世界ごと・・・


「おーい、聞いてますか~、まーた昔のこと考えてるんですね、もう過ぎ去ったことより今のことを考えましょう!」


 綾瀬の声でハッっと意識を戻す。

 その綾瀬の陽気な姿は今思い出しているからかどこか桜に似ている気がした。しかし彼女とは顔も性格も胸の大きさも違う、彼女はこんな大きくなかった。


「うわ、変な視線で見ないでくださいよ、素直にきもいです」


 綾瀬は自分の胸を腕で隠しひきつった顔で俺を見て後ずさる。


「ってそんなこといってる場合じゃなかった。打倒すべき武田家の情報ですが武田総司さんは今学校にほとんど来てないみたいですね」


「武田総司って誰?」


 彼女は大きなため息をついた。

 やれやれみたいな顔してんじゃねえよ、聞いてねえぞその話。


「武田総司さんはこの学園を支配している武田グループのトップで、この学園のトップに君臨するペーシェントでもあります」


「そいつはどういうやつなんだ?」


 首をかしげて聞く。


「確実に言えることはそうとうの切れ者ということです」


「というと?」


「彼は2年の時に武田グループを作り上げていました、幹部の忠誠が深く、名前も戦国時代の武田家と似てる人が多いので武田家て呼ばれてます。彼は独自のやり方で派閥を大きくしていったのですが、あるときそれに目を付けた不良の3年生が武田さん一人に集団で殴り掛かったそうですが一瞬で返り討ちにされたそうです。そこから武田グループの名がさらに学園中に広まったそうですが、あれは自作自演だったと言う噂もあるそうです、クラスのイケてる皆さんは武田グループに所属しているらしいですよ」


「何人もの相手を一瞬で倒すか・・・できなくもないかもな・・俺も昔はーーー」


「ああーいいですからそういう、おじさん特有の昔自慢話」


 綾瀬はやれやれと首を振る。

 おじさんの話少しは聞いてよ・・・


「さっきの話に戻りますが武田さんは結構人に憎まれることしているみたいでそのため身の保身のために隠れているらしいですね、幹部しか顔は知らないとか」


「学校に来てないならどうやって会うんだ」


「どうやら武田家が危機に陥ったり重要なイベントの時だけ顔を出すらしいですね」


「なるほど、わかりやすいな。つまり俺が武田家の脅威になりえればいいわけだ」


「そういうことですね、幹部の人がいるそうなのでその方々を片っ端から病院送りにしたら出てきますよ」


「すごい安直な作戦だが・・・」


 そんなうまくいくとは思えないが、やってやるぜ、ばれないように少しずつ、少しづつ潰してやる。


「とにかく武田総司さんの情報をしることが大事です、真壁さんは武田グループのは幹部らしいですよ、武田さんに歯向かったほかの派閥を一人で壊滅させたって話もあります、話を聞いてみてはいかがでしょう、ほら昨日の敵は明日のともっていいますし」


 真壁は今日殴り合った相手だ、さすがに話を細かく聞くほど仲良くなるのは無理がある、プライドの高そうな真壁には自分と対等な相手だと認識させないと、話をまともに聞いてくれないだろう。


「綾瀬お前の人脈を見込んで頼んでおきたいことがある」


 さぁ、俺の大好きな謀略の時間だ。

 不敵な笑みを浮かべる。


 ~~一週間後~~




「おい、リベンジだ、てめえの顔面揺らしてやるよ」


 1週間後夕方帰り道の真壁を追い、勝負をいどむ。

 今回は前回のようにはいかない、今度こそ本気で行かせてもらう。

 綾瀬にもらったナックルダスターをはめ、冷えた手に吐息を吐く。

 俺は眼鏡をはずし、ぼさぼさに長い髪をワックスでオールバックにした。俺が昔本気を出すときにしていた髪型、この髪型にすれば昔の強気な自分を思い出せる。


「お前普段そうしてたほうがイケてるぜ、狙いはなんだ?グループの幹部の座か?それとも最近でてきた反武田派のやつがだったのか?」


「いいや、、、友達になりに来た」


「は?」


 某ジャンプ主人公のようなセリフに真壁は目を見開き驚いている。

 まずは一勝!







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