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グレイトワンダーワールド!  作者: fuu
序章 はじまり〜ある晴れた日〜
2/4

◆熱戦◆

1stステージ!

すみません!引越しで、次の話まであいてしまいます!テンポ良く進めない、涙…次は、3月中旬予定です!!

「まもなく、まもなく、スタートです!」


「実況の私たちも、イロンデルに乗って、飛び立ち、スタートの合図を待ちます♡」


「いやあ、上空から見ると、この東の港、人で溢れかえっているのがわかります。この東の港のある、ジニア侯爵領、プロフュージョン。普段は、貿易の要として、ルーエミル国の海の玄関として栄えているこの街ですが、今日は、記念すべき4年に一度のこのレースのスタートを一目見ようと、国内外問わず、多くの人で賑わっています。」


「スタート地点に、ジニア侯爵様がやって参りました!いつにも増して凛々しいお顔であります♡」


「そう、スタートの合図を送るのは、この方、ジニア侯爵ご当主本人であります!選手達、観覧者達の緊張が、最高潮に達しようとしております!」


「今!ご当主が魔法の合図を送りました!」


「頭上に設置された5つのランプが、一つまた一つと順番に赤く灯り、すべて消えた瞬間!!スタートです!!」


わあー!!!!


「さあ、戦いの幕が切って落とされました!スタートダッシュを決めたのは、シェヴィルとフラック!」


「予選上位陣も、スタートダッシュを決めて、先頭集団がつづきます♡」


「まず、このスタート地点東の港を出て、街道を進みますと、見えてくるのは最初の街、エンビーであります。」


「このエンビーの街を、中心街まで駆け抜け、街道を右に曲がると、豊かな森、湿地帯、そして山へと続く細道へと向かい、コース終盤、アスター公爵領アジュールの街にて、再び街道に合流し、王都のゴールをめざします。通常の馬車で1週間弱の道のりを、たった数時間で駆け抜ける、その片足ケンケンのスピードは、まさに神速♡」


「一体、誰が始めたのでしょうこのレース!走るでもなく、乗り物に乗るでもなく、その己の片足と、装着した魔導具だけで競うという、鬼畜なレース!私ならば、遠慮願いたいところであります!」


「街道沿いも、沿道で声援を送る観覧者の姿が見えますが、彼らは、目にも止まらぬ速さで駆け抜けます♡」



「先頭集団は、早くもエンビーの街にさしかかかろうというところ!」


「あちらをご覧ください!!」


「おっと?!これはどうした?街に入る手前、先頭集団以降に続いていた後続集団、予選10位以下のほとんどの選手が、苦しむようにバタバタと倒れていく!これは!?これは、序盤にして、一体何が起こったのか?!!」


「かろうじて回避したのは、このレースの最後尾の数名の選手ですね♡先頭集団の最後尾は、どうやらエリオポール選手ですが、彼はなんともないようです。」


「緊急対処隊が、急いで倒れた選手たちの元へと向かいます!」


「一体何が起こったというのでしょうか!」


「エリオポールといえば、前回大会も出場したようですが、途中リタイアという記録のようです。」


「今回の大会に向けて、高額の魔導具をブーツに仕込んできたそうです!金をかけたので負けるはずがないと意気込んでおりました♡」


「そうですか。このパプニングを、彼はどうやら危機一髪ですり抜けたようです。投資した金銭の分、負けるわけにはいかないエリオポール!」


「このレースで、どんな追い上げを見せてくれるのでしょうか♡」


「そうこうしている内に、先頭集団は、あっという間に、エンビーの街に突入し、ものすごいスピードで街中を駆け抜ける。目にも留まらぬ早さの片足ケンケン!その風で、洗濯物が舞い上がっております!」


「今日は、エンビーでは外干し禁止なはずですが…」


「誰かのパンツが舞う中、選手たちは、エンビーの中心街を右に曲がり、上り坂が続く森へと向かっていきます。」


「ちょっとずつ、集団の塊が長くなってきましたね。」


「そうです、今から入る森のエリアでは、それぞれの視界が良好な方が対応できますからね。」


「はい♡森の入口の前のは、ヘアピンカーブの多い、緩い上り坂。ヘアピンカーブをクリアし森へ入ると、最初のトラップが待ち受けています!」


「さあ!!マッハの足首シェヴィルは、その変わらないスピードで、ヘアピンカーブをいくつも、クリアしていく!」


「かなりグリップ力も高いですね!」


「そうです、緩やかな上り坂ですが、このヘアピンカーブ!上位陣は、なんなくクリアしていきますが、勢い余ると…と、これはー!言っている側から、先程のハプニングの中からもここまでついてきていた後続集団最後の選手達が、勢い余って曲がりきれず、そのままクッションに突っ込んでいるー!!!これは痛い!これは痛いぞー!ヘアピンカーブをみくびるなー!!」


「こんなに早いうちに、リタイアする選手が続出となりました。残りはなんと、予選上位陣のみとなってしまいました♡」


「このヘアピンカーブを最も早く抜けるのは、誰なのか。」


「コーナーというのは、また、ドラマを生む要素の一つであります♡」


「そうです!コーナーでの一瞬の駆け引きが、勝敗に大きく影響することもあります。」


「インコーナーを死守してるシェヴィル選手!そこをアウトコーナーから捲し立てるのは、ぬかるみの貴公子、フラック選手!必死の攻防戦が繰り広げられております♡」


「ぶつかれば、互いにはじけとぶようなスピードでの攻防戦。緊張が走ります!!」


「それ以外の選手は、冷静に、現状維持で様子を見ていると言ったところでしょうか♡」


「さあ!攻める!守る!この連続ヘアピンカーブの上り坂を、いち早く抜けたのは…、フラックだー!!続くのは、シェヴィル。」


「ヘアピンを制したのは、フラック選手でしたね!貴公子と言われるフラック選手は、どこぞの貴族様でありながら、競技に身分は関係ないと、この過酷なレースに3回も出場。前回大会でも上位入賞。ジェーン選手とかなり熱い接戦を繰り広げ、大いに盛り上げてくれました♡」


「そうですねー。ご婦人人気も高く、このレースのファン拡大に一役買ってくれてます。彼自身もこのレースにかける思いは熱く、一族総出で普段は、広大な屋敷の敷地内で、練習に付き合ったりしているそうです。」


「素敵なご家族ですね♡きっと今もご家族揃って何処かで応援しているでしょう!」


「その後も続々とヘアピンカーブをクリアし、森へと入っていきます。この森には、二つのトラップがあります。私たちも、森へと入りましょう!」


「はい♡あ、いましたねー!この森の一つ目のトラップ、ミツオビアルマジロの皆さんです!!」


「と、言っても、その体を丸めて、ほとんどの個体が直線に転がり、選手たちの行手を阻もうとしています!」


「このミツオビアルマジロ隊は、とてもフレンドリーで、滅多に誰かを襲ったり傷つけることはありません!しかし、今日は!ミツオビアルマジロ隊が、トラップに協力してくださっております♡」


「そして、その中で異彩を放つ、ナナツオビアルマジロ!見た目は7色のカラフルな色が特徴ですが、丸まって転がり出すと、虹色の光を放つという、特殊個体!さらには、その軌道は直線にあらず!ありとあらゆる方向に、好き勝手に転がる事ができます!」


「さあ、選手の皆さんは、どうやってここをクリアしていくのでしょうか♡」


「おっと!?ここでは、シェヴィルがアルマジロたちを物ともせず、その桁違いのスピードで、グイグイと一気に進んでいきます!」


「フラック選手は少し失速ぎみですね…。どうやら見た感じ、アルマジロに怯えているようですね…苦手なんでしょうか…」


「そのようです。続く選手は、ブルーラエド!と、ディアクロー!なんと!二人とも転がるアルマジロたちをかわすのでは無く!軽やかに足場として片足で飛び移って進んでいきます!なんと見事な足技でしょう!」


「反動でアルマジロたちの回転が速くなっていますね。ブルーラエドは、前回大会もお見事でしたが、今回も華麗な片足ケンケンを魅せてくれます♡」


「そうですねー。とにかく秘密主義、他国出身でミステリアス、そこがまた魅力となってか、ものすごい人気を博しています。」


「ええ、大会前の取材でも、応援よろしくお願いしますとだけ、素晴らしい笑顔で答えてくれました♡」


「そうですか。全く罪な男であります。ディアクローも、初登場ですが、他国出身とだけ公表されています。どうやら、小さい頃に見たこのレースが忘れられないと、今回の参加に至ったとのことです!」


「そうですね!我がルーエミルだけでなく、同盟国でも人気の大会ですので、国籍問わず参加できるのも、この大会の魅力ですね!歴代の大会、優勝者、参加者、語り継がれる事も多いですからね♡」


「その通り!今回10回目の参加となるグロウは、もはや殿堂入りであります。その親指のボス事、グロウ!なんとこちらは、その腕力によって、アルマジロたちの軌道を変えてながら進んでおります!そしてそして、すぐ後にピッタリとついて行くのは、ジェーンとアルティン!彼女たちは、全くアルマジロたちに邪魔される事なく、進んでいきます!」


「これまた、見事なコバンザメ作戦ということでしょうか♡」


「見事な作戦であります。ジェーンもまた、このレースには思い入れの深い選手であります。」


「そうですね♡我ら女性の代表者、とも言える選手です。身につけるレース用の競技服だけではなく、仮面や魔導具を仕込んだブーツにマントも、自作されているそうです!」


「素晴らしい意気込みであります!!彼女の祖父がレース参加者、その跡を継ぐとでもいうように、颯爽と現れ、片足ケンケンしているようには見えない、白鶴が飛び立つかの如く、美しいフォームで駆け抜ける!」


「アルティン選手、彼女もまた、野心家であります♡」


「そうです。アルティンは、どうやら、このレースで優秀な成績を収め、父親に認めさせたい事があるそうです。」


「ええ♡アルティン選手のお父様!そして、娘をもつすべてのお父様方!見てますかー!」


「さらにその後続くのは、イヴォンヌ!これまた軽やかに踊るようにして、アルマジロたちをかわしていきます!」


「まるでバレリーナですね♡」


「誰もが見習うべき不屈の精神の持ち主!今日も華麗に、その美脚で競い合っている!さて、後方には、ミシェルと、エリオポール!」


「ミシェル選手は、後ろ向きなのでちょっと不利ですかね…」


「確かに…あー!!っと、ここで、ここでエリオポールが!ミシェルを追い越そうとしたところで!ナナツオビアルマジロの1匹と、接触ー!!」


「随分と派手に飛ばされてしまいましたね…ここで、上位陣の1名が脱落です…!」


「さあ、ここは緊急対処隊に任せて、我々は急いで先頭に戻ります。トップののシェヴィルは、アルマジロトラップも難なくクリア!ひたすらケンケンで進んでいきます!」


「しかし、次に待ち受けているのは…動く森♡」


「木が動いているのか、地面が動いているのか…支給されたコンパスを頼りに、森の出口を目指します!」


「選手の皆さん、迷子にならないといいんですが♡」


「さあ、そう言っているうちに、シェヴィルは動く森のエリアに入っていく!いつも静かな静かな穏やかな森ですが、選手たちをまようわせる為に何か相談しあっているかのような木立のざわめき!選手全員、ここを抜けることが、できるのか…ここでは我々、大変実況しづらい為、一旦森の上空まで戻り、実況を続けていきたいと思います!」


「順位変動がありました!シェヴィル選手の次に、動く森のエリアに入って行ったのは、ブルー様です♡そして、ディアクロー選手、フラック選手は、順位をさらに2つ落としてしまいました!!」


「その後順位は、変わりませんね。動く森から、最初に出てくるのは誰なのかー?!」


「選手たちが出てくるまでの間、しばしスポンサーの広告と、ルーエミル各地の映像をお楽しみください♡」



読んでいただき、ありがとうございます!

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