表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
殺しアイランド~ザイキン12個集めてみた~  作者: 葵尉
2章 第1回殺人コンテストお題は「焼き鳥」
27/82

24 酒を飲め飲め!

 24 酒を飲め飲め!



 マイジ《私がツエヘシ(タカシ)を殺したんだよ》


 ──嘘だよ。絶対嘘だ。あれはマイジさんじゃない。


 マイジさんの姿をした何かだ。青鬼みたいに変装しているんだ。


 そうだ!ツエヘシだ。あいつに違いない。もしくはホログラムだとか、またそういうやつだろ。


 だって親切なあのマイジさんが人を殺すわけがないんだから。


 ギヨウ「大丈夫ですか?」


 二重の裏切りのショックに潰されて砂浜に両膝をついていた俺に、ギヨウさんが声をかけた。


 ギヨウさんはマイジさんと一番仲が良かった。短期間だったが2人はまるで夫婦だった。


 だから彼女は一番裏切られたくない人に裏切られたと言っていい。そんな彼女ですら冷静に立っている。


 俺は自分の心を叱って自力で立ち上がった。

 

 「ギヨウさんはあれがマイジさんだと思いますか?」


 彼女は黒船に映っているあの男性を見ながら首を横に振った。そうして否定はしたがそれは俺と同じく願望のようなものだろう。


 客観的に見て俺たちはそろそろ受け入れなければいけない。マイジ博和(ヒロカズ)がツエヘシ隆を殺したという現実を。


 タマゴ《みんなどうしたの? シーンとしちゃってつまらないよ?これからが本番なのにさ》


 漆「お題通りに殺人をした人間は〝挑戦状〟をタマゴから受け取る。そして確か〝対決ミニゲーム〟をするんでしょ?」


 タマゴ《さすが殺しの優等生漆さん! よく覚えてる!》


 ウラハ「確かミニゲームだっだよね。それって格ゲー? 音ゲー?」

 

 タマゴ《あっははは。バカだな〜。この島でそんな普通のゲームをするわけないじゃん。対決ゲームは君たちの命をかけたゲームだよ》


 タマゴ《ま、いつそれをするかは挑戦状を持っているマイジさんが決めるんだけどね〜》


 アスカ「待ってちょうだい。その挑戦状をもしも彼が使わなかった場合はどうなるの?」


 タマゴ《うーん。ずっとビッグ烏骨鶏(うこっけい)にいられても邪魔だし、()()()()()にでもしようかな》


 ギンター「つまりそのミニゲームには強制参加ということか」


 漆「あんたその挑戦状ってやつをいつの間にマイジに渡したのよ。てかマイジは今どこにいんだよ!」


 マイジ《私はここだよ。黒船──ビッグ烏骨鶏の上さ》


 モニター内で両手を振る男と同じく、船の船首の方で両手を大きく振る人間がかすかに見える。おそらくあれがマイジさんなんだろう。


 声を聞いて映像を見て尚更現実を受け入れなければならない。けれどやっぱり本人に確認を取りたかった。


 「マイジさん! 俺と一緒に行動していたのにどうしてツエヘシを殺したんだよ!」


 マイジ《すまないねノリトくん。でも私は()()()()()()なんだ。だから使うよ。この挑戦状を》


 ツエヘシを殺して俺たちを裏切って言うことがたったそれだけかよ。もっとまともな言い訳を期待していた。何がこういう人間だ。


 昨日までの行動は全部演技だったのかよ!


 ()()()は掲げた挑戦状──緑の紙を破った。俺たちの気持ちを踏みにじるようにその紙を紙クズにした。


 それが対決ゲーム開始の合図。途端に運動会で聞いたことある賑やかな音が島と黒船で流れ始める。


 タマゴ《発表しまーす!マイジ博和が挑戦するミニゲームは〜》

 

 ミニゲームは命をかけたゲームとタマゴは言った。元々この殺人コンテスト自体が命をかけたものだが果たしてミニゲームはどういう風に命をかけるのか。


 タマゴ《──酒を飲め飲め!です。それでは準備に取り掛かると共に!マイジさんの対戦相手〜。出てこいや!》


 また聞き覚えのある音楽が流れ黒船の上が賑わい始める。そして音楽が一番盛り上がるタイミングでこちらからも確認できる赤い煙が噴出。そこからボクサーのように何かが現れた。


 タマゴ《はーいみんなお待たせの()()の登場だよ!》


 チカイ「赤鬼!?」


 サイセ「やっぱりいたんだね」


 船のモニターに映し出されたそれは真っ赤な体。頭に悪魔のような黒い角を2本生やし青鬼と同じく虎のパンツを履いている。


 棍棒は持っていないが牙が上へと突き出た威圧感のある顔で、こいつが赤鬼以外の何者でもないと分かる。


 こんなのと対面したら誰でも逃げるだろう。たとえきび団子をもらっていても俺は無理だ。


 マイジ《待ってくださいタマゴさん! この赤鬼が対戦相手ということですか!? 力比べじゃ勝てっこないですよ!》


 人殺しは自分の目の前に歩み寄ってきた赤鬼を見て尻餅をついた。


 今から行う命をかけたゲームの対戦相手が赤鬼。そりゃあ誰でもビビるだろうけど正直今は──ざまあみろと思うよ。


 タマゴ《大丈夫だよマイジさん。さっき言ったけど対決ゲームは酒を飲め飲めだよ?》


 タマゴ《これから用意する()()()()()()()()()()()()っていう平等なゲームさ!》


 マイジ《びょ、平等ですか!?》


 船の上では2つの椅子と長机が青鬼達によって用意されている。もはやマイジに拒否権は存在しないようだ。


 彼は青鬼に急かされ椅子に強制的に座らされた。赤鬼と隣り合わせだ。


 そんな2人の目の前の机にはビール、ワイン、焼酎などのお酒が並べられていく。


 見ていて思ったがこれは物がお酒なだけであってよくある大食い対決だ。不謹慎なんだろうがこうなると単純に勝敗に興味が出てくる。


 一体どちらが勝つのだろう。マイジは昨日お酒を飲んでいた。だから不利だろうか。しかしお酒は大好きだろう。けれど何よりも赤鬼の実力は未知数。


 タマゴ《それじゃあみんないくよ〜? 酒を飲め飲め! スタート!》

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ