2 ビッグ烏骨鶏登場だよ!
2 ビッグ烏骨鶏登場だよ!
小さな女の子「地震!!」
「じしん!?」
じしんを地震のことだと理解した時には俺も体で大きな揺れを感じていた。ジャングルの木々も晴天の中、嵐に襲われたかのように揺れる。
何とか立っていられるがこれが街中だったらガラスが降ってきたかもしれない。建物が崩れる可能性もある。それくらい死を感じさせるほどの揺れ。
「ほんとうだ! 揺れてる!」
眼鏡のおじさん「おいおい冗談だろう?」
スーツの女性「いいえ、揺れているわ」
全員が揺れているのか、揺れていないのどちらかしか口にしないパニック状態。だがすぐに揺れていると認めざるを得ないほどの更に強い揺れが俺たちを襲う。
それは砂浜の上で立っていられないほどの揺れ。
気弱そうな男「これ、まずいんじゃないの!?」
太った男「ヤバいヤバいって!」
爽やか野郎「12人揃ったら地震が起きるとかどんな仕組みなんだろうな〜」
赤い髪の女「そこのバカはこんな時に何言ってんの!?」
外国人「全員あのジャングルに避難するぞ」
ずっと黙っていた外国人の男の口から流暢な日本語が飛び出した。
「ど、どうしてだ?」
外国人「ツナミが来たらどうするんだ!」
海の側にいたのにどうしてそのことに気がつかなかったんだろう。海ではなく揺れるジャングルの木々ばかりを見ていたが彼の言う通りだ。
Go!Go!と大声の鞭を打たれながら俺たちは森へと走る。
外国人の規律ある声のせいか俺たちは自然と列を作って走っていた。ジャングルの木の下までやって来た頃には既に揺れも収束。
それでも海の方を振り返る。だがそこには海ではなく別の光景が広がっていた。
それを見た全員が口を開けて黙り込んでしまうほどの、真っ黒い巨大な何かがそこに現れていたのだ。瞳に写る範囲の海は真っ黒に塗り潰された。
結論から言ってしまえばそこにあるのは船だ。
アニメや映画でも見たことがない超巨大な船。きらびやかな客船ではなく運搬船と呼ばれるのが適当な見た目。空母と呼んでも間違いではないだろう。
黒一色の船体が物体の大きさをより強調させる。船ではなく物として考えても大きすぎる。俺が今まで見てきた物の中でこれは最も大きい物体だ。
他の11人にとってもそれはきっと同じだろう。まるで──
気弱そうな男「宇宙人が攻めてきたりしてね」
ボソッと茶色のパーカーを着た彼がそう一言。口には言わないが俺もそう思った。
少なくともあれが俺たちを乗せてくれる救助船には見えない。たまたまここを通りかかった船でもないだろう。
12人が揃うのを待って現れるべくして現れた。そんな物体。
勘だけどこれから起こることは良いことではなく、悪いことだと思う。




